セイウチの息子スティックの骨がバーから盗まれるという謎事件

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 アメリカのニュージャージー州にある歴史的なバーで、歴史的な遺物が盗難に遭った。盗まれたのは、なんとセイウチの息子スティックの骨だという。

 長さが60cmにもなるこの奇妙な骨は、店で大人気だったのだが、ある日訪れた3人組が、スタッフが目を離したすきにこの骨を盗んで行ってしまったのだ。

 ところが、犯人らはうかつなことに店のバーテンダーにしっかりと記念写真を撮られていた。つまり顔は割れているのである。

 店では「警察沙汰にはしたくない」からと被害届を出さず、代わりにSNSでその写真を公開し、犯人捜しを呼びかけている。

歴史あるチーズステーキ屋から盗まれたモノとは

 ニュージャージー州カムデンにある「ドンキーズ・プレイス[https://www.donkeysplace.com/]」は、地域の人に愛されて来たチーズステーキの名店だ。

 料理評論家の故アンソニー・ボーデインが、「この地域で最も美味しいチーズステーキは、(発祥の地のフィラデルフィアではなく)ニュージャージーにあるかもしれない」という評価をしたことでも知られている。

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 この店には、実はチーズステーキのほかにもひそかな「名物」がある。長年、カウンターの裏に置かれてきた細長い棒のようなもの。その正体はなんとセイウチの息子スティックの骨だという。

 オーナーのロバート・ルーカス・ジュニアさんによれば、この骨は彼が物心ついた頃から店に置いてあったそうで、メガロドンの歯など、ほかの珍しい展示物と並んで、客との会話のきっかけになってきたのだそうだ。

 客の多くはチーズステーキと酒を目当てに店を訪れ、やがてカウンターの裏にある奇妙な骨に気づく。

 バーテンダーはそれを客に手渡して、「何の骨か当ててみて」とクイズを出すのが、いつもの流れだったという。

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3人組の客が骨を黙って持ち去る

 だが事件は2025年の暮れ、12月29日に起こった。店を訪れた旅行客と思われる3人連れが、スタッフが目を離した隙にこの骨を盗んで行ったのだ。

昨日、本当にひどいことが起きました。これを見ている人がいたら、どうかこの男性を見つけるのを手伝ってください。

店ですごく楽しい時間を過ごしていたのに、こんなことをするなんて信じられませんでした

 翌日になって、バーテンダーのミアさんがTikTokに動画を投稿した。動画の中で、彼女は楽しい時間を過ごしたはずの客の仕打ちに、憤りを隠せないでいる。

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 ミアさんによると、3人組はとても感じが良く、店で何時間も酒を飲み、食事を楽しんでいたそうだ。幸いなことに、ミアさんは彼らの写真を撮影していた。

本当に撮っておいてよかったです。おかげで、ドンキーズのセイウチの骨を盗んだ人物の写真が手に入ったんですから。

彼らは自分たちがオハイオ州のタトゥーアーティストだと言っていました。くせ毛で、爪にマニキュアを塗っていた男性(向かって左)は、実はロサンゼルス出身だそうです

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 3人はドンキーズ・プレイスを訪れるのは初めてだと言うので、ミアさんは、店の歴史を彼らに語り、料理を出した。

ドンキーズは1943年から営業していて、ずっと家族経営です。「ドンキー」という名前は、創業者のレオン・ルーカスに由来しています。



彼はボクサーで、オリンピックにも出た選手でした。彼のパンチが、まるでロバの蹴りみたいだと言われていて、そこから「ドンキーズ・プレイス」と名付けられたんです

 以来80年以上にわたって同じ場所で営業を続けている店の中は、ちょっとした博物館のようになっている。

 今回盗まれた骨も、そんな店の歴史を感じさせる、思い出の詰まったコレクションのひとつだったのだ。

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 ミアさんは、初めてやって来たこの3人組に、いつものように骨を見せてクイズを出した。3人はその正体を知って「すごくウケていた」そうで、いっしょに写真を撮ったり、冗談を言ったりしていたそうだ。

 そのうちにランチタイムのピークになり、ミアさんはその場を離れ、テーブルを回ったりチーズステーキを焼いたりとてんてこ舞いになった。

 3人組のことを気にする余裕もなくなったが、いつものことなので特に心配もしなかったという。

今になって思えばなるほどって感じだけど、盗んだ男性はバーの中をうろうろして、カウンターに寄りかかるように立ってました。たぶん足の間にそれを隠していたんだと思います。

そして、Uberのドライバーが到着するのを待って、外に出たタイミングで私たちの大切なものを持ち去ったんです

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盗まれたモノがモノだけに困惑の声も

 ミアさんは自身の投稿の中で、敢えて盗まれたモノが何だったのかについて言及はしていない。謎が多い方が、ネット上でバズッて拡散されると思ったからだ。

 だがニュースやSNSで盗まれたシロモノの正体を知ったネット民たちは、一様に困惑を隠せなかったようだ。

  • ええと…なんて見出しだよ
  • ちょっと待て、いったい何を探してるって?
  • 笑いすぎて苦しい。
    このニュース面白すぎる
  • こんな犯罪、恥ずかしすぎるだろ。セイウチに安らぎと尊厳を与えてやれ……せめて、残っているモノだけでも
  • まあ、少なくともこいつらは「息子スティック強盗団」って呼ばれるにふさわしいな
  • セイウチの息子スティックを、ズボンの中に…つまり自分のいちもつの横に隠したっていう事実がもう笑える
    • 隠すには、かなり余裕があったんだろうな
  • ただの棒切れに見えるけどな。自分も価値があるって知らずに、うっかり持って帰っちゃいそうだわ
  • 彼女がプレゼントしたと思ったとか? だったらセクハラで訴えるべきだよ。男のバーテンダーが女性のグループに男性のシンボルを渡したら、笑い話じゃ済まないだろ。これが「本当の平等」2026年版だよ
  • そもそもセイウチに息子スティックってあるの?
    • あれは「陰茎骨」っていう骨だよ。多くのオスの哺乳類に見られる興味深い解剖学的特徴なんだ。人間の男性にはないけどね
  • その息子スティックが、本来の持ち主の手元に戻りますように

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実は息子スティックに骨がある動物はたくさんいた

 ところでなんでセイウチの息子スティックには骨がついているのだろうか。学術的には「陰茎骨」と呼ばれるこの骨は、齧歯類から食肉類、コウモリやモグラ、果ては霊長類に至るまで、いろいろな動物が持っているんだそうだ。

 いったいなんでそんな場所に骨が?と思うかもしれないが、確実に交尾し、子孫を残すためには結構便利なモノらしい。

 内部に骨があることで、たとえ息子スティックが元気いっぱいな状態でなくても、しっかり挿入することができるからだ。

 特にセイウチの陰茎骨は巨大なことで知られており、長さは60cm以上になることも。哺乳類の中でも最長を誇っているという。

 その理由は、セイウチの排卵周期にあるとされている。

メスの排卵日は1年に一度、たったの1~2日だけ。確実にこの期間に狙い撃ちして成功率を上げるためには、長くて常に硬い息子スティックが有利なのである。

 陰茎骨の形にはさまざまなバリエーションがあって、セイウチのように細長いモノもあれば、鉤状のモノや二股になっているモノもあるらしい。

 世界にはこの骨のコレクターなどと言うのも存在するそうなので、今回盗まれた骨も、もしかするとそんな需要が背景にあったのかも?

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警察沙汰にはしたくないので返してほしい

 実は盗まれた骨は2本あるうちの1本で、もう1本は無事だったそうだが、ミアさんたちは、骨の「片割れ」を取り戻したいと願っている。

 3人組は飲食した分の支払いをクレジットカードで行っており、顔写真もしっかりあるので、被害届が出されさえすれば、すぐに犯人の身元は判明しそうである。

 しかしオーナーのロバートさんは、一貫して「警察沙汰にはしたくない、とにかく返してほしい」と訴えている。

 ミアさんは投稿の最後をこう締めくくっている。

ある日突然、巨大な箱が店に届いて、「やった、取り戻せた!」ってなるのを願っています。

(犯人に向けて)いい? あなたたちはやってはいけないことをしたの。私たちは本当に怒ってる。でも、返してくれるなら水に流して終わりにします。

でも、もしあなたたちのタトゥーショップに骨を飾って「俺たちがドンキーズから盗んだ」なんて自慢するなら、容赦しないから覚悟しておいて!

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References: Thief snatched ‘beloved’ walrus penis from famed NJ restaurant Donkey’s Place — and owner needs help getting it back[https://nypost.com/2026/01/07/us-news/thief-snatched-walrus-penis-from-famed-new-jersey-restaurant-donkeys-place-owner-needs-help-getting-it-back/]

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