おおきに~豆はなどす☆今回は京都府宇治市にある、創業160年の歴史を誇る宇治茶の老舗。その製茶工場をリノベーションしたカフェでいただく抹茶スイーツの極み的メニュー。
新茶シーズンに食べたい宇治茶老舗の『生茶ゼリイ』
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京都府宇治市、市内で一番の目抜き通りである宇治橋通商店街。この日、宇治観光の末、お茶どころ宇治に来たなら、ここを素通りするわけにはいかないな、とやって来た宇治茶老舗『中村藤吉本店』。
これまで、平等院前店、京都駅前店は利用したことがありましたが、本店は初めて。いや、厳密に言うと、何度か足を運んだことがありましたが、併設の甘味カフェはいつも壮絶な大行列であきらめて帰る、というパターンでした(汗)
ですが、この日は平日の昼時だったので、比較的入店しやすいのでは?とやってきました。
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お店の前には、酒蔵でいうところの杉玉にあたる、茶玉ですかね。軒下に飾られていました。ということは、新茶の販売が開始されてるのか?という期待も含めて。
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安政元年(1854年)創業の宇治茶の老舗。お店の外観からも老舗然とした風格を感じます。そして、建物はこの時代の茶商特有の造りになっていて、建築的観点からも興味深く、国の「重要文化的景観」に選定される建物も有しています。
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暖簾をくぐると、予約状況や待ち時間を表すモニターがあり、ここでエントリーします。この時で40分待ち程度。これくらいならまだ空いてるほうです(笑)
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奥がカフェになっていて、その渡り廊下で皆さん自分の順番を待たれている様子。お庭には宇治市名木百選に選ばれた、中村藤吉の歴史を見守る中庭の宝来舟松(ほうらいふなまつ)と呼ばれる、樹齢約250年のクロマツ。宝来舟を模したような、かなり見応えのある立派なクロマツです。
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で、待ってる間に販売スペースを物色。
歴史を重ねた重厚で落ち着いた雰囲気は残しつつも、古い建物をリノベーションし、すっきりとしたディスプレイが印象的。試飲コーナーですかね。一口にお茶といっても、見た目や色、風味や味の違いなど、一目瞭然にわかるように。
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やはり、軒下の茶玉は新茶の発売開始を意味していたようですね。すでに店頭には新茶が並んでいました。なんでもこの数日前から販売開始されたそうで、新茶ホヤホヤの状態(笑)お店によってはまだ新茶の販売を開始していないところも多い中、さすが茶どころ宇治は早いですね。
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そうこうしている間に自分の順番が回ってきて、カフェへ。かなり広いスペース。天井も高く、さらに換気用の天井窓もあり、通常の建物とは違う独特の造り。聞くと、ここはかつて明治・大正時代に製茶工場として活用されてた場所を現代風に改修しオープンテラスのある喫茶室にしたとか。なので、焙煎スペースだった壁が一部焦げていたり、以前の製茶工場だった名残りが見て取れます。
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さらには建物の周辺にある、かつて大八車を引いた場所には滑り止めらしき構造になっていたりで、他ではなかなか見られない建築様式。
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で、そんな古い佇まいのカフェですが、注文はお店のQRコードのメニューからスマホで注文という、ハイテク具合(笑)
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まあ、もちろんそれが不可能な方は通常のメニューもあります。抹茶やほうじ茶スイーツをはじめ、この時昼時ということでランチとして抹茶そばなどの食事と甘味をセットにされる方も多数でした。宇治に来たなら抹茶づくし、ということですかね(笑)5月からはかき氷も販売されます。
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そして、うれしいのが最初に自分で淹れるお茶セット、ウェルカムティーが登場します。使用されてるお茶『中村茶』は煎茶や玉露など7種類のお茶を秘伝の割合でブレンドしたオリジナル茶。自分のペースで何煎も淹れることができます。
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そうこうしているうちに、私の注文した『生茶(抹茶)ゼリイ』1180円が登場。こちらは店一番人気の本店限定メニューになります。
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涼やかで、意外と広口の青竹容器に、生茶(抹茶)ゼリイ、あずき、抹茶アイスクリーム、白玉が入っています。
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まずは自慢の生茶ゼリイから。生茶ゼリイは独自製法で薄茶、濃茶でいただくような抹茶の味わいをそのままゼリーで再現したもの。製造所の石臼で挽きたての抹茶を風味損なうことなくゼリーに仕上げたフレッシュなもの。確かに抹茶の爽やかさに加え、旨味やコクも感じられる美味しさ。そして、抹茶の味を最優先にし、加糖がほとんどなされていないのが美味。
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抹茶アイスクリーム。こちらも加糖は控えめ。クリームの濃厚さに負けることのない抹茶の旨味。
いいバランスでお互いが響き合っている、そんな抹茶アイス。
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あずきも甘さ控えめで、わりと滑らか。
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白玉もいい弾力。もちもち。
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で、これらを混ぜ合わせながら食べ合わせていきますが、意外と青竹の容量があり、たっぷりいただけます。もしかしたら通常のパフェ容器以上に大容量かも(笑)特にゼリーがたっぷり入っていました。
全体としての味わいは、とにもかくにも抹茶の味わいを重視した構成で、全体的に甘さ控えめ。それが抹茶の風味や旨味をより一層感じとれ、味わい深いものに。一括りに抹茶スイーツと呼ぶには、抹茶寄りのスイーツといった印象。スイーツ寄りの抹茶、要は甘さの極みみたいなものとは対極の抹茶スイーツ。特に抹茶の風味を重視したい方にはうってつけ。
新茶シーズンに食べたい抹茶スイーツですね。ヨ~イヤサ~♪
詳細情報
名称:中村藤吉本店
場所:京都府宇治市宇治壱番10
電話:0774-22-7800
営業時間:カフェ11:00~17:30 (L.O.16:30) 銘茶売場 10:00~17:30
定休日:不定休
公式サイト:
https://tokichi.jp/