世界最古のロボット映画が100年ぶりに発見され注目を集める
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 ロボット時代の先取りで映画史をアップデート?100年以上も行方不明だった”世界最古のロボット映画”が現代に復活。SNSユーザーの間で再び評価されている。

 映画の黎明期に作られ、幻となった傑作。その複製が、ひょんなことから見つかって観られるようになったのだ。

 2025年9月、祖父の遺品として、アメリカの視聴覚資料施設に寄贈された古びたフィルム。その中身が鑑定を経て、失われた短編映画「Gugusse et l’Automate(魔術師と機械人形)」と判明。

 それは“ロボット”という概念すらない1897年、フランスの映画監督ジョルジュ・メリエスが、暴走する機械人形(オートマタ)と魔術師のドタバタ劇を描いたもの。

 魔法のような特殊効果で、”SF映画の古典”とも評される、45秒の傑作を海外の反応とともに見ていこう。

魔術師を杖で殴った!機械人形の反逆

 本作はモノクロの無声映画。舞台は、時計や機械仕掛けのからくり人形を作る工房のような場所。

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 そこで監督のメリエス自ら演じる、”魔術師”が、台座の上のピエロの姿をしたオートマタ(機械人形)のゼンマイを巻いていく。

 その途中からして面白いのが、なぜかゼンマイを巻かれるにつれ変化するピエロの姿。

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 最初は子どもだったのが、芸を見せながら髭のある男性へ。それに態度も大きくなって、なんだか妙に反抗的?

 と思った直後、

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 なんと!杖で魔術師を殴ってしまう。まるでロボットの反逆。

暴走の始まりだ。
 
 そこで負けじと魔術師が巨大なハンマーで反撃!

 すると…叩くたびにピエロがどんどん小さくなって、子どもの姿に逆戻り!さらに叩くと今度は小さな人形に。

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 さらに叩くと…あら不思議!とうとうピエロは消えてしまった。

 映画という目新しい娯楽を使ったユーモアと皮肉混じりのドタバタ喜劇。19世紀の観客たちはこの展開にきっと驚き、笑って魅入ったことだろう。

 もう一度観たい!とみんな夢中になったかもしれない。

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映画黎明期に盛り込まれた初期の特撮技術

 いかがだろう?ピエロの姿が変化する”トリック”といい、人間が作ったからくり人形の反逆といい、わずか45秒の中にちりばめられた、観客の目を飽きさせない工夫の多さ。そこに感心したのは私だけだろうか。

 なにしろ映画の黎明期の作品だ。それ自体が”魔法”並みの時代にできた本作が、のちの映画界に与えた影響ははかり知れない。

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 とりわけ特撮技術にとってはルーツ、いわば原型みたいなもの。

 使う機械も最先端。フィルムも貴重でおそろしく高価な事情を踏まえると、当時のメイキングにもがぜん興味が湧いてくる。

 上映時間は1分足らず。対して製作にはお金だけでなく、時間や手間も相当かかったはず。

 白黒でも音声もなしでもこれ。ひたすら観客を楽しませることへの情熱とクリエイター魂にも圧倒される。

100年前からあったストーリー。“世界最古のロボット映画”

 実はこの作品の頃はまだ”ロボット”という言葉すらなかった。

 そんな昔に、機械人形が暴れ回るストーリーがあっただなんて。まさにSF、ロボット映画の古典に出会った気分だ。

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  メリエス作品の多くは、戦争や彼自身の処分によって原版が失われており、20世紀前半に所在不明となった本作は、長いあいだ“幻の映画”として扱われてきた。

 映画ファンの間では“世界最古のロボット映画”と評されており、特撮ならびにSFを語る上で、この作品を引き合いに出すマニアも多い。実際観ればその呼称にも納得だ。

創造性と魔術師のキャリアで「映画」を「魔法」に

 1861年、フランス・パリに生まれたジョルジュ・メリエスは、創造力豊かで、幼少期から絵の才能を発揮したり、人形劇を自作して楽しむような子どもだった。

 家業の靴屋を手伝うかたわら、舞台魔術師として活躍。

新聞用の風刺漫画家としても働いていた。

 そして1895年、リュミエール兄弟の映画に衝撃を受け、映画制作に参入する。当時の映画は画期的な「記録」の手段の一つだったが、創造性と魔術師のキャリアを持つメリエスが「映画」を「魔法」に変える人物になったことは想像にかたくない。

メリエスが生み出した数々の技法

 映像の一部をカットして再びつなぐ「ジャンプカット」、1枚のフィルムに複数の被写体を写す「二重露光」、トリックの強調に欠かせない「黒背景」、物の大きさ、距離、奥行きなどを錯覚させる「強制遠近法」など、今では当たり前になった技法を次々と生み出した。

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 代表作品といえば、1902年製作の「月世界旅行[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%88%E4%B8%96%E7%95%8C%E6%97%85%E8%A1%8C_(%E6%98%A0%E7%94%BB)]」。ロケットが月の目に刺さるシーンは、きわめて有名なSF映画史の象徴だ。また「悪魔の館」(1896年製作)は世界初のホラー映画とされている。

 そして今回の「Gugusse et l’Automate」は、ロボットめいた存在が初めてスクリーンに登場した作品だ。見方によっては、メリエスの想像が、SF映画の未来を先取りしたともいえるだろう。

寄贈した曽祖父の古いフィルムが幻の作品だった

 実はこの作品が見つかった経緯もまた、映画のようにドラマチック。

 米ミシガン州に住むビル・マクファーランドという人物が、米国議会図書館が運営する国立視聴覚資料保存センターに、箱入りの古いフィルムを持ち込んだことがきっかけだった。
 
 「ずっとあったんですが、何を撮ったかはよくわからないです」と言いつつ、彼が寄贈したのは、放芸人だった曽祖父の遺品で、彼のトランクに入ったまま受け継がれてきたが、観ることもできず、家に置いてあったという。

 司書たちが慎重にフィルムを広げると、劣化したコマの奥に黒い星の模様が浮かび上がった。

 「もしかしてメリエス…?」その場にいたスタッフの予想どおり、それは幻の傑作「Gugusse et l’Automate」”だった。

しかも10巻すべてが揃っていた。

 残念ながらオリジナルではなく、複製版だったが、 当時非常に人気があったメリエスの作品の複製は想定内のこと。

 とはいえ、1世紀の長きにわたり、保存されていた”幻の作品”なことには変わりなく、これを機に、オンラインで誰でも視聴できるようになった。

 1週間以上もかけて、デジタル形式への変換作業に行った技術者たちにも感謝だよ。

「斬新」「マリオっぽい」「すごくクール」の声

 この映画は、ドラマチックな発見も含め、SNSでも話題を呼び、2026年3月2日公開のYoutube動画の再生数はすでに8万回に達する勢い。視聴ユーザーからはこんな声を寄せている。

  • こんな古いものなのに、ハンマーで叩いて小さくなるって展開は予想外。ある意味斬新な特殊効果
  • 縮むとこってスーパーマリオっぽくない?
  • 1897年にAIのリスクが完璧に示されていた
  • 130年前の昔のものが見られるなんてすごい!
  • 演技が最高!誰かオスカーにノミネートしてくれ!
  • 偉大なるメリエス監督の作品が見つかったとは実に素晴らしいい
  • 無声映画で1分以内で完結するストーリー!すごくクールだ
  • 曲をつけたい!
  • ターミネーターの初期の試作機か。スカイネットに気をつけろ!
  • AI搭載じゃない…と思いたい

 かくして現代によみがえったメリエスの“世界最古級のロボット映画”は、再び評価されることに。

 リアルでも高性能なロボットが普及してきた今だからこそ、なおさら刺さり、感慨深く感じられる作品だ。

References: Interestingengineering[https://interestingengineering.com/ai-robotics/worlds-first-robot-movie] / Wikipedia[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%82%B9]

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