世界各地の街角に現れた不気味なピカチュウ風の遊具が、インターネット上で「呪われたピカチュウ」として大きな話題を呼んでいる。
これらはもちろん非公式の海賊版で、公式のデザインを無視した歪んだ表情や異様な造形が、恐怖と笑いをもたらすネットミームとして定着している。
色とフォルムは似ているものの、公式キャラとはある程度の距離感を保とうとしたあまり、こうなっちゃったのかもしれない。
世界で愛されるキャラが激変。街角に潜むピカチュウ風
ピカチュウは、日本のゲーム会社である任天堂や株式会社ポケモンが生み出した、世界中で愛される大人気キャラクターだ。
しかし、アジア諸国やアメリカの一角では、私たちが知っている愛くるしい姿とは似ても似つかない「ピカチュウ風」の遊具が、ひっそりと子供たちを待ち構えている。
ショッピングモールの入り口などに置かれているこれらの遊具は、公式の監修を一切受けていない。ポケモンならぬパチモンである。
そのため、色こそは似ているものの、顔のパーツが極端に引き伸ばされていたり、体のバランスが崩れていたりと、見る者に強烈な違和感を与える姿で誕生してしまったのだ。
ネットミームとなった「呪われたピカチュウ」
2010年代に入ると、これらの奇妙な遊具の写真はSNSで瞬く間に拡散された。
ネットユーザーたちは、公式の可愛らしさがカケラも感じられないその姿を、親しみを込めて「呪われたピカチュウ(Cursed Pikachu)」と呼び始めた。
Instagramの「Nurtle[https://www.instagram.com/p/DVyCxXgDMN7/]」が紹介した個体の中には、つぶらな瞳がつぶらすぎるものや、地獄の底から這い出してきたかのような表情のものも存在する。
遠くから見た子供たちが、「ピカチュウ!」と駆け寄ってきたその先にあるのは、悪夢に登場しそうな呪われた姿。
しかし、この「公式では絶対にありえない不気味さ」が、逆にネット上では中毒性のある笑いとして受け入れられ、一種のインターネット・ミーム(ネット上の流行)へと昇華した。
ぼろぼろになっても立ち続ける、哀愁漂うパチモンの生き様
これらのピカチュウ風は、韓国や中国、さらにはアメリカの地方都市など、広範囲にわたって目撃されている。
非公式な製品ゆえに、修理もろくに行われないまま放置されているケースも少なくない。
塗装が剥げ落ち、目の輝きを失いながらも、100円程度のコイン(円換算)で健気に動き続けるその姿には、恐怖を通り越してどこか哀愁さえ漂う。
ネットユーザーの中には、ボロボロになりながらも立ち続ける彼らの姿に、なぜか目を離せなくなる熱狂的なファンも現れている。
日本が生んだ人気のキャラクターが、海を渡って「呪いの象徴」へと姿を変えてしまった現実は、著作権の闇とネット文化の面白さを象徴する、現代の不思議な怪談といえるだろう。











