妻との買い物がイヤすぎて「車が盗まれた!」とでっちあげ。愛車まで傷つける周到な自作自演も、警察にバレて散々な目に。
彼女や妻との買い物の同行は、「この世の地獄」と感じる男性も確かにいるが、ロシアでそんな事態を避けるため、愛車の盗難被害を装った男性に罰金刑が下された。
なんと男性は、妻に内緒で駐車場から離れた場所まで愛車トヨタ・コロナを運び、さらに念入りに故障までさせ放置していたのだ。
妻の通報で明らかとなった奇妙な事件の顛末を見ていこう。
「夫の車が盗まれた」と妻から通報。車泥棒の犯行か?
2025年10月初め、ロシア・クラスノヤルスク市の警察が、地元メディアに奇妙な事件を公表した。
それは市内在住の24歳の男性が「自分の車に損傷を与え、窃盗事件を装った」というもの。
ことの始まりは半年前、4月にさかのぼる。
まず当局に、彼の妻である女性からこんな通報があった。
夫の車トヨタ・コロナが盗まれました。自宅近くの駐車場から車が消えたんです!
さらにその数時間後、また妻から再びこんな電話があったという。
車は(市内を流れる)エニセイ川に浮かぶ静かな島で見つかりました
妻は夫から「車を盗まれた」と聞き、通報したようだったが、そこに駆け付けた当局によると、確かに車は現場にあった。
その車は、エンジン始動に必要なイグニッションスイッチが壊れており、トランクにも不法侵入の痕跡があったため、当初は典型的な窃盗事件とみられた。
妻との買い物行きが嫌だった夫の自作自演
ところが、である。現場の捜査官が、”被害者”であるはずの男性の訴えに違和感を抱きはじめた。
愛車を盗まれた!と主張する彼の証言はどこかおかしく、聞けば聞くほどつじつまが合わないため「虚偽の報告では?」という気がしてきたのだ。
捜査官によると、彼の話は時系列がコロコロ変わり、証拠も彼の説明と一致していなかったという。
そこで捜査官は、男性に「もし盗まれたというのが嘘なら、刑事責任を問われる可能性がある」ことを告げた。だが彼は、「車泥棒の被害に遭ったのだ!」とかたくなに主張を続けた。
そこで警察が、すべての証拠を分析した結果、彼が「妻との買い物行きを逃れる口実のためにカージャックをでっち上げた」という前例のない結論に至った。
つまり盗難は実際には起こっていなかったのだ。
それでも男性はなかなか認めなかったが、最終的には、自分でトヨタ・コロナを現場まで運転し、嘘の「車盗難事件」の説得力を高めるために、自分で車を傷つけたことを認めた。
虚偽の告発で投獄の危機も
まさかそんなことで。とあきれてばかりじゃいられない。なんとこのでっち上げ事件により、男性は一時投獄の危機にさらされることになった。
ロシア刑法第306条:誣告に関する刑事責任(虚偽の告発)に基づき、渡航禁止処分を受けながら最長2年の懲役刑に処される可能性まで出てきたのだ。
だが幸運にも10月末、男性に科されたのは5万ルーブル(約10万円)の罰金のみだったと公表された。
この結果について地方裁判所は、彼に前科がなかったことをあげている。
愛車を傷をつけるほうがマシ!男性には無限地獄の苦行か
それにしてもこの男性、妻と買い物に行くのがよほど苦痛なのだろう。自分の車を傷つけるほうがまだマシ!って相当じゃないか。
なんなら刑務所に入った方がマシくらいに切羽詰まっていたのかもしれない。
常連の読者はおなじみ、カラパイアでも以前何度か取り上げた、郊外の大型ショッピングモールとかでよく見る風物詩というか、女性のいつ終わるとも知れない買い物を待つ男性といえば、おおむね実際疲れ切ってるイメージだ。
アメリカなどでも通路のマネキンの足元とか、売り場のありえないとこに陣取って、うつろな目で座るか寝てる男性の姿はよくみかけた。
ひたすら風景の一部と化す、という無限地獄の苦行でしかないのだろう。確かにあれを避けるためなら何だってする!って人もいそうだ。
この珍事件は、Facebook[https://www.facebook.com/photo/?fbid=1185374837061782&set=a.593168936282378]やX[https://x.com/rodryanshow/status/1989351364192043055]など、SNSユーザーの間でもシェアされ、AI生成らしき画像付きで拡散中だ。
同行だと「出費がかさむ」の声も
ちなみに地元の報道には、ユーザーからこんな声が届いていた。
- 妻と買い物に行くと出費がかさむんだよ
- 盗難届は妻が出したが、車は男性のものだし、ただのジョークで終わるわけにはいかなかったのか。罰金は違法じゃないか?
- 何を買う予定だったんだろう
- 夫がうっかり妻に「毛皮のコートを買う」って約束した結果か?
- (ほんとは買い物が嫌なだけだったのに、車盗まれた、なんて夫に嘘をいわれてだまされた)妻の反応、その後を想像するにこの夫がどんな目にあうか…気の毒
- 女性って服選ぶ時とか本当に長いからねえ
ひょっとしたら今回、裁判所の男性たちの中で、”嘘はだめだ。だがその気持ちはわかる。
今はECサイトでお買い物勢も増えてるけども。クリスマス、年末にかけてはきっと日本でもこうした光景が見られそうだ。
References: VICE[https://www.vice.com/en/article/this-guy-faked-a-car-theft-to-avoid-going-shopping-with-his-wife/] / Odditycentral[https://www.odditycentral.com/news/man-stages-carjacking-to-avoid-going-shopping-with-his-wife.html] / Ngs24[https://ngs24.ru/text/criminal/2025/10/31/76100201/?utm_source=fb&utm_medium=social&utm_campaign=ngs24]











