四季を通して国内外の方々を魅了する京都。「京の写真旅」と題して、主に京都市内の四季折々の風景を写真で紹介します。いつか立ち寄ってみたい、旅してみたいと感じていただければ幸いです。今回は皐月が美しい季節、5月26日より拝観が再開した「泉涌寺別院雲龍院」を紹介します。
皐月が美しい季節に拝観再開「泉涌寺別院雲龍院」
涌寺別院雲龍院の創建は1372年(応安5年)後光厳天皇によって創建された泉涌寺の別格本山です。
雲龍院はJR京都より南に位置し、アクセスは、JR京都駅より、JR奈良線/京阪東福寺駅下車、徒歩約25分(1.6キロ)、または京都市バス208系統泉涌寺道下車、徒歩約15分(1.1キロ)です。
阪急電車を利用される際は、大宮駅より、京都市バス207系統南行き乗車、泉涌寺道下車後、徒歩となります。
バス停から歩くと、舗装道路の緩い坂道が続き、意外と車は通りますが、木が多く、自然に癒されながら向かうことができます。

今年は新型コロナに伴う緊急事態宣言の影響で拝観が休止されていましたが、この度5月26日から再開されたようです。
雲龍院では5月~6月にかけて皐月が境内を彩ります。皐月は日当たりによって咲き方にばらつきがあったりしますが、参拝した時は、見頃から少し過ぎつつあるといった感じでした。雰囲気が伝われば幸いです。
(画像は過去のものです。)

観音様の優しい表情に癒されました。

雲龍院では、各所に生け花が展示してあり、楽しむことができます。

八方にらみならぬ、左右見る方向で印象が変わるそうです。
京都市内では色んな所で龍図を見ることができますが、表情はさまざま。
威厳がある表情の龍が多いように思えますが、こちらの龍は親しみやすい雰囲気だと思いました。



悟りの窓からは2月頃は紅梅、4月上旬に花海棠が楽しめます。
今年花海棠が咲く時期は、拝観を休止されていたので、また来年の楽しみに。

まだ若い新緑が生き生きとしていました。

緋毛氈と組み合わせると、洒落た雰囲気になりますね。

秋は紅葉が美しいですが、緑の中に皐月のピンクがあるとまた違った素敵さがありますね。

休憩やお抹茶を頂く時に利用させていただいています。
雪見障子越しに見る庭園。
ガラス部分から見える鮮やかな緑と、障子をあけてみる皐月と新緑も趣があり、日本庭園の良さを味わえます。

この灯籠は最後の将軍徳川義信が寄進したと言われていて、もともと孝名天皇陵にあったそうですが、幕末の混乱期に薩摩藩が放り上げたものを雲龍院のご住職が避難させたんだとか・・・少し傾いているらしいですね。
白砂に象った菊の砂紋も素敵です。
拝観再開について
境内の皐月がちらほらと咲き始めている中、拝観が再開されたようです。
拝観 9時~4時半 受付止め(5時閉門)
お写経 9時~3時 受付止め
※お抹茶は中止、マスクの着用にご協力を。
戒光寺~ちょっと寄り道~

雲龍院まではじんわり坂道で、私的にはちょっと頑張らないと!といった感じなんですが、ひとまずは戒光寺を目指して頑張ります(笑)
戒光寺の創建は鎌倉時代中期で、泉涌寺の塔頭寺院です。
見どころは応仁の乱の大火を逃れた「丈六釈迦如来像」。全長10メートルで、喉元に血が流れた様な跡がある事から、首から上や喉の病気平癒や、悪い事の身代わりになって下さるお釈迦様として信仰されているそうです。

毎回拝見するのが楽しみで、この日も季節の花々が美しく、志向を凝らしておられる印象です。
3月にはウサギを象ったお雛様が登場するので楽しみにしています。
最後に
今回は晩春の様子を紹介しました。旅の参考になれば幸いです。タイミング良く、皐月が綺麗な季節に拝観が再開されたようで嬉しいです。
雲龍院は四季を通して花や紅葉が楽しめ、堂内の生け花も目を楽しませてくれます。
そして貴重な文化財や灯籠、写経体験など、見どころが多いです。
現在はお抹茶の提供は休止されているようですが、感染症関連の状況が落ち着いたら、
お抹茶をいただきながらゆっくりお庭を眺めるのも、よい時間が過ごせると思います。
比較的静かに過ごせる雲龍院。機会がありましたら、立ち寄られてはいかがでしょうか?
詳細情報
名称:泉涌寺別院 雲龍院住所: 京都市東山区泉涌寺山内町36
電話番号: 075-541-3916
拝観時間: 9時~4時半 受付止め(5時閉門)
写経 9時~3時 受付止め
※お抹茶は中止、マスクの着用にご協力を。
拝観料:400円
関連ページ:https://www.unryuin.jp/
※拝観時間などは2020年5月26日現在の情報です。詳細はHPなどでご確認ください。