2026年1月18日に行われた測定で、インドネシアで見つかった巨大なアミメニシキヘビが、科学的に測定された野生のヘビとしては史上最長の記録を更新した。
その体長はなんと7.22m。
現地では家畜や人間ですら襲うことから脅威とみなされており、この個体は現在、自然保護活動家の手で保護されている。
参考文献:
Indonesian python makes GWR hissstory as the longest measured wild snake
https://www.guinnessworldrecords.com/news/2026/2/indonesian-python-makes-gwr-hissstory-as-the-longest-measured-wild-snake[https://www.guinnessworldrecords.com/news/2026/2/indonesian-python-makes-gwr-hissstory-as-the-longest-measured-wild-snake]
ゴールポストの幅とほぼ同じサイズの巨大ヘビ
このヘビは南スラウェシ州マロスで見つかった個体で、ギネス世界記録が確認したところによると、頭から尾の先までの長さは7.22m(23フィート8インチ)だった。
数字だけ見てもピンと来ないかもしれないが、この長さはFIFAの規定によるサッカーゴールの幅の7.32mと、わずか10cmほどしか違わない。
つまり、もしこのヘビがゴールの前に横たわれば、ポストからポストまでほぼ完全に覆って、ゴールを塞いでしまう感じである。
なお、ギネス世界記録では、麻酔にはリスクが伴うため、安全上や医療上の必要がある場合を除き、動物に麻酔を施すべきではないとの立場をとっている。
この計測も麻酔なしで行われたため、身体が弛緩しておらず、実際よりも10%ほど短く測定されている可能性がある。
もしも身体が完全に弛緩した状態で測った場合、全長は約7.9mに達するかもしれないそうだ。
今回の計測と調査を行ったのは、ボルネオ島カリマンタン出身の野生動物ガイドでありレスキュー活動家でもあるディアス・ヌグラハさんと、バリに20年以上在住している探検家で自然写真家のラドゥ・フレンツィウさんだ。
2人は巨大ヘビがいるといううわさを聞きつけると、すぐにスラウェシ島に向かって自分たちの目で確認し、記録として残すことを決めたという。
この驚異的なヘビを世界に知らしめることで、将来このヘビや同種の個体を守ることにもつながるのではないかと考えたんだそうだ。
健康状態の確認と計測は測量用の巻き尺を使って行われ、体長と同時に体重も計測された。その結果、体重は96.5kgだった。
計測した時点では、このヘビは食事の直後ではなかったらしい。もしも獲物を飲み込んで満腹の状態だったら、100kgを超えた可能性もあるとみられている。
人間ですら襲う驚異のパワー
その後、このヘビには「イブ・バロン(男爵夫人)」という名前がつけられ、すぐに保護・移送された。これは住民によって殺されるのを防ぐための措置だそうだ。
毒こそ持たないものの、アミメニシキヘビは家畜やペット、子供、さらには成人にまで危害を加えるヘビとして恐れられている。
インドネシアでは、このヘビの体内から丸呑みにされた人間が見つかるケースが相次いでいるほか、強い力で巻きつかれ命を落とす事件も複数報告されている。
そのため、住民に見つかった場合はすぐに殺されてしまうことが多い。フレンツィウ氏はこのヘビのパワーについて、次のように語っている。
このヘビの筋肉の一巻き一巻きが強力なエネルギー源であり、それぞれが独立して動いているように感じられました。
圧倒されるのはこうしたヘビの持つ力であり、さらに巨大な獲物を丸呑みするために、身体を大きく広げられる能力です。
牛ほどの大きさの獲物さえ飲み込むことがあり、これは多くの人にとってほとんど想像もできないことでしょう
実は日本でも、ペットショップにいたアミメニシキヘビに襲われて、男性が命を落とす[https://www.nikkei.com/article/DGXNSSXKA0109_V10C12A4000000/]という事件が発生している。
その他にもペットとして飼われていたものが逃げ出したり、飼いきれなくなったりして動物園などに保護されるといった事案も多発しているようだ。
全長10mを超える個体がいたという記録も
ちなみに、これまでに記録されたヘビ関連のギネス世界記録にはどんなものがあるか、ちょっと集めてみた。
- 飼育下での最長のヘビ:
- 7.67m
- アミメニシキヘビの「メデューサ[https://www.guinnessworldrecords.com/world-records/longest-snake-ever-(captivity)]」
- アメリカ・ミズーリ州
- 確認日:2011年10月12日
- 世界で最も短く軽いヘビ:
- バルバドスホソメクラヘビ[https://www.guinnessworldrecords.com/world-records/70273-shortest-snake](Tetracheilostoma carlae)
- 約10cm/約0.6g
- 2008年カリブ海・バルバドス島
- 飼育下で史上最長寿のヘビ:
- コロンビアレインボーボアの「ベン[https://www.guinnessworldrecords.com/world-records/70261-oldest-snake]」
- 1974年5月31日生まれ、42歳6日で死亡
- 確認日:2016年6月6日認定(死亡日)
- 最長のビルマニシキヘビ:
- 5.74m
- 「ベイビー[https://www.guinnessworldrecords.com/world-records/451974-longest-burmese-python]」
- アメリカ・イリノイ州で27年間飼育されていた
- 確認日:2016年11月21日(認定日)
こちらが世界で一番小さいとされる「バルバドスホソメクラヘビ」。ミミズくらいの大きさしかないんだそうだ。
その他、個体としてではないが、最も長くなるヘビとしてはイブ・バロンと同じアミメニシキヘビ、最も重いヘビはグリーンアナコンダと記録されている。
もっともギネス世界記録には、申請して認定されないと記録されないわけで、それ以外にももっと長いヘビの参考記録はあるみたいだ。
1912年には同じインドネシアのスラウェシ島で、10mのアミメニシキヘビ[https://www.guinnessworldrecords.com/world-records/70275-longest-snake]が捕獲されたという記録もあるし、2016年にはマレーシアで8mの個体[https://www.guinnessworldrecords.com/world-records/70275-longest-snake]が見つかったとされている。
本来、ヘビは人口密集地に好んで近づく生き物ではない。しかしインドネシアなどでは、ヘビとの遭遇例が近年増えているという。
獲物となるべき動物の個体数が、生息地の破壊に伴って減少しているほか、ヘビの密猟も依然として問題となっている。
私たちの願いは、ニシキヘビや他の巨大なヘビが「害獣」としてではなく、この島々を象徴する存在であり、生態系にとって必要な動物として認識されるようになることです
現在、イブ・バロンはマロス在住の自然保護活動家ブディ・プルワントさんのもとで、他の多くのヘビたちと共に暮らしているそうだ。
References: Guinnessworldrecords[https://www.guinnessworldrecords.com/news/2026/2/indonesian-python-makes-gwr-hissstory-as-the-longest-measured-wild-snake]











