大雪が降った翌朝、ニューヨークの住宅街で驚きの光景が目撃された。庭に設置された2か所の餌場をつなぐように、雪の下に立派なトンネルが開通していたのだ。
この見事な土木事業を成し遂げたのは、なんとリス!
厳しい寒さや空からの天敵を避け、安全に餌を確保するための知恵と工夫なのだ。サイズ的にも申し分なく、鳥たちも利用しているようである。
雪の中に現れた餌場と餌場とつなぐトンネル!
アメリカ・ニューヨーク州ロングアイランドに住むメリッサ・ルディニーさんは、自宅の庭に集まる野生動物たちを大切に見守っている。
2026年1月から2月上旬にかけ、ニューヨークは大寒波に見舞われた。
ルディニーさんは動物たちが困らないよう、餌箱にたっぷりのナッツや種を補充しておいた。
アメリカでは鳥用の餌箱を設置したり、リスのための餌場を設けることが許可されており、一定の距離を保ちながら、庭にくる動物たちの様子を楽しんでいる家庭も多い。
雪が降った翌日、窓の外を見たルディニーさんは、雪の中に奇妙な穴が開いていることに気づいた。
鳥の餌箱の真下に1つ、雪とタイルの境目に1つ、さらにリスの餌箱がある木のそばにもう1つある。
しばらく様子を観察していると、雪に開いた穴から1匹のリスがひょっこりと顔を出したのだ。
リスが突貫工事で作り上げた雪中トンネルだった!
そのリスは、北米に広く生息するトウブハイイロリスだった。
トウブハイイロリスは、埋めたドングリの場所を正確に記憶したり、複雑な構造の餌箱を攻略したりと、非常に高い知能と器用さを持っている。
今回出現したのは、鳥の餌場とリスの餌場を結ぶ「雪中トンネル」だ。このトンネルを利用しているのは1匹だけではなかった。
本来、リスは縄張り意識が強く単独で行動する動物である。
その便利な通り道を他のリスたちも利用するようになり、どんどん拡張されていったのかもしれない。
さらに鳥までもが利用するようになった。
図らずもリスの作ったトンネルが、庭の野生動物たちのためのインフラへと進化したのだ。
天敵もシャットアウト!リスの知恵と工夫が生んだ防護トンネル
リスや鳥たちがこれほど重宝したのには、理由がある。
雪の下を通ることで、氷点下の冷たい風を遮断できるだけでなく、上空から獲物を狙うタカやフクロウといった捕食者(天敵)から完全に身を隠すことができるのだ。
「その事実に気づいたとき、本当に感動しました。このような行動を目撃したのは人生で初めてです」とルディニーさんは振り返る。
こぼれた餌が溜まりやすい鳥の餌箱から、リス専用の木の上の餌場までを安全に行き来できるこのトンネルは、小動物たちにとって理想的な避難所付きのバイパスだったのである。
溶けて消えた幻のトンネル。次なる建設計画への期待
残念ながら、この見事なトンネルは翌日の気温上昇とともに溶けて崩落してしまった。
幸いなことに、崩落による事故などはなかったという。リスたちは現在、再び地上で元気に走り回り、いつものようにいたずらを楽しんでいる。
「また雪が降ったら、リスたちが以前より立派なものを再建してくれることを期待しています。リスたちはそれぞれにユニークな個性があって、見ているだけで本当に楽しいですよ」とルディニーさんは語った。
厳しい冬を生き抜くために発揮された、小さな「職人」たちの知恵と工夫。次はどんな驚きの土木作業を見せてくれるのだろうか。











