えええ魚?しかもデカい!インドの都市を占拠する巨大な”魚”。実はこれ、子どもも喜ぶアートなオブジェ…ではなく、国家水産開発庁(NFDB)の庁舎。
この通称「フィッシュビル」は、素朴かわいい直球デザイン。ヒレつきのメタリックボディにまんまるな目、シンプルな口の部分もたまらない。
2012年の完成以来、SNSで人気だが、青色のライトアップバージョンも「泳いでるみたい!」「初めて見た!かわいい」などとも話題に。
今までも完成予想図とのギャップがネタ化し、近ごろは世界の奇妙な建築物リストに入るなど、国内外から愛されているお魚ビルを紹介しよう。
インド国家水産開発庁の「フィッシュビル」
お魚型の巨大ビル、国家水産開発庁(National Fisheries Development Board:NFDB)の庁舎は、インドの南部テランガーナ州の州都、近年IT産業で発展する都市ハイデラバードにある。
まずは全体像から。あまりのインパクトから、いまどきだとAIの生成画像と見まごう人もいそうだが、ちゃんと現地に建っている。
2012年の完成時も話題になったが、その後もSNSにたびたび出てくる人気のビルだ。
見よ!この大きさと圧倒的なクオリティ。
遠目だと、どこから見てもお魚。下にある階段が出入口らしい。
メタリックに輝くボディはもちろん、窓の部分が鱗のようにみえたりとなかなかうまいデザイン。
詳しいサイズは不明だが、このビルは4階建てで広さは1920 m²ほど。
「本当に魚みたい!」「かわいい!」「実在するんだ…」の声
IT都市に突然出現したかのような「フィッシュビル(Fish Building)」はSNSでまたも話題に。
NFDBでFacebookで公開中[https://www.facebook.com/photo/?fbid=2196016143796585&set=gm.316730872297557]の、青いライトアップバージョンも「本当に魚みたい!」「かわいい!」「実在するんだ」などと評判なのだ。
夜しか見られないシュールかつファンタジーなビジュアルが、初見はもちろん常連ユーザーの二度見を誘っているようだ。
水産振興機関としてユニークな庁舎を希望
なおNFDBは、インド政府の管轄下にある漁業分野の専門組織。水産振興を担う特別な機関であり、研究や技術の推進、資源の保護、養殖業の支援など、プロジェクトも頻繁に実施する。
そんな事情もあってか、庁舎の存在を周囲にアピールする狙いもあったのだろう。
デザインを決める際、当時の担当がユニークなものを希望。そこで”お魚一択”になったそうだが、そのシンプルな決断と潔さが好評を招いたようだ。
完成予想図と実物のギャップもネタに
どこかで見かけた人もいそうだが、実はこのビル、2008年の着工直後に発表された完成予想図とのギャップでも何度かSNSをにぎわせている。
このビルに愛着をもつユーザー多数のRedditでも定期ネタになってるが、確かにずいぶん違うので、こちらの比較をごらんあれ。
上が当時発表された図をもとにした完成予想図。下が実際のフィッシュビルだ。
この違いっぷりがRedditの建築コミュニティ[https://www.reddit.com/r/architecture/comments/sd9u1x/design_submitted_by_the_architect_vs_how_the/]やインドユーザーの地域ネタ[https://www.reddit.com/r/architecture/comments/sd9u1x/design_submitted_by_the_architect_vs_how_the/]として定期的にいじられるほど人気に。
同様のネタはXでも拡散し、81万人を魅了。これを見た海外ユーザーからは「なんでこうなった?」「食うキャラから食われるキャラになっちまった」という声も。
元の計画が複雑すぎた、予算の都合でできなかった、という説が有力そうだが「今ので正解!」「こっちで良かった」というユーザーが大多数だ。
ちなみにredditユーザーがシェアした当時の新聞、The Hinduの記事(2008年1月8日付)によると、建設地の広さは約5エーカー、建設費は 約2,500万ルピーで、デザインは2008年1月5日に承認されたばかりだった。
記事内では「このような魚型の建築があるのはアメリカぐらい」と珍しさに触れ、「高層ビルではないが、注目度はそれ以上」「観光名所になる可能性」まで語られていた。実際その通りになっている。
現在は「世界の奇妙な建築物」リストに
愛されるフィッシュビルは、完成からしばらくたった現在も「世界の奇妙な建築物」の一つに挙げられるなどして国際的な関心を集めている。
Redditでの息の長い人気を反映するかのように、今後もSNSを通じてファンを増やしてゆきそう。
「魚のことが仕事だから魚の形にしよう!」という発想は、ただ大胆なだけでなく、見てすぐわかる便利さもある。
日本でお役所系の建物といえば控えめで、奇妙さとは真逆のイメージ。
そのほうが低コストだし、そうあるべきかもしれないが、これほど目を引き、愛着を持たれるぐらい遊び心ある建物が具現化するのはインドならではのことなのか。
このビルの場所は、Googleマップで National Fisheries Development BoardまたはFish Buildingで検索できる。
政府庁舎のため、外からだけの撮影になるが、無料なので地元の人も観光客もよく写真を撮りに来てるそう。インド旅行する人は立ち寄ってみてはいかがだろう。











