中国でまたしても超長いエスカレーターが運転開始、全長905m(重慶)

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 中国・重慶市は「山の街」とも呼ばれ、起伏に富んだ鬼畜な地形で知られている。特に巫山県は山がちで、街中の移動は骨の折れることこの上ない苦行だった。

 2026年の春節に合わせ、そんな巫山県の街に、超巨大エスカレーターがお目見えした。全長905m、標高差はなんと242mというから驚きの規模である。

 これまで1時間かけて上り下りしていた道のりが、このエスカレーターの登場で、20分ほどで行き来できるようになったとか。

 街の住民たちからは大歓迎を受けているこの施設。今後1年間は試験運転が続けられ、片道3元(約70円)で利用できるそうだ。

街を貫く巨大エスカレーター施設

 2026年2月12日、試験運用が開始されたのは、「巫山神女大エスカレーター(巫山神女大扶梯)」と呼ばれる超巨大エスカレーター施設である。

 長さは街を貫く905m。垂直方向の高低差は242mで、これは80階建てのビルの高さに相当するんだそうだ。

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 重慶市政府の発表によると、この施設は2月12日から16日までの間は無料の試験運転が行われ、春節を迎える2月17日から有料の試験運転に入った。

 料金は上り下りとも片道3元(約70円)。試験運転の期間は1年間とされ、2027年2月16日まで続く予定である。

 巫山は長江三峡地域に位置する山岳地帯にある町で、標高は最低地点で約73m、最高地点が約2,690m以上に達し、高低差のある地形が特徴だ。

 こうした地形のため、巫山では標高の高い場所と低い場所の間の移動が、日常生活を営む上での大きな課題になっていた。

 特に長江沿いの低地と丘の上の住宅地を結ぶルートには、1,136段の階段が設けられており、長年にわたり住民の主要な通路として使われてきた。

 だがこの階段は非常に急な作りになっていて、徒歩で行き来しようと思うと、上り下りには大きな負担がかかってしまう。

 また、車で移動する場合も、山を回り込む曲がりくねった坂道を通らなければならず、時間がかかることが多かったという。

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各施設を便利に結ぶ複合的な移動手段

 新しいエスカレーターは、この階段のルートに沿う形で整備された。川沿いの道路から丘の上の市街地までを結び、途中で複数の通りや歩道橋と接続する。

 施設全体にはエスカレーター21基のほか、エレベーター8基、動く歩道4基、歩道橋2か所、連絡通路2本が設置されている。

 周辺には学校や病院、住宅地、商業施設などがあり、日常生活の移動手段として利用されることを想定している。

 重慶市の説明によると、このエスカレーターの開業により、住民の移動時間は大幅に短縮されることになるという。

 これまで山頂側の住宅地まで、徒歩で約1時間もかかっていたのが、エスカレーターを利用すると約20分になる見込みだそうだ。

 有料ではあるものの、周辺の住民およそ4万~5万人が日常的に利用するとみられているんだとか。

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住民からは歓迎の声が

 このエスカレーターの建設工事は、難しい条件の中で進められた。報道によると、斜面の一部は傾斜が60度を超え、大型の建設機械を搬入することが困難だった。

 さらに地下には多くの配管やケーブルが通っており、位置を確認しながら慎重に工事を進める必要があったという。

 今回の試験運転が始まると、多くの住民たちが、この夢のエスカレーターを体験するために長蛇の列を作った。

 長年階段を利用してきた住民たちからは、「移動が楽になった!」と歓迎する声がたくさん聞かれたそうだ。

  • これまで巫山では、外に出れば坂を上るか、階段を下りるかのどちらかだったんです。年をとると、階段を上り下りするのもだんだん大変になってきてね。これで楽になりますよ
  • 今までは雨が降ると階段が滑りやすくなって危険なので、子供の小学校の送り迎えにタクシーを呼ぶしかないこともありました。今は屋根付きのエスカレーターを2つ乗り継げば、雨の日もすぐに学校に着けるんです
  • 以前は市場まで買い物に行くのに、バスで片道40~50分かかりました。今はエスカレーターがあるから、思い立ったらすぐ出かけられます
  • こんなに人が多いのは初めて見ました。いいスタートになることを期待しています

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 また、SNSなどでこのニュースを知った世界各国のネット民たちからは、「なぜケーブルカーにしないの?」というコメントが多く寄せられていた。

  • すごいな。メンテナンス地獄になりそうだけど
    • エスカレーターは壊れることはない。ただ階段になるだけだ
  • 屋外エスカレーターって、維持管理の面では経済的に悪夢だよ。長期的に見ると、かなりひどい設計の選択だと思う
  • 30分も立って乗るのはきつそうだな
    • これを階段で登ることを想像してみてよ。 ぐねぐねした山道をバスで回るのも、たぶん同じくらい時間がかかると思う
      • 少なくともバスなら座れるだろ。
        ケーブルカーみたいなものにした方が建設も維持も簡単だったと思う
        • でも一番上まで行く人以外は全部乗る必要ないでしょ。たぶんほとんどの人は途中までしか乗らないと思う
  • ケーブルカーのほうがずっと安くて速いと思うんだけど
    • 重慶のこういうエスカレーターの近くに住んでいた人間だけど、ケーブルカーとは全然違う。車両を待つ必要もないし、好きな場所で乗り降りできる自由があるんだよ
  • ヨーロッパではみんなケーブルカーを使ってるよ。座ったまま上に行けるんだけど、知らないのかな
  • ケーブルカーと比べるとかなり非効率に見えるよね。なんでこの方式にしたんだろ
    • これは1本の長いエスカレーターじゃなくて、20基くらいが連続している構造なんだ。途中に同じくらい乗り場もある。だからケーブルカーは実用的じゃない
  • 重慶って地上階が23階にあるみたいな街じゃなかった? それならこの計画があるのも理解できるかな

これまでの記録を塗り替える世界最長エスカレーター

 巨大エスカレーターは世界各地に存在するが、巫山の施設はその規模の大きさでも注目されている。

 比較対象としてよく知られているのが、香港にある全長800m、高低差135mの「ミッドレベルズ・エスカレーター(中環至半山自動扶梯)」である。

 こちらは中国返還前の1993年に開業した、香港島の中環(セントラル)から、高台にある高級住宅地「半山区」(ミッドレベルズ)にいたる屋外エスカレーターだ。

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 また、重慶市の中心部には、1996年に運行を開始した皇冠大扶梯という大型エスカレーターがあり、全長112m高低差52.7mで、重慶の名物となっている。

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 今回運用を開始した巫山の神女大エスカレーターは、こういった既存エスカレーターのどれよりも長く、標高差も大きいのが特徴だ。

 急斜面に築かれた町では、住民の移動手段そのものが、都市運営をしていく上での大きな課題になっている。

 それにしても街の中にポンとこんなモノを作ってしまう中国。次はどんな巨大施設で我々を驚かせてくれるのだろうか。 

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References: World’s longest: China’s 2,969-foot mountain-hugging escalator unveiled[https://interestingengineering.com/innovation/china-worlds-longest-outdoor-escalator]

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