講談社社員 人生の1冊【30】『あしたのジョー』心に残る矢吹丈のクロスカウンター
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あしたのジョー』(原作:高森 朝雄 漫画:ちば てつや)

◎新谷泰典販売促進部 20代 男

□血と汗と涙と矢吹丈とともに

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品行方正とはほど遠い生き方をしてきました。幼稚園を牛耳り、園内で独裁制を行ってしまいました。職員室や校長室に毎日のように呼び出されてはお叱りを受ける小学生時代を過ごしてしまいました。中学校の野球部では先輩にたてついてしまったこともありました。高校の教師の言うことなど聞く耳をもっておりませんでした。

そんな恥の多い青春を謳歌してきた私が1冊の本との出会いによって、自信を持って美しいといえる青春へと変えることができました。

その1冊こそが『あしたのジョー』でした。そうです、アウトローな私にとっての1冊とは『はじめの一歩』でも『リングにかけろ』でもありませんでした。ドヤ街を舞台にアウトローな青年、矢吹丈がボクシングに明け暮れる『あしたのジョー』だったのです。

この漫画と出会い、大学時代からボクシングに明け暮れることになりました。矢吹丈のように泥臭くても、やさぐれていても輝ける世界があるのかもしれない。そう思い、ボクシングを始めたのです。

「肘を脇の下から離さぬ心構えで、やや内角を狙い、えぐり込む様に打つべし」「右ストレートは、右拳に全体重を乗せ、まっすぐに目標をぶちぬく様に打つべし」丹下段平が矢吹丈に与える「あしたのために」というこうした指南は私にとってボクシングのバイブルでありました。矢吹丈に憧れるあまり、ガードをあまりしないボクシングスタイルを取り入れ、伝家の宝刀であるクロスカウンターまで必死に練習しました。苦しい減量期にはなかなか体重が落ちなくて、矢吹丈のように下剤を使ってみたこともありました。


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