
アメリカ・ワシントン州の野生動物公園「ノースウエスト・トレック・ワイルドライフ・パーク」では、飼い犬を連れて園内を楽しめるイベント「ドッグデイズ」が定期的に開催されている。
この日、飼い主と共に園を訪れたゴールデン・レトリバーのチャーリーとモリーは、カワウソのブースにくぎ付けになった。
ガラス越しからカワウソを追う犬たち。好奇心旺盛なのはカワウソも同じだった。犬に興味を示し、自ら彼らの元に近づいてきたのだ。
カワウソに興味をひかれたゴールデンレトリバーたち
2025年9月4日、ノースウエスト・トレック・ワイルドライフ・パーク[https://www.nwtrek.org/]では「ドッグデイズ」イベントが開催された。
この日は、リードをつけた犬が飼い主と一緒に園内を歩くことが許可されており、犬と野生動物が触れ合える機会でもある。
チャーリー(4歳)とモリー(生後1年未満)は、飼い主に連れられて園内を散歩していた。その途中で興味をひきつけられたのが、カワウソの展示エリアだ。
2匹は水槽のガラスに顔を近づけ、カワウソの様子をじっと観察していた。
深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいている…。とでもいうかのように、カワウソたちも犬たちに興味を示し始めた。
水中から1匹のカワウソが近づいてきて、ガラス越しまで接近してきたのだ。
するとガラス越しから犬にキスをするかのように顔をぐっと近づけた。これはもう、間接キスである。
お互いに惹かれあう犬とカワウソ
続いてもう1匹も彼らに興味を示したようで、近くまでやってきて、もう1匹のカワウソと共に、ガラスの前でくるくると泳ぎ回りながら前足を当て、犬たちと遊ぼうとする様子を見せた。
犬たちが大興奮でガラス越しにカワウソを追いかけると、カワウソたちもそれに反応し、追いかけっこが始まる。
特にまだ子供のモリーはカワウソたちとの遊びが楽しくて尻尾をびゅんびゅん振りながら夢中になっていた。
その様子は、飼い主のTikTokアカウント(@charlie.and.mollie)に投稿され、数日で40万回以上再生される話題の動画となった。
コメント欄には「陸の犬、水の犬に出会う」「犬とカワウソの心の声が聞こえたらいいのに」など、想像を膨らませる声が多数寄せられた。
犬とカワウソの友情は来年につづく
動画に登場したカワウソは姉妹で、「ブレークリー」と「オークリー」という名前だそうだ。
園の飼育責任者、ベッカ・マクロスキー氏によれば、2匹は普段から活発で好奇心旺盛だそうで、飼育員が与えるおもちゃやトレーニングに対してもよく反応するという。
「犬とカワウソはまったく違う動物ですが、共通するボディランゲージがあります。この日はお互いの好奇心と遊び心がぴったり合ったようです」とマクロスキー氏は語っている。
カワウソは知能が高く、群れで行動しながら「チチッ」という鳴き声や笛のような音、体の動きでコミュニケーションを取る。
対するゴールデン・レトリバーもまた、家族に深い愛情を示し、他の動物とも良好な関係を築く性格で知られている。
偶然のようでいて、どこか必然にも思える今回の出会い。
チャーリーとモリー、そしてブレークリーとオークリーの4匹は、たった数分の間にガラス越しで友情を育んだ。
「ドッグデイズ」は2026年にも開催予定だという。次回のイベントでもまた再会できたらいいね!賢い犬とカワウソだもの、きっと覚えているはずさ。
カラパイアでもこれまで、カワウソと犬の交流をなんどか紹介してきたが、まさに水のワンコと陸のワンコって感じだね。