
アメリカ、フロリダ州に引っ越してきたばかりの家族に一足早いハロウィンホラーが訪れた。
新居から、謎の怪音が響き渡っていたのだ。
浴槽の水道蛇口から小さな手が伸びていたのだ。果たしてその正体は?震えるほど怖い話と思うかもしれないが、全然そんなことはない。
むしろ笑顔で終わった展開なので安心してみて欲しい。
引っ越し早々家の中で響く不気味な音
イサ・マチャドさん一家は、フロリダ州ジャクソンビルにある大きなトレーラーハウスに引っ越してきたばかりだった。
夜になると、家のどこからともなく聞こえ「カサッ、コトッ」と小さな音がする。最初は気のせいだと思っていたが、日を追うごとに頻繁になった。
「家の中で何かが住み着いているみたいで、正直ゾッとしました」とイサさんは語る。
その音は壁の中を何かが這っているかかのようだったという。イサさんの母親はすっかり怖がってしまい、「この家には幽霊が住んでいる」と本気で信じ込んでしまったという。
浴槽の蛇口から伸びた謎の小さな手
そしてある日、イサさんがバスルームに入ろうとしたとき、その奇妙な音がまさにそこから聞こえてきた。
とても怖かったというイサさん。だが思い切って正体を探ることに。
バスルームに入ると、浴槽の蛇口のすき間から「カタカタ、カタカタカタカタ..」と音がする。
「怖すぎて声も出ませんでした。でも証拠を残さなきゃと思って、スマホを取り出したんです」とイサさん。
震える手で撮影した動画には、確かにその“手”がはっきりと映っていた。
銀色の蛇口の奥から、毛に覆われた小さな手が伸びたかと思うと、ひっこめたり、また伸ばしたり……。
犯人はアライグマ!
動画を見た家族は一瞬青ざめたが、よく見ると、器用な指の動き、手の形状にどこか見覚えがある。そうだ、あいつだ!
“幽霊の手”の正体は、アライグマだったのだ。
その正体がわかると、家族は一安心した。
どうやらイサさんたちの家の床下に住み着いていて、家の壁をはい回って音を立てていたようだ。
イサさんはすぐに動物管理局に連絡しすると、局員らが安全に救出したという
実はそこにいたアライグマは1匹だけではなかった。なんと家族で住み着いていたのだという。
“幽霊騒動”から一転、かわいい居候たち
マチャド家の“怪奇現象”は、ほほえましい結末で終わり、家族は、むしろアライグマに親しみを感じるようになったという。
「本当にね、あの子たちはこれまで見た中でいちばんかわいい“幽霊”でした」とイサさんは笑う。
ハロウィンを前に訪れた小さな騒動は、マチャド家にとって忘れられない思い出になったようだ。