股間の次は鼻!もはや笑えない暴走事案にふるえる。中国で人型ロボットが人間の鼻を蹴り上げるシーンがSNSで拡散。
問題のヒューマノイド(人型ロボット)は「Unitree(ユニツリー) G1」。イベント中、急に激しく手足を動かし、近づいた男性が鼻を蹴られてその場で出血。骨折の懸念が生じる騒ぎに。
ロボット企業関係者もSNSで「欠陥」と指摘。ユーザーの間で「ヤバすぎる」「これが未来?」と議論が巻き起こった。
かつて人間の股間を蹴り上げた”前科”をもつ Unitree G1。その”再犯”とあって、メディアもロボットの”安全性”への不安を取り沙汰している。
観客の前で人型ロボットG1が突然の“暴走”
先日、中国で披露された人型ロボット「Unitree G1」の屋外イベントでのことだ。
観衆の前でパフォーマンス中のG1が、バランスを崩し倒れ始めた。とっさにオペレーターらしき男性が駆け寄った、その直後!
倒れたG1が手足を激しく振り回し、その足が男性の鼻を直撃!
とっさに鼻に手を当てて後ずさる男性。G1はお構いなしでバタバタと音を立てて暴れまくる。
その後、G1は打ち捨てられたように手足を曲げたまま、路上に転がっていた。
よく見ると、衣装的にマイケルジャクソン風?ダンスパフォーマンスを披露してたんだろうか。
その近くでしゃがみ込み、流血した鼻を押さえる男性。
茫然と男性とG1の様子をうかがう人や、スマホ片手にこの事件を投稿しているらしき人。その光景が事態の異常さを物語っていた。
未来的な人型ロボット見物のなごやかな空気が一転。予期せぬ暴走事案となってしまった。一体何が起きたのか?
専門家が指摘。G1の“立ち上がりポリシー”の危険性
2026年2月18日、ロボティクス企業 Booster Robotics(ブースター・ロボティクス)の Eren Chen 氏は、Xにこの動画をポスト。その再生数は9万回を超えている。
加えて、原因はこのロボットの「強化学習ポリシー」にあると指摘した。
(G1は)“何がなんでも立ち上がる”よう訓練されている。転倒から復帰した今回も誰かの鼻を蹴り、大出血を引き起こすだけでなく、骨折を引きこ起こす可能性もあった。
最優先で修正すべき安全問題だ
この投稿が拡散すると、ユーザーからはこんな声が寄せられた。
- 2026年。機械との決戦が鼻血で幕開け
- びっくりするぐらい先進的なのに、ちょっとズレただけでパニックすることにも驚くわ
- ロボット工学三原則のうち、第一条の違反
- これがスカイネットの反乱か
- ロボット「コレガ血液ノ味…」
- なんでこうなるの?ヤバいやん
- ひどいけど笑ったわ
- こんなのが未来?
実際、G1は過去にも転倒後に手足をランダムに振り回す危険な挙動が映像で確認されており、今回の事故も“偶然ではない”との見方が広がっている。
前の犠牲者は股間。G1による“痛ましい”トラブル
前述したように、G1による対人事故はこれが初めてではない。
2025年12月にも、男性のキックボクシングの動きをマネていたG1が、その男性の股間を蹴り上げる、という、悲劇的な場面が衝撃とともにSNSで取り沙汰された。
格闘技デモは、ロボットの当初の登場理由である「人間の日常生活を支えるアシスタント」からは大きく外れているが、未来のエンターテインメントを予期させるパフォーマンスとして人気が高い。
そうした中、拡散したG1の股間蹴り上げシーンは、今までに67万回も再生されており、いろんな意味でユーザーの脳裏に刻まれ、皮肉にも安全面での不安を抱かせる結果となった。
「安全の取り組みが不十分」と警鐘を鳴らすメディア
こうしたロボットにまつわる事故について、アメリカのメディア企業、Futurism(フューチャリズム)は、おなじみアシモフの「ロボット工学三原則」を引き合いに出し、警鐘を鳴らしている。
人型ロボットは急速に普及しつつある。にもかかわらず、その安全性をめぐる議論が追いついておらず、安全への取り組みもいまだ不十分だからだ。
実際、かつての単純なものに比べて近年は、人間のように単体でバランスをとり二足歩行する自律型はもちろんのこと、より人間に近い外観をもち、人間と距離を縮められそうなほど高度な動きや反応を示すAI搭載型も生まれている。
そのため、”未来を彷彿させる”派手で見栄えする映像が、SNS をにぎわすようになったが、ふと現実に目を向けると、背筋が冷える事故は相変わらず起きている。
人間の頭蓋骨を砕けるほど力が強いロボット
アメリカのメディアCNBCは2025年11月、カリフォルニア州を拠点とする汎用型人型ロボット企業 Figure AI(フィギュア・エーアイ)への内部告発訴訟と同社で起きたとされる事故例を報じている。
その告発者、ロバート・グルエンデル氏は、かつて同社のロボット安全担当エンジニアだったが、以下のような警告を幹部にした結果、数日後に不当解雇された、として同社を訴えている。
(わが社の)ロボットは生身の人間の頭蓋骨を押しつぶすほど強力です
同氏はほかにも、具体的な事故として、「誤作動を起こしたロボット1体が、スチール製の冷蔵庫の扉に深さ6ミリの切り傷をつけた」ことを上司に警告していた。
今だからこそロボットのリスクを念頭に
今回のG1事故は、ロボットが人間社会に本格的に浸透する前に、“人を守る設計”をどこまで徹底できるか、を突きつける象徴的な事例の一つといえそうだ。
ロボット技術の飛躍的な発展は、映像的にも心地よく、話題性も抜群だが、先を考えると、そもそものニーズであったはずの「人間のサポート」ひいては「人間との共存」へのリスクをまず念頭に置かなければならない。
当然のことといえば当然だが、かつては絵空事、”遠い未来のSFキャラだったようなロボット”が、いつのまにやら私たち一般人にとっても身近な存在になりうる今だからこそ、基本に立ち返る必要がありそうだ。
股間と鼻への被害も痛ましいが、ロボットの進化はいよいよもってそんなフェーズに入ったようだよ。
References: Futurism[https://futurism.com/robots-and-machines/robot-kicks-man-in-nose] / CNBC[https://www.cnbc.com/2025/11/21/figure-ai-sued.html]











