2026年、記録的な寒波に見舞われたアメリカのフロリダ州で、凍り付いた小さなヤモリが優しい夫婦によって保護された。
マイナス2℃という寒さで動けなくなっていたヤモリは、夫妻の家の中でゆっくりと時間をかけて回復し、やがて元気に走り回るように。
やがてこの小さなヤモリは「スプラウト」と名付けられ、その回復の過程が動画としてSNSで公開されると、世界中から多くの反応が寄せられることになった。
寒波に襲われたフロリダで凍っていたヤモリを保護
フロリダで高齢犬のための保護施設を運営しているジュリー・エルロッドさんとご主人のイアンさんは、仕事柄どんな生き物でも助けることには慣れていた。
特にイアンさんは、家の中に迷い込んだヤモリを見かけると、優しく捕まえては外に逃がしてやっていたという。
フロリダが寒波に襲われた1月22日、イアンさんは犬の散歩から帰る途中、自宅の外壁に何かが貼りついているのを見つけて足を止めた。
近づいてみると、それは小さなヤモリだった。ジュリーさんは、最初にヤモリを見た時の様子をこう語っている。
彼には、生きている気配がまったくありませんでした。呼吸もしていないようでしたし、体は奇妙に曲がったまま。
小さな足には木片のようなものが凍りついて壁に貼り付いていました。正直なところ、奇跡でも起きない限り助からないと思いました
ヤモリはまだ若い個体のようで、見つけた時はピクリとも動かなかった。ほとんど息絶えているように見えた。
それでも生きて呼吸しているのなら、その命は優しさや思いやりを受ける価値があります。
フロリダでは記録的な低温に見舞われていて、残念ながら、多くの生き物が命を落とすことになると思います。
でも、たった1匹でも助けることができたなら、その1匹にとっては大きな意味があるのです
この小さなヤモリは、壁に完全に凍り付いていて、まったく反応がありませんでした。それでも夫は助けようと思い、家の中に連れてきました。
あと少し発見が遅れていたら、助からなかったと思います
細心の注意を払ってヤモリを「解凍」
夫妻は爬虫類に詳しいわけではなかったが、犬の保護活動をしていることもあって、生き物を助ける際に何に気をつけるべきかは熟知していた。
そこでヤモリに直接手を触れず、急激に温めることもせず、静かでストレスのかからない室内に置き、ゆっくりと回復を待つことにした。
家の中に入れてから3時間たっても、彼はまったく動きませんでした。呼吸している様子も見えず、私たちはほとんど希望を失っていました
夫妻はヤモリをペーパータオルを敷いた容器に入れて、涼しいバスルームでゆっくり休ませた。バスルームはほかの部屋より涼しかったからだ。
ヤモリはまだ動いてはいなかったが、浅く呼吸をしているのはわかったという。そんなヤモリの様子を、ジュリーさんはFacebook[https://www.facebook.com/julieelrod66]に投稿しはじめた。
当初は「なぜ直接手で触れないんだ?」「早く温めてやれ!」というコメントが多かったのだそうだ。これに対し、彼女はこう説明している。
夫は、この子が凍死寸前であることを察していました。
触らなかったのは怖かったからではありません。極端な温度差が、ヤモリにとっては危険だったからです。
人間の体温は約36.5℃、彼の体温はこの時マイナス2℃でした。その状態で触れれば、温度差によるショックで死なせてしまったかもしれません
その後2人は数時間かけて、ヤモリをキッチンへ、そして寝室へと移動させ、暖かい気温に徐々に慣らしていった。
そして数時間後、奇跡が起こった!
やがて奇跡が起こった。ヤモリの小さな尻尾が、パタパタと動き始めたのだ。それでもヤモリが完全に「解凍される」までに、約13時間もかかったという。
その後夫妻は、ヤモリに「スプラウト」という名前をつけて、飼育ケースに移動させた。24時間が過ぎる頃には、スプラウトはケースの中を探索し始めたそうだ。
スプラウトは私たちが話しかけると、じっと見つめてきます。まるで「助けてくれてありがとう」と言いたいかのようです。
なぜかわかりませんが、もし彼を自然に戻したとしても、また自分で私たちの家に戻ってくるような気がします
今やすっかり元気になったスプラウトは、快適な飼育ケースの中で過ごしている。夫妻は寒波が終わるまでは、このままスプラウトの面倒を見るそうだ。
スプラウトの物語は、ジュリーさんのFacebookで共有され、多くの反応が寄せられることになった。
- みんながこんなに優しかったら、世界はどれほど美しい場所になるかな
- どんなに小さくても、命を救うために行動することは素晴らしいこと。すべての動物は尊い存在だから…
- こういう人たちが世界にはもっと必要だよ。彼を助けてくれてありがとう
- フロリダってそんなに寒かった? いつも暖かいところだと思ってた
- 中北部では、冬の間に短期間寒くなることはよくあるんです。今年の冬は国全体が異常に寒いですよね(ジュリーさんコメ)
- 凍ったイグアナが革や肉、ペットとして売られるって記事を読んだばかりで、とても悲しくなりました。外来種だとわかっていても、あの扱いはひどいと思います
- 理解できます。本当に悲しいことですね(ジュリーさんコメ)
- 寒さで凍ったイグアナが、温まると回復するのを見たことがあります。彼を助けようとしてくれてうれしいです
- スプラウトはヤモリで、イグアナとは違います。ヤモリは防御反応として冬眠状態に入ることはありますが、長時間低温にさらされると凍って死んでしまいます。この子はまさにその状態でした(ジュリーさんコメ)
- 壁に凍り付いていた子と本当に同じ? 色も体つきもまったく違うけど、凍っていただけじゃなくて脱水状態とかもあったのかな
- ほとんど凍り付いていましたが、今は色が戻りました(ジュリーさんコメ)
- 緑色に見えるけど、最初は茶色っぽくて斑点があったような?
- 解凍されるにつれて本来の色が戻ったんですよ(ジュリーさんコメ)
- あなたが助けなければ、おそらく彼は死んでいたと思う。だから彼に与えられた第二の人生はあなた次第よ。もしスプラウトが新しい家に満足しているなら、このまま飼い続けてあげて
- ここにいさせてあげたらどう? 彼は満足しているように見えるよ
野生に帰すか、このまま飼い続けるか
今のところ、夫妻は寒波が去ればスプラウトを野生に帰すつもりだという。だが多くのフォロワーが「このまま飼い続けてほしい」とコメントしている。
それに対し、ジュリーさんたちも心を決めかねているようで、最新の投稿では次のように語っている。
スプラウトが私たちのところに留まるべき最大の理由は、彼が食べ物や捕食者の心配をしなくて済むことです。私たちが住んでいる場所では、30羽ものタカやフクロウが、彼のような小さな生き物を狙っています。
一方で自然に戻すべき最大の理由は、たとえ寿命が短くなる可能性があっても、彼が「自由」でいられることです。好きな場所へ行き、自分の意思で生きることができます。
これは決して簡単に答えが出る問題ではなく、どちらが正しいとも言えません。私たちはただ、スプラウトにとって何が最善で、彼が幸せでいられるのかを考えたいだけです。そして、まだその答えはわかっていません
実は私もかべちょろヤモリを保護したことがあって、冬の間だけ飼っていた。ヤモリはその間に卵を産み、春が終わる頃3匹になって自然の中へと帰って行った。
めちゃ可愛かったし、あのまま飼い続けていたら確かに安全だったろうけど、これでよかったんだと思っている。
スプラウトをどうするか、夫妻はまだ決めかねているようだけど、上のような立派なおうちを既に用意しているので、どうやらこのまま飼うんじゃないかな。
彼の今後を見守りたい人は、ジュリーさんのFacebook[https://www.facebook.com/julieelrod66]で近況が報告されているし、近いうちに、スプラウト自身のページを作る予定もあるみたいだ。
夫妻の運営している老犬保護施設のストーリーも投稿されているので、よかったらぜひ見に行ってみてほしい。
References: Couple Finds Little Animal Frozen To Wall And Watches Him Come Back From The Dead[https://www.thedodo.com/daily-dodo/couple-finds-little-animal-frozen-to-wall-and-watches-him-come-back-from-the-dead]











