遅れに遅れた今年の紅葉。何となく欲求不満が残る11月が過ぎ、リベンジを計った12月。
智積院について
via 藤花智積院(ちしゃくいん)の正式名は「五百佛山(いおぶさん)根来寺(ねごろじ)智積院」です。根来寺とは和歌山県にあったお寺で、その塔頭として智積院が建立されました。
しかし根来寺が豊臣秀吉に攻められたとき、智積院も焼失してしまいます。
智積院の玄宥(げんゆう)僧正は、高野山に逃れましたが、関ケ原の戦後に徳川家康より現在の地付近の土地を与えられ、智積院再興を果たしました。
明治初期の廃仏毀釈などにより大変な時期もありましたが、現在は全国約3000の寺院を擁する真言宗智山派の総本山となっています。

智積院の見どころ
智積院の総門は、七条通の東の突き当り、東大路通の交差点に位置しています。境内拝観の入口は、総門よりも少し南。
6月から9月にかけては、参道の両側に紫色の桔梗が凛とした姿を見せてくれます。

宝物館
拝観入口の南には令和5年(2023)4月に開館した宝物館があります。
大書院の襖絵が再現された展示前にはベンチがあり、そこで座って見ているとまるで当時の室内に入り込んだかのような没頭感!
国宝の「桜図」や「楓図」も間近でじっくりと観賞できます。
名勝庭園・大書院・講堂

大書院前に広がる名勝庭園は「利休好みの庭」とも言われる池泉回遊式庭園です。
手前にある大きな池の向こうは丸く刈り込まれたツツジや石組、その向こうの小高い丘と続く立体的な庭園は、とても雄大。


内部には、堂本印象画伯による斬新な襖絵「婦女喫茶図」などがあります。

講堂
via 藤花平成7年(1995)に完成した講堂にも、田淵俊夫画伯より奉納された襖絵があります。金堂
参道の突き当りにド~ンと控えているのは、ご本尊の大日如来像をお祀りしている金堂です。こちらの金堂も昭和50年(1975)に再建された比較的新しい建物。
中には自由に入ることができますので、ぜひお参りを!
明王殿

明王殿はもともとは大雲院の本堂でしたが、智積院の方丈殿(仮本堂)が焼失した際に譲り受けたものです。
ちなみに大雲院は、東山高台寺近くにある名刹で、祇園祭の鉾にに似た建物・祇園閣を有する寺院です。

大師堂
智積院境内には、他にも金堂奥の紫陽花苑や弘法大師像をお祀りしている大師堂など見どころたくさん!でもここからは、智積院の美しい紅葉を楽しみましょう。
境内の紅葉スポット
まずは、拝観入口から見た参道奥の紅葉です。向こうには鮮やかな赤色がちらちら見えて、期待に胸が膨らみます!

その両側に見事な紅葉が!
朝日に照らされたもみじが輝くようです。

敷きもみじもきれい。



まだ午前の早い時間だったからか、拝観者も少なく、ほぼ独り占めでした。


青空と金堂、五色幕に紅葉がとても美しい!
明王殿前から見る紅葉はこちら。


大書院・名勝庭園・講堂の拝観受付では、宝物殿もセットになった拝観券も購入できます。
私はもちろんセット券!
夏の名勝庭園は鑑賞していますが、秋は初めて。
期待に胸を膨らませて中へ入りました。


これで心おきなく年末の大掃除に入れそうです!

智積院の基本情報
・住所 京都市東山区東大路七条下る東瓦町964・電話 075-541-5361
・境内自由
・拝観時間 9:00~16:30(最終受付16:00)
・拝観料 名勝庭園・宝物館 各 大人500円/中高生300円/小学生200円
アクセス
・最寄り駅 京阪「七条」徒歩約10分/JR・京阪「東福寺」徒歩約15分
・バス 「東山七条」徒歩約3分
・HP https://chisan.or.jp/