アメリカの大手ゲーム販売店であるゲームストップが、前代未聞のイベントを開催して全米を騒がせた。その名も「何でも下取りの日(Trade Anything Day)」だ。
ダウンロード販売が主流の現代において、実店舗を持つ同社は今や、ゲームソフトだけでなく希少なカードやフィギュア、レトロゲームなどを幅広く扱うゲーマーのための総合ホビーショップへと姿を変えている。
そんな彼らがホリデーシーズンに向けたプロモーションとして企画したこの催しには、動物の剥製から糸くずまで、常識を覆す品々が次々と持ち込まれた。
わずか1日で8万点を超えるアイテムが集結し、店内はまるで珍品博物館のような光景になったという。
全米の店舗に持ち込まれた8万点の品々
2025年12月6日、全米にあるゲームストップの店舗は、かつてない熱気に包まれた。この日限定で行われた「何でも下取りの日」は、家にある不用品を持ち込めば、店での買い物に使えるポイントカード(トレード・クレジットカード)に交換できるという太っ腹な企画だ。
この日だけで合計8万点以上のアイテムが下取りされたという。
中でも最も多くの品が集まったのは、ニュージャージー州にあるデプトフォード店だった。
この店舗だけでも、250点ものアイテムが持ち込まれる大盛況ぶりを見せた。
このイベントは、実店舗ならではの強みを活かし、下取りプログラムの認知度を高めるための初の試みだったが、予想をはるかに上回る結果となった。
ボブキャットの剥製から乾燥機の糸くずまで
持ち込まれた品物のリストは、実に奇妙なものばかりだった。特に注目を集めたのは、ボブキャットやガチョウの剥製(はくせい)だ。
さらに、小さなイエス・キリストの像、不気味な人形の全コレクション、速度制限の標識、エア・ジョーダンのスニーカー、ラッパーのスヌープ・ドッグのような髪型をした犬の肖像画まで現れた。
衣類の乾燥機から集めたような糸くずの塊を持参した者までいたそうだ。
通常、スマートフォンやゲーム機といった正規の下取りアイテムは規定の査定額で処理された。
一方で、それ以外の何でもありの品物を持ち込んだ人々には、一律で5ドル(約750円)のポイントが付与された。
ペットフードの寄付を募り、動物保護団体に贈られる
また、各店舗では缶詰やペットフードの寄付も募り、地元の慈善団体に贈られた。
イベント終了後、従業員は気に入った品を持ち帰ることが許され、残ったものは寄付されるか適切に処分された。
ネットを騒がせた珍品
ゲーム情報サイト『IGN[https://www.ign.com/articles/gamestop-says-its-trade-anything-day-led-customers-to-bring-in-a-goose-a-bobcat-and-a-wii-netflix-disc]』によれば、下取り品の中には任天堂のゲーム機「Wii(ウィー)」でネットフリックスを視聴するための専用ディスクといった、今では珍しいデジタル遺産も含まれていた。
SNS上でも、マクドナルドの限定ソックスやアメリカ独立宣言書のレプリカを交換したという報告が相次ぎ、お祭り騒ぎとなった。
中には本物の犬を連れて行こうとして断られたという冗談を投稿する者まで現れた。
今回のイベントの背景には、同社の下取り査定に対する信頼性を高める狙いもあったようだ。
先日も希少なポケモンカードを3万ドル(約450万円)以上で買い取ったことが話題になった際、同社は査定額が不当に低いというネット上の噂を強く否定した。
さらに、今回の騒動の最中、店頭の予約リストから人気シリーズの新作『バイオハザード レクイエム(Resident Evil Requiem)』に関する未発表情報が漏洩した可能性も報じられており、同社は多方面で注目を集め続けている。
References: IGN[https://www.ign.com/articles/gamestop-says-its-trade-anything-day-led-customers-to-bring-in-a-goose-a-bobcat-and-a-wii-netflix-disc] / Wfmynews2[https://www.wfmynews2.com/article/news/nation-world/gamestop-trade-anything-day-results/507-30cd0599-2c43-4724-a3f7-d8d0f4502877]











