世界の各地にはさまざまな未確認生物(UMA)の存在が伝えれていて、その土地独自の謂れと結びついて、ある意味ご当地キャラになっているところもある。
アメリカのウェストバージニア州にも、そんなご当地UMAがいるのだが、現地の警察署がこのUMAをデザインしたワッペンを制作したところ、大人気でなんと発売初日に売り切れてしまった。
現在、再販売を予定しているとのことだが、あまりの人気に警察署長も「クレイジー!」とビックリしているそうだ。
警察署がUMAをモチーフにしたパッチを発売
ウェストバージニア州では、UMAの伝説が長年にわたって地域文化の一部となり、地元の人々から愛されてきた。
同州にあるグランビルの警察署では、このUMA伝説を称えるとともに、ちょっとした遊び心も加えて、UMAをモチーフにした数量限定の記念パッチを制作した。
モチーフに使われたUMAはモスマン、フラットウッズ・モンスター、グラフトン・モンスターの3種である。どれもウェストバージニアにちなんだUMAたちだ。
下の画像が記念パッチのデザインである。中央にフラットウッズ・モンスター、向かって左にモスマン、向かって右にグラフトン・モンスターが描かれている。
ここでいう記念パッチとは、アメリカの警察署や消防署がよく制作するもので、制服の肩や腕などにつけるワッペンを期間限定のデザインで作るのだ。
たとえばクリスマスにはサンタやクリスマスツリーの意匠にしたり、ハロウィンにはお化けやコウモリ、ジャックオーランタンを描いたりといった具合である。
今回のUMA記念パッチはハロウィン仕様のものだそうで、言われてみればオレンジや紫が使われたハロウィンカラーになっている。
あくまでも期間限定のイベント仕様の記念パッチなので、正式なモノではないのだが、一種のコレクターズアイテムとしても人気の高いグッズなのだ。
発売後24時間を待たずに売り切れる事態に
今回のUMAの記念パッチは、地元の役場やミニゴルフ場などのローカルな施設で販売された。お値段は1個15ドル(約2,400円)。
購入は先着順で、なくなり次第終了の予定だった。
ところがふたを開けて見ると、この記念パッチは大人気。なんと24時間経たないうちに、売り切れてしまったのである。
グランビル警察のクレイグ・コークリーン署長は、ここまでの人気になるとは予想していなかったと語っている。
このUMAパッチに対する地域の反応は本当にクレージーです。みんなかなり盛り上がっていますよ
有名なUMAが3種も登場しているうちに、デザインも色使いもかっこいい。とくれば、コレクターたちが目の色を変えるのも理解できるし私も欲しい。
また、このUMAパッチ以外にも、アメリカ建国250周年を記念したデザインのものも販売され、それぞれの季節には警官たちも身につける予定だという。
さらに、このパッチの売り上げは、「Shop with a First Responder(救急隊員と買い物)」という慈善プログラムにも寄付されるとのこと。
このプログラムは、経済的困難を抱える家庭の子供たちが、ホリデーシーズンに警察官や救急隊員と一緒に買い物を楽しめるようにする支援活動だそうだ。
UMA記念パッチはあっという間に売り切れてしまったものの、現在追加発注が行われており、近いうちに再び購入できるようになる見込みだ。
ただし、現地の役場へ行かないと購入できないため、遠くに住むコレクターたちからは、「通販に対応してくれ!」という悲痛な声も寄せられたようだ。
モチーフとなったUMAのプロフィールは
さて、このパッチに描かれている3種のUMAは、アメリカではよく知られている未確認生物だが、それぞれにどんなストーリーがあるんだろうか。
フラットウッズ・モンスター[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%A6%E3%83%83%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC]は、昭和の子供たちなら一度は雑誌やテレビで見たことのある、宇宙人寄りのUMAである。
1952年9月12日の夕方ごろ、フラットウッズの丘にUFOが墜落した。その様子を目撃していた少年たちが現場に行ってみると、そこには異形の怪物がいた。
その怪物は身長3~4mとされる巨大な身体に、先の尖ったスペード型の頭(?)、そして赤く光る丸い目をしていたという。
そしてシューッという音を立て、宙に浮きながら少年たちの方へ近づいてきたため、彼らは一目散に逃げ出した。その後のこのモンスターの行方はわからない。
UFOに乗って来た宇宙人だったのか、それともメンフクロウの見間違いなのか、あるいはまったく別の何かなのか、その正体についての議論は今も続いている。
個人的に面白いなと思ったのは、日本にある百済観音像の光背と形がそっくりなことから、観音様が間違って西洋社会に姿を見せてしまったという説だったな。
また、グラフトン・モンスターのほうは、ウェストバージニア州のグラフトンの森を徘徊すると言われている白っぽいモンスターである。
最初の目撃は1964年6月のこと。地元のジャーナリストが身長2~3mの「アザラシのような」見た目のモンスターに遭遇した。
つるつるした白い皮膚を持ち、頭部は見当たらなかったという。
どこかから逃げ出したホッキョクグマでは?といった説もあったようだが、いまだにその正体はわかっていない。
そしてモスマン(蛾人間)は、オハイオ州との境にあるポイント・プレゼント一帯で目撃されている、ギラギラと赤く輝く目と翼を持ったUMAである。
コンドルなどの大型の猛禽類を見間違えたのではないかという説や、宇宙人のペット説など、さまざまな説が取り沙汰されたがその正体は不明である。
1966年11月に初めて目撃されたのを皮切りに、今に至るまでモスマンの目撃は続いているそうだ。
これらのUMAはグランビル限定のものというわけではないのだが、ウェストバージニア州を代表するUMAということで、記念パッチのデザインに選ばれたようだ。
他にもあるUMA関連の記念パッチ
こういったUMAやUFOの記念パッチの販売は、グランビルに限ったことではない。全米各地で、ご当地UMAや宇宙人をモチーフにしたパッチが作られている。
例えばニューハンプシャー州エクセターの警察署は、この街で行われるUFOフェスティバル向けの記念パッチを2022年から毎年出している。下は2023年のもの。
下は2024年に発売されたもので、宇宙人がセラピードッグ「メイプル」の肩に腕を回している。このパッチの売り上げは、セラピードッグプログラムの支援に充てられたそうだ。
そして下が、1965年に発生したUFO目撃事件の60周年を記念して、2025年に発売されたパッチである。
この事件では、現場に駆けつけた警官もUFOを目撃したことで、かなり信憑性があるのではないかと言われている。
次はビッグフットである。ワシントン州ベントン郡の保安官関連財団が、2025年のハロウィン用に制作したもので、ミイラ姿のビッグフットが描かれている。
そして「ロズウェル事件[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%AA%E7%A2%BA%E8%AA%8D%E9%A3%9B%E8%A1%8C%E7%89%A9%E4%BD%93#%E3%83%AD%E3%82%BA%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%AB%E4%BA%8B%E4%BB%B6]」で有名なニューメキシコ州のロズウェル警察署が制作した公式パッチがこちらである。
このロズウェル警察署のものは記念パッチではなく、2024年から警察官が身につけている正式なパッチなんだそうだ。
実際に制服の腕につけている様子がこちら。このパッチにはUFOと宇宙人のイラストと、「ここに降り立つ人々を守り、奉仕します」と書かれている。
といったわけで、期間限定品の記念パッチはコレクターたちの間では人気が高く、特に今回のように他にはない意匠の場合は垂涎の的になるらしい。
特に今回のグランビルのUMA記念パッチは、オンラインでの販売がないため、現地に行かないと手に入らないレアグッズである。
再販分がいつ、どのくらい入荷するかはわからないが、もしグランビル周辺を訪れるチャンスのありそうな人は、町役場を覗いてみてはどうだろうか。
References: Video: Cryptid Patch Created by West Virginia Police Department Proves Wildly Popular[https://www.coasttocoastam.com/article/video-cryptid-patch-created-by-west-virginia-police-department-proves-wildly-popular/]











