1999年、アメリカのトウモロコシ畑で一人の男の遺体が発見された。遺体の身元はリッキー・マコーミックさんと判明したが、奇妙なのはそのポケットに入っていた2枚のメモだ。
そこには大文字と数字が複雑に並ぶ、謎の暗号が記されていた。
FBIの専門部隊が26年もの歳月にわたり挑み続け、2026年3月現在もなお、一文字たりとも解読できていない。
また、なぜこの男性が不可解な暗号をポケットに忍ばせていたのも不明なままである。
トウモロコシ畑で発見された遺体と謎のメモ
1999年6月30日、ミズーリ州セントチャールズ郡のトウモロコシ畑で、41歳のリッキー・マコーミックさんの遺体が発見された。
遺体は発見時すでに腐敗が進んでおり、死亡推定日は発見の5日前である6月25日頃と推定された。
現場は彼の自宅から24km以上離れた公共交通機関のない場所だったが、車を持たない彼がどうやってそこへ辿り着いたのかはわかっていない。
地元警察が彼のジーンズのポケットを調べたところ、手書きの暗号らしき2枚のメモが見つかった。
メモにはアルファベットの大文字、数字、括弧などが30行以上にわたって記されていた。
警察は当初、この暗号が事件解決の鍵になると考え、FBI(連邦捜査局)へ解読を依頼した。
27年が経過した現在も解読できず
FBIの暗号分析・組織犯罪記録局(CRRU)は、このメモを「全米で最も解読が困難な未解決事件の一つ」に指定した。
FBIは過去26年間にわたり、最新のコンピューター解析や専門家による分析を繰り返してきたが、2026年3月現在も、この文字列がどのような規則で書かれているのかさえ解明できていない。
2011年には、FBIが一般市民へ向けて解読の協力を求める異例の声明[https://abcnews.com/US/fbi-seeks-public-cryptic-code-1999-st-louis/story?id=13256467]を出した。
世界中の暗号愛好家から数万件の回答が寄せられたが、どれも決定的な証拠には至らなかった。
この暗号は、ゾディアック事件のような有名な未解決事件と並び、現代科学でも突破できない難攻不落の謎として残されている。
読み書きが困難だった被害者と暗号メモの関係
マコーミックさんの家族は、彼がこの高度な暗号を書いたとは考えにくいと証言している。
母親のフランキー・スパークスさんによれば、彼は高校を中退しており、自分の名前を書くのが精一杯で、単語のスペルもほとんど理解していなかったという。
従兄弟のチャールズ氏も、彼に暗号を作るような能力はなかったと述べている。
一方で、彼が麻薬の運び屋として利用されていたという説も浮上している。
亡くなる直前、彼はフロリダ州オーランドへ複数回出向いており、戻ってくるたびに怯えた様子を見せていた。
このことから、メモは彼自身が書いた日記ではなく、犯罪組織が目的地や取引内容を伝えるために彼に持たせた「指示書」だったのではないかという疑いが持たれている。
27年経っても沈黙を守る「死者からのメッセージ」の現状
マコーミックさんは亡くなる数日前、喘息の症状で複数の病院を受診していたが、1999年6月27日にガソリンスタンドで目撃されたのを最後に足取りが途絶えた。
捜査当局は殺人事件の可能性を捨てていないが、死因も動機も特定できていない。
もしポケットの暗号が解読されれば、彼が死の直前にどこへ行き、誰と会っていたのかが明らかになるはずだ。
しかし、2026年3月現在も捜査は行き詰まったままである。
彼が自らの意思で独自の文字を書き残したのか、あるいは犯罪組織の指令を運んでいたのか。
その答えを握る2枚のメモは、リッキー・マコーミックが墓場まで持っていった秘密を今も封印したままである。
References: Vault.fbi.gov[https://vault.fbi.gov/ricky-mccormick/ricky-mccormick-part-01-final] / Police Found Mysterious Notes in a Dead Man’s Pocket. They Turned Out to Be Codes That Not Even the FBI Can Break.[https://www.popularmechanics.com/culture/a70471418/true-stories-unsolvable-code/]











