2025年9月8日は皆既月食の満月!3年ぶりに赤銅色の満月が夜空を染める

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 今月のカラパイア満月速報はいつもとはちょっと違う。約3年ぶりに日本全国で皆既月食が観測できる、特別な満月速報なのだ。

 天気が良ければ、満月が地球の影にすっぽりと入り、赤銅色に染まる幻想的な光景を見ることができる。

 久々にてるてる坊主をつるして、見られるチャンスが来ることを願いながら、夜更けから明け方にかけて繰り広げられる天体ショーを心待ちにしよう。

9月の満月、2025年はコーンムーン

北米の先住民は毎月の満月に名前をつけ、暮らしの目安にしてきた。9月の満月は「ハーベストムーン(収穫月)」と呼ばれることが多いが、それは秋分の日に最も近い満月の場合だ。

 今年の秋分は9月23日で、最も近い満月は10月7日。したがって、2025年9月8日の満月は「コーンムーン」と呼び分けられる。

 「コーンムーン」という名は、ちょうどこの時期がとうもろこしの収穫期にあたることに由来する。とうもろこしは先住民にとって主食であり、命を支える大切な作物だった。

 呼び名が違っても、9月の月が「実りをもたらす月」であることに変わりはない。夏を越え、秋を迎えるこの時期、人々は月を見上げながら自然の恵みに感謝し、豊かな実りを祈ってきたのだ。

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赤銅色に輝く3年ぶりの皆既月食

 今回の満月は2022年11月以来、約3年ぶりの皆既月食となる。また、月が見える場所なら、日本全国どこからでも観測できる。

 月食は太陽・地球・月が一直線に並ぶことで、月が地球の影にすっぽりと入る現象のこと。完全に影に入ると皆既月食となり、月は赤銅色に輝く。

 これは地球の大気を通過した太陽光のうち赤い光だけが曲がって届くためで、大気の状態によってオレンジに近づいたり、暗い茶色になったりと、毎回少しずつ表情が違う。

 皆既中は月明かりが弱まり、ふだんは目立たない星々が浮かび上がる。夜明けに近づくと空は青く染まり、赤い月とのコントラストがさらに幻想的になるだろう。

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満月(皆既月食)の見方、楽しみ方

 2025年9月7日(日)の夕方に昇った月は、8日(月)1時27分頃から欠け始め、2時30分に皆既月食に突入する。

 最大は午前3時12分で、3時53分まで赤銅色の姿を保ち、4時57分に部分食が終わる。全行程はおよそ3時間半にわたり、じっくり楽しめる。

 次の日仕事の人も多いだろうが、うんと早寝して早起きしてみるか、目覚ましセットして起きるか、天気情報と体調を確認しながら計画を立てよう。

満月の最大:
9月8日(月)午前3時09分頃

皆既月食スケジュール:
・部分食の始まり 9月8日(月)1時27分頃
・皆既食の始まり 9月8日(月)2時30分頃
・皆既食の最大  9月8日(月)3時12分頃
・皆既食の終わり 9月8日(月)3時53分頃

 皆既月食そのものの時刻は全国共通だが、後半ほど月は低くなり、建物や地形の影響を受けやすい。

 特に東日本の場合、食の後半から終わりにかけて月がかなり低くなるため、観測する場所は、西の開けた場所が良いだろう。

 また、北日本ほど月の沈みが早くなるので、最後まで見たいなら地平線まで視界が開けた場所を探しておこう。

 地域ごとに日の出のタイミングが若干異なるため、後半は空の明るさの影響も加わり、印象が変わってくるかもしれない。

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土星とのランデブー

 9月8日(月)未明に皆既月食が終わり沈んだ月が、夕方再び東の空から昇ってきたとき、すぐそばに明るい星が見える。土星だ。

土星は翌9日(火)の午前2時頃に3.2度まで月と近づくのでこちらもお見逃しなく。

 詳しくは、国立天文台のYoutubeで確認しよう。

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9月の満月の開運ポイント

 今回の満月は「うお座」で起こる。うお座は「浄化」「脱皮」を象徴する星座だ。しかも今回は皆既月食。満月の力がさらに強まり、節目や転換を意識するには絶好のタイミングとなる。

 うお座は「境界を溶かす星座」とも言われる。人と人の間の壁を薄くし、共感や優しさを広げてくれる。

 一方で、自分を見失いやすい側面もある。皆既月食はその揺らぎをリセットし、自分の目指すべき新しい道へと進む後押しをしてくれるかもしれない。

 このタイミングでおすすめなのは、まず「手放すこと」を意識することだ。

 いらなくなった習慣、良い影響を及ぼさない人間関係、頭の中に渦巻く不安や迷い。それらを「断捨離」するイメージで赤銅色の月を見上げてみよう。

 満月とともに心の中に溜まっていたものを浄化すれば、新しいものを受け入れるスペースが自然と生まれてくる。

 さらに、うお座の満月は「夢や目標」とのつながりも強めてくれる。夜空に輝く赤い月を眺めながら、次に挑戦したいこと、未来に叶えたいことを静かに思い描くことで、そのイメージが現実味を帯びてくるかもしれない。

 赤銅色の皆既月食は、まるで一度死んで再び生まれ変わるかのように、強い象徴性を持つ。

 自分の中で一区切りをつけたい人、これまでの殻を破りたい人にとって、この夜はまさに「脱皮」の瞬間となるだろう。

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