メキシコのホテルに宿泊すると、驚きのサービスが待っている。
海沿いにある人気のリゾート地、プラヤ・デル・カルメンのホテルに宿泊していたニーナ・シュマイツさんは、朝起きて窓の外を見ると、かわいらしい訪問者と目が合った。
ハナグマが身を乗り出して挨拶しに来ていたのだ。庭を見渡すとたくさんのハナグマたちの姿が!
このかわいらしいモーニングサービスは、一生の記念に残る思い出になったという。
ハナグマたちから素敵なモーニングサービス
2025年9月、メキシコ東部、キンタナ・ロー州のカリブ海に面した旅行者に人気の街、プラヤ・デル・カルメンのホテルを訪れたニーナ・シュマイツさんは、朝目覚め、窓の外に広がっている光景に驚いた。
たくさんのハナグマたちが庭に集まっていたのだ。
好奇心旺盛な子は、ベランダの手すりに身を乗り出して、シュマイツさんたちのことをじーっと見つめている。
この極上のウェルカムサービスに、シュマイツさんは喜びと感動を覚えた。
この様子がTikTokに投稿されると、多くの人を笑顔にしたようだ。
・ハナグマ大好き!とてもかわいいの!メキシコに行く楽しみの1つよ
・私もハナグマ大好き!窓の外で待っていると、いつも朝が楽しくなる
・こんな訪問者なら毎日来てほしい
・同じキンタナ・ロー州の「バルセロ マヤ リビエラ」というホテルにもたくさんハナグマが遊びに来てくれるよ!
・この周辺のホテルが立ち並ぶ場所にたくさんいるみたいだね
・私もメキシコで、朝食のときにハナグマが通りかかった
・プールサイドで子ども連れのハナグマの群れが歩いてたよ
・今私もメキシコにきてるんだけど、どこにでもハナグマがいて、超ハッピー!
・ハナグマに会うためだけにメキシコに行きたい
ホテルにやってきたのは南米原産のアカハナグマ
シュマイツさんたちのホテルに現れたのは、南米に広く生息するアライグマ科ハナグマ属の「アカハナグマ」だ。
日本語では「ハナグマ」と呼ばれるが、実際にはアライグマ科に属し、名前の通り長い鼻が特徴で、嗅覚が発達しており、地面を掘って食べ物を探す。
体長はおよそ60cmから70cm、しっぽを入れると1mを超えることもある。体重は3~7kgほどで、オスの方がひと回り大きい。
しっぽには縞模様があり、木の枝をつかむようにバランスを取るために使う。森の中を歩くときは、しっぽを高く掲げて仲間との位置を確認し合う様子も見られる。
リゾート地と森が地続きだからこその出会い
彼らが暮らすのは、熱帯雨林やマングローブ林など、木々が多く食べ物の豊富な環境だ。
だが近年、リゾート開発で森の一部がホテルや道路に変わり、ハナグマたちは人の住む場所のすぐそばでも暮らすようになった。
プラヤ・デル・カルメン周辺では、ホテルの敷地にも森の一部が残されており、果実や昆虫を求めて自然と入り込むことがある。
観光客のこぼした食べ物のにおいに誘われることも多く、好奇心旺盛な彼らは窓辺まで顔を出すことも珍しくない。
ホテルに現れたのは偶然ではなく、人と森が地続きにあるこの土地ならではの光景なのだ。
アカハナグマは昼行性で、木登りも地上歩行も得意である。夜は木の上や茂みの中で眠り、日中は餌を探して歩き回る。
食べ物は果実、木の実、昆虫、小さなトカゲやカエル、鳥の卵など幅広く、鼻先を地面に押し当てて匂いをかぎ、前足で掘り返しながら探す姿がよく見られる。
社会性が強い動物で、メスと子どもたちは10~30頭ほどの群れを作って生活する。群れの中では協力して子どもを守り、外敵が近づけば警戒の鳴き声を上げて仲間に知らせ合う。一方、成獣のオスは繁殖期以外は単独で行動することが多い。
野生での寿命は7~8年ほどだが、飼育下では15年近く生きる個体もいる。
メキシコのリゾート地では人馴れした個体も多く、今回のように観光客のすぐ近くに姿を見せることもある。
とはいえ、もともとは森に生きる野生動物である。ホテル側は、餌付けや接触は避けるようホテル側も注意を呼びかけている。
まあ、アライさんの親戚なら好奇心旺盛だし賢いだろうね。手先も器用そうだ。
こんな顔して見つめられたら抱きしめたくなっちゃうけど、見つめ返すだけで十分幸せなので、死ぬまでに叶えたいことリストに「メキシコに行ってハナグマを見る」を書き添えておくことにしよう、そうしよう。
追記(2025/11/02) ハナグマとアナグマと誤表記した部分を訂正して再送します。











