2026年2月、アメリカのワシントン州にある小学校で、1年生の子供たちにステキなサプライズのプレゼントが渡された。
それは子供たちが自分で色を塗ってデザインした、カラフルな「自分だけ」の毛糸の帽子だった。
自分がクレヨンで塗った色をそのまま再現した編みこまれたニットの帽子が、先生から一人ひとりの子供たちに贈られたのだ。
自分にとって「完璧な帽子」をデザインしよう
冬休みに入る前の2025年12月、ワシントン州ケルソー学区ウォレス小学校では、1年生の担任のアシュリー・ローリー先生が、子供たちにある課題をを出した。
題して「完璧な帽子」。子供たちは用意された帽子の絵に自分の好きな色を塗って、自分だけの帽子をデザインするのだ。
自分の帽子をデザインしましょう。好きな色を使っていいけど、横の段は同じ色にしないとダメ。形や模様は入れられません。
それだと、マインクラフトみたいな作業を山ほどしないといけなくなっちゃうから。たとえばタコみたいな形は作れません
子供たちはみんな夢中になって、自分だけのカラフルな帽子をデザインした。オプションとして、ボンボンをつけるかどうかを選ぶこともできたそうだ。
だがこの時、彼らはまだ何も知らなかった。この作業は、ただの楽しい塗り絵の課題だと思っていた。
でもアシュリー先生は、この課題を子供たちへの大きなサプライズにしようと考えていた。
冬休みの間に子供たちがデザインした帽子を実際に作って、一人ひとりにプレゼントする計画だったのだ。
先生たちのステキなサプライズ計画
このプロジェクトは、もともとは先生である叔母のエイミー・ラフェイヴさんのアイデアだ。
ネットを見てこのアイデアを思い付いたというエイミーさんは、アシュリー先生に相談したところ、大喜びで一緒に実行することになったのだ。
エイミーさんは手回し式の毛糸編み機を使って一つひとつ子供たちがデザインした通りに帽子を編んでいった。
だが23個もの帽子を編むのは、想像していたよりも大変だったようだ。エイミーさんは後にこう語っている。
こんなに時間がかかるとは思ってもいませんでしたが、私たちは何とかやり遂げました。中には色遣いがとても独創的なデザインもありました。
色が良くマッチしているなと思うものもあれば、この色とこの色の組み合わせは斬新だな、と思うものもあって楽しかったです。
どれもみんな個性的で、ユニークな仕上がりになりました。
エイミーさんたちは子供たちのデザインをすべて受け入れ、彼らが塗った通りの色で再現した。
華やかでカラフルな虹色の模様からミニマルでシンプルなものまで、バリエーションは多岐にわたっていたという。
机に魔法をかけたら帽子が出てきた!
完成した帽子は、冬休みが終わった2月10日の授業で子供たちにプレゼントされることになった。
アメリカの多くの学校は6月中旬~9月初旬に長い夏休みがあり、9月が始業式となる。112月末~1月初旬まで冬休みがあり、1月か2月(大雪などの場合)に授業が再開されるが、学校区によってばらつきがある。
この日、アシュリー先生は「アナベルとふしぎなけいと」という絵本を子供たちの前で朗読した。
題名の通り、いくら使ってもなくならない不思議な毛糸と、それを見つけた女の子のお話である。
子供たちが毛糸のお話の世界にどっぷりと浸かったころ、アシュリー先生はみんなに机に戻って、魔法の呪文を唱えるよう促した。
それから「自分の机の中を見てみて」と声をかけた。
すると、なんということでしょう。机の中からはみんながデザインした、自分だけの毛糸の帽子が出てきたのだ。
帽子を受け取った子供たちは、誰もがみんな誇らしげに、自分が選んだ色について語ってくれた。
- 私は赤とオレンジ、黄色、緑、それに紫を選んだの
- 僕は世界で一番好きな色を使ったんだ
- 真っ白な帽子にしたよ。だって城が一番好きな色だから
- 黄色と紫と赤とオレンジだよ
大喜びで、早速頭に被ってみる子供たち。
子供たちがこの帽子をかぶって、元気に走り回る姿を見るのが楽しみです。
きっと喜んでくれると思いますし、自分たちが作ったものだという誇りを感じてくれると思います
ローリー先生にとって、このプロジェクトは大きな意味を持っていた。
教師としての彼女の目標は、子供が「学ぶことを好きになる気持ち」を育てることであり、今回のような経験は子供たちの心に長く残ると考えているという。
アシュリー先生は満足そうにこう語っている。こんなに愛情たっぷりの先生からのプレゼント、きっと子供たちも一生忘れられないんじゃないかな。
そして一生懸命編んでくれた元先生のエイミーさんも、その場で子供の様子を見て、感動でいっぱいになったという。
References: From Crayons to Cozy: Kelso Knitter Turns First Graders’ Drawings into One-of-a-Kind Hats[https://www.kelso.wednet.edu/article/2703528]











