
アメリカ・ペンシルベニア州の動物保護施設で、「ケージから何かが漏れている」という報告を受けたスタッフが現場に向かうと、そこには予想外の光景が広がっていた。
1つのケージエリアが白い羽毛で埋め尽くされていたのだ。
羽毛の雪の中心にいたのは、保護されたばかりの若い犬、リル・ティミーだ。
その無邪気ないたずらと、すっとぼけた表情がSNSで話題となっており、きっとすぐに新たな家族が見つかることだろう。
迷い犬として保護された犬が面白騒動を起こす
オスの若い犬、リル・ティミー(Lil’ Timmy:小さなティミー)がペンシルベニア州の動物保護施設「Central PA Humane Society[https://www.centralpahumane.org/]」にやってきたのは2025年8月初旬のことだった。
迷い犬として保護された彼を見て、スタッフたちはすぐに「この子は面白い存在になる」と感じたという。
エネルギッシュで賢く、好奇心旺盛でお茶目な性格だ。そんな彼の魅力が早速発揮されたのが、今回の“スノードーム事件”だった。
ある日のこと、犬の世話係をしているスタッフの1人、ペイトンさんが別の犬の元へ向かう途中、ティミーのいるケージの前を通りかかった。
するとすぐに吹き出し、笑いながらティミーに何かを話し始めた。
施設のディレクターであるケイシー・ブレナンさんはその声に気が付いて、ペイトンさんの元に駆け寄ると、驚きの光景を目にした。
ティミーのケージの中から、白い雪のような何かが漏れ出していたのだ。
その隣のケージでは、ハスキーが「なんか変なことになってるよ」と、きょとんとした様子で見ている。
ケージの中が雪景色、スノードーム状態に!
さらに、ティミーのケージ内は白銀の世界となっていた。まるでそのケージ空間だけスノードームのようだ。
「2番目のケージ全体が白い羽毛に覆われていて、スノードームのようになっていました」」とブレナンさんは語る。彼女はすぐにスマートフォンを取り出し、その様子を撮影し始めた。
羽毛を全部引っ張り出した犬、なんとも言えない表情を見せる
いったい何が起きているのか?
実は、ティミーが自分の毛布を引き裂き、中に詰まっていた羽毛を全部引っ張り出したのだ。
毛布を「もっと快適にしよう」と思ったのか、はたまた遊び半分だったのか、彼なりの“模様替え”だったのかもしれない。
事件から24時間経っても、スタッフたちは羽毛の掃除に追われていたという。
それでも皆が笑顔だったのは、やはりティミーの表情があまりにも面白かったからだ。
「なんか毛布が勝手に爆発しちゃったみたい。ボクは何もやってないよ」と、いうようなすっとぼけた表情がなんともかわいらしい。
この動画がSNSに投稿されると、ティミーは多くの注目を集めた。スタッフらは、これがきっかけで彼に永遠の家が見つかることを願っている。
コメント欄には「ボクは無実、やったのは隣の犬だよって顔してる(笑)」、「隣のハスキーが最初に怪しまれた気がする(笑)」、「”おお人間、やっと来てくれたのか、効いてくれよ、何かこの物体が爆発したんだ”って顔してる」、「顔には証拠の羽毛がしっかり残っていたのでした」などの面白い反応が上がった。
「リル・ティミーには、ハイキングやアウトドアを楽しむようなアクティブな家庭が向いていると思います」とブレナンさんは話す。
「猫とも暮らせますし、元気な犬とも仲良くできます。子どもとも問題ありません。ただし、新しい家族には“いたずらを笑える心の余裕”が必要です」と話す。
元気で遊び好き、ちょっぴりお茶目なティミー。そんな彼と暮らすには、丈夫な毛布も用意しておいたほうが良さそうだ。