パラシュートの空中投下で「どこでもビール」の未来感。スマホ1つでキンキンに冷えたビールがその場に届く。
こちらの自律飛行型ドローン「MK1」は、蜘蛛のような形をしたビールを運ぶドローン。
その届け方は独特で、指定場所まで飛行してきた MK1が、あらかじめセット済みの缶ビールを緊急物資さながらに空中投下するという。
複数人で生ビールを楽しむ場合はミニ樽バージョンも。オーダーから到着までをエンタメ化するMK1のコンセプトを見ていこう。
パラシュートでビールを届けるドローン
見ためからしてSF映画のガジェットみたいなドローンMK1［https://stratos.beer/］。その構造は航空宇宙工学からヒントを得ているそう。
このアイデアは、「空からビールを届ける」新体験をブランドのメインに据えたユニークなビールメーカーStratos Beer［https://stratos.beer/visit-spacecraft］（ストラトスビール）によるもの。
最大の魅力は、下の動画のように缶ビールをミニパラシュートで投下する発想だろう。
MK1は、最大8本の缶ビールがセットできる容器を内部コンパートメントに収納し、指定された場所まで飛行。そして到着すると上空から1本ずつ投下する。
高度、風向き、落下地点をセンサーが計算し、ユーザーの近くに安全に着地するよう制御されている。
「ビールが空から降ってくる」という非日常感が、SNSでバズる未来が想像できる。
イベント向けには“ミニ樽”を空輸
蜘蛛のような形のMK1は缶だけでなく、5 L のミニ樽サーバー（ケグ）も運搬可能。こちらはさすがに投下ではなく、きちんとその場に着地で届け。
折りたたみ式アームが脚となり、でこぼこしたところでも安定して着地する。
樽にはステンレス製のポンプや取っ手も付いており、到着したら即注げるようになっている。
さらにイベント終了後はドローンが空き樽を回収して帰還するという、まさに“空飛ぶケータリング”だ。
MK1はパーティーの命だ。役目を終えたら痕跡も残さず消える （Stratos Beerk公式より）
航空宇宙レベルの素材と冷却システム
MK1のボディは、カーボンファイバーとアルミジョイントで構成され、軽量かつ高耐久。
ビールの収納部分、中央のコンパートメントに冷却システムが内蔵されており、飛行中もビールを冷えた状態で保持する。
さらに、折りたたみ式アームは収納時はコンパクト、着陸時は安定させる脚の機能を果たす“二刀流”。「どこへでも飛んでいくタフさ」を前提にした設計思想が伝わってくる。
追跡できるUber Eatsのようなシステムも
専用アプリ「Stratos App」から注文すると、GPSでユーザーの位置を特定、自律飛行システムが障害物を回避しながら最適ルートで配送する。
アプリでは、配送状況のトラッキング、到着予測、ドローンの現在地表示などが可能。Uber Eats ならぬ “Beer Eats” といったところ。
コンセプト段階でも注目の配送体験
ただしあくまでコンセプトにつき、現時点でプロトタイプや商用化の情報などは未公開。実際ふんわりしてるというか、まだブレてるところも多々あるもよう。
とはいえ世界的にドローン配送が浸透する中、MK1のような“体験型配送”は今後確実に注目を集めそう。
キャンプ、フェス、ビーチ、屋上でのパーティーなど、どこにでも空からビールが届く未来が本当にやってきそうだ。
ドローンで届く瞬間そのものをエンタメ化
現実には、航空法や酒類販売法、飛行ルールや飲酒年齢の確認、さらには安全面など、クリアすべき課題もあるはず。
それでもテクノロジーと遊び心に体験価値を盛り込んだ斬新なアイデアかも。
まだ目新しいドローンでビールを届けるだけでなく、“届く瞬間そのものをエンタメ化”する MK1のコンセプトは各国のイベント企業を刺激しそうだ。
References: Designboom［https://www.designboom.com/technology/spider-like-drone-delivery-beer-cans-mini-parachutes-mk1-stratos-12-23-2025/］ / Stratos［https://stratos.beer/］
