インドネシアのバリ島にあるカフェ「Buba Tea Bali」では、病院で使われる点滴そっくりの容器を使って、カフェラテや抹茶ラテを提供している。
この見た目はまんま医療用の点滴である。
だが、この「点滴そっくりの容器」が実際に病院で使われている輸液バッグとあまりにも似過ぎていたことから、物議をかもす事態になってしまったらしい。
バリ島で「点滴風」ドリンクはいかが?
話題のカフェは、デンパサールの西のリゾートエリア、北クタにある「Buba Tea Bali」というお店である。
この店では、まるで点滴の輸液バッグのような容器から飲み物がチューブを伝って出てくる演出が大きな話題を呼んでいるのだ。
このスタイルで提供されているのは、カフェラテと抹茶ラテの2つのメニュー。1パック約1l弱で、お値段は約19万ルピア(約1,750円)とのこと。
だいたい2~3人でシェアするとちょうどいい量だそうなので、1人分は600円程度という感じだろうか。
輸液バッグのような容器からは長いチューブが出ていて、チャンバー(滴下を調節する筒)やクレンメ(液量を調節する器具)もしっかりついているようだ。
チューブの先から自分で飲み物をグラスに注ぐほか、Instagramに投稿された映像を見ると、中には直接口にしている人もいるみたい。
アイデアのきっかけはキャメロン・ディアス
ちなみにこの点滴を使った飲み物のコンセプトは、ハリウッド女優キャメロン・ディアスのエピソードから着想を得たものなんだそう。
Buba Teaのオーナーの友人に、かつてキャメロンのオーディションに参加したことのある人物がいた。
その人によると、キャメロンはいつも撮影中に持ち歩いていた飲み物をどこかに置き忘れてしまい、困惑していたんだそうだ。
キャメロンは清潔さに強いこだわりを持っていたため、制作スタッフが点滴の器具を使って飲み物を提供することを思いついたという。その時の撮影場所は、偶然にも病院だったそうだ。
大塚製薬の名前が印刷された容器を使っていた?
遊び心いっぱいのメニューだが、2026年1月になって、容器を見た利用者やネットユーザーから、「本物の医療用輸液バッグでは?」という指摘が相次いだ。
当初、店で使っていた容器の表面に、日本の大塚製薬グループの現地法人である「PT大塚インドネシア」の製品であることを示す文字が印刷されていたからだ。
下が抹茶ラテの入っていた容器。「D5」とは、「5%ブドウ糖溶液」のこと。製造元として、「PT Otsuka Indonesia」とはっきり書いてあるのが見える。
下の方には、「30℃以下で保管してください」 「袋から液漏れがある場合、溶液が濁っている場合、異物が見られる場合は使用しないでください」といった注意書きも書かれている。
ネット上では、この容器の出所に疑問を呈する多くの反応が寄せられた。
- これが本物だとしたら、いったいどこから入手したの?
- それとも偽物ってこと? ちゃんとした出所を知りたいよ
- まさかだけど、廃棄されていた使用済みの容器を使ってないよね?
- とにかく、どこで手に入れたのかはっきりさせた方がいいと思う。医療廃棄物じゃないってことだけでも確認したい
- 衛生面や安全性は大丈夫なの?
この問題に対し、PT大塚インドネシア側も1月5日に公式の声明を発表した。
点滴バッグの包装を使用したBuba Teaの飲料製品がSNS上で拡散している件に関し、当該製品はPT大塚インドネシアの製品ではないことをここに申し上げます。
したがって、PT大塚インドネシアは、これらの製品から生じるいかなるリスクについても責任を負いません
カフェ側は事実を認めるメッセージを投稿
これを受けてBuba Tea Baliは1月9日、PT大塚インドネシアのラベルがついた容器を使用したことを認めるメッセージをInstagram[https://www.instagram.com/p/DTRhZjwCQPQ/]に投稿している。
Buba Teaは、PT大塚インドネシアおよび同社の製品との間に、過去および現在を通じて、提携、協力、パートナーシップ、スポンサー契約、ライセンス契約、またはいかなる形の商業的関係も現在有しておらず、過去にも有したことがないことをここに明確にします。
当社運営チームの内部管理の不十分さにより、「Otsuka」のラベルが付いた包装が、意図せずにマーケティング用のビジュアル素材、および店舗での飲料提供の場面で使用された、限定的な事例があったことを認めます
この運用上の誤りに直接責任を負うすべての個人は、社内懲戒処分の対象となりました。
さらに、同様の事件が二度と起こらないよう、社内手続き、調達監査、スタッフ研修を強化しました
Buba Teaによると、既に2025年12月の時点で、この大塚薬品の名が印刷された容器の使用を中止しているという。
現在、Instagramなどで見られるパッケージは、Buba Teaオリジナルのロゴが入ったものになっているようだ。
Buba Teaでは現在使用している容器の品質や安全性について、次のように説明している。
Buba Teaで使用するすべての輸液バッグは、食品グレードで安全であり、飲料専用に設計されています。
また、使用済みのパッケージはすべて、適用される廃棄物管理および環境規制に従って廃棄・リサイクルしています
「和風」コンセプトのリゾート・カフェ
Buba Teaがあるのは、バリ島のリゾートエリアとして知られるクタ地区の北、ラヤ・スマット通り7番地だ。
近隣にはホリデー・インやルネッサンス・リゾートといった、五つ星ホテルも点在していて、観光客も多いエリアである。
BUBA TEA
住所:Jl. Raya Semat No. 7, Tibubeneng, Kuta Utara,
Badung Regency, Bali 80351, Indonesia
TEL:+62 822-4762-5407
抹茶を売りにしているだけあって、店内には桜を模した造花や鳥居、うちわなんかが飾られていて、どことなく日本風の雰囲気を醸し出している。
メニューは点滴ラテ以外にも抹茶を使った飲み物やコーヒー、タピオカ・ティーほかトロピカルなドリンクの数々、美味しいスイーツなどもあるようだ。
しかも抹茶は、スタッフが茶筅を使って立てているという本格派。もしバリ島を訪れる機会があったら、興味のある人はちょっと寄ってみてもいいかもしれない。
References: Klarifikasi Buba Tea Bali soal Viral Matcha dalam Kantong Infus[https://tirto.id/klarifikasi-buba-tea-bali-soal-viral-matcha-dalam-kantong-infus-ho2n]











