ミシガン州チェルシーの警察署は、2026年1月、スリフトストアに寄付された品の中から頭蓋骨らしきものが見つかったという通報を受けた。
現場は寄付された品々を販売して売り上げを福祉に役立てている、「グッドウィル」の店舗である。
調査の結果、間違いなく人間の頭蓋骨であることが判明。警察はこれを持ち込んだ女性から話を聞きたいと、情報の提供を求めている。
寄付された品の中から頭蓋骨らしきものが見つかった
チェルシー警察によると、1月26日13時54分頃、寄付品の集荷場で不審な品物が見つかったとの通報が寄せられた。
この日「グッドウィル[https://www.goodwill.org/]」の店員が警察に語ったところによると、不審な品物とは「シャツに包まれた人間の頭蓋骨らしきもの」だという。
これを受け、警官がグッドウィルの店舗に急行した。警察の発表によると、現場で回収された「品」は確かに頭蓋骨のように見えたそうだ。
警察は「頭蓋骨」を回収するとともに、この日グッドウィルに寄付品を持ち込んだ女性が写った、監視カメラの画像を公開した。
女性はこの日、複数の品物を寄付していったという。警察はこの女性から「話を聞きたい」として、彼女についての情報提供を呼びかけている。
寄付された品のうちの一つは、誤って含まれてしまった可能性があると見られます。チェルシー警察は寄付した方の判断を確認するため、彼女と話をしたいと考えています
チェルシーに住むブラッド・ティムさんは、この女性の身元について、次のように語っている。
チェルシーは小さな町なので、もし彼女が地元の住人だとすると、誰かが知っているはずです。
(いまだに情報がないということは)彼女はチェルシーの住民ではないんじゃないでしょうか
また、グッドウィルによく寄付をするというアン・エリオットさんもこう話す。
何と言ったらいいのかわかりません。なぜ寄付されたのか、そして本当に人間のものなのか、その理由がわかるといいんですけど。犯罪に関係するものではないことを願っています
警察はこの「品」を店から回収し、検視官事務所に引き渡した。分析の結果、これは確かに人間の頭蓋骨であることが確認された。
寄付された品々を販売する「スリフトストア」
頭蓋骨はミシガン大学人類学部に送られ、さらに詳しく検査される予定とのこと。この検査には数か月かかる可能性があるそうだ。
頭蓋骨が見つかった「グッドウィル」は、アメリカ全土に店舗を展開する「スリフトストア」である。スリフトストアとは、不要品を無料で寄付してもらい、販売する店のことだ。
売上は営利目的ではなく、障害を持つ人や経済的に困難な状況にある人のための職業訓練や就労支援といった、社会支援プログラムの運営に使われる。
日本人がイメージするリサイクルショップとは似て非なるもので、リサイクルショップがあくまでも利益を追求する企業運営であるのに対し、スリフトストアは慈善を目的とした非営利団体が運営する店舗なのだ。
下の動画は店内の様子。衣類はもちろん、家具や古いレコードなど、掘り出し物が見つかることも。
グッドウィルは1902年に設立された非営利団体であり、現在は北米を中心に3,000以上の店舗を持つ大規模な組織である。
店舗には衣類や本、食器、家具などが日々持ち込まれ、スタッフが仕分けを行って、店頭に並べて販売する。
今回見つかった頭蓋骨も、こういった寄付品の中に入っていたわけなのだが、故意に置いて行ったものか、間違って紛れ込んだものかは、持ち込んだ本人に聞いてみないとわからない。
これまでにもあった「寄付された頭蓋骨」
実はグッドウィルなどの店舗に人間の骨が「寄付」されたのは、今回が初めてではないという。
2014年7月16日、テキサス州オースティンのグッドウィル[https://www.wtsp.com/article/news/weird/human-skull-donated-to-goodwill-store-in-texas/67-418807336]で寄付品を仕分けしていた従業員が頭蓋骨らしき物を見つけた。
また、同年6月にはワシントン州ベルビュー[https://www.fox13seattle.com/news/three-human-skulls-donated-to-bellevue-goodwill-officials-want-to-know-who-donated-them]でも、人間の頭蓋骨が3つ寄付されていたことがわかった。
2023年9月7日には、アリゾナ州グッドイヤーのグッドウィル店舗で、寄付された品の入った箱から人間の頭蓋骨が見つかった。
この頭蓋骨には歯が残り、眼窩には偽の目玉が入っていたという。検視当局は本物の人骨であることを確認したが、「歴史的」なものと説明しており、犯罪に関係するものではなかったようだ。
さらに同年11月には、フロリダ州のリサイクルショップで、人間の頭蓋骨がハロウィン用のデコレーションの棚で発見された。
たまたま来店していた人類学者が、「見た瞬間に人骨だと気づいた」そうで、何年も前に店が購入したまま保管されていたという。
そのほかにも各地のグッドウィルで頭蓋骨が何度も見つかっており、その多くが寄付された品々の中に入っていたようだ。
持ち込んだ本人も頭蓋骨だと気づいていなかった可能性
グッドウィルでは、寄付品は箱ごと持ち込まれる場合が多く、衣類や雑貨などさまざまなアイテムが混在していることも珍しくない。
例えば購入した中古住宅の屋根裏や地下室にあった荷物がまとめて持ち込まれたり、亡くなった人の遺品がそのまま寄付されたり、といったケースである。
中には倉庫の中身が丸ごと寄付されることもあり、その中に頭蓋骨が混ざっていたとしても、所有者本人がその存在を把握していなかった可能性もあるのだ。
とはいえ、なぜそこに人間の頭蓋骨が紛れ込んでしまうのか。考えられる理由としては、医学教育用の標本が家庭で保存されていたケースが挙げられる。
アメリカでは20世紀後半まで、医学教育用に本物の人骨が合法的に流通しており、主に医学生や医師、大学などが購入し、教育用として使用していたという。
また、前述のアリゾナやフロリダのケースのように、明らかに装飾品として扱われていたものもある。
この場合は寄付した側も本物だとは思っておらず、模型や模造品だと思っていた可能性が大きいかもしれない。
いずれにせよ、今回の事案では今のところ、頭蓋骨を持ち込んだ女性を見つけないことには、真相の究明は難しいだろう。
警察も女性を事件の関係者としてではなく、あくまでも「話をしたい」というスタンスで探している。情報をお持ちの方は、チェルシー警察までぜひ連絡してほしいそうだ。
References: WXYZ[https://www.wxyz.com/news/region/washtenaw-county/chelsea-police-looking-for-woman-who-donated-an-apparent-human-skull-at-goodwill]











