「雲林院」のある北区紫野は、紫式部が生まれ、そして晩年を過ごした地です。雲林院にほど近い真珠庵には「紫式部産湯の井戸」が残されており、雲林院の東には紫式部の墓所もあります。
紫式部が生まれたゆかりの地
京都市北区紫野には、かつて淳和天皇(じゅんなてんのう・786-840年)の離宮・紫野院が造営され、しばしば狩猟が行われていました。紫野院は後に仁明天皇皇子・常康親王(つねやすしんのう)に譲られ、さらに僧正・遍昭(へんじょう)が別当に招かれると官寺・雲林院となって大いに栄え、広大な敷地を誇ったそうです。

一説には紫式部の「紫」は紫野の地名から命名されたともされています。
紫式部の産湯の井戸


紫式部のお墓 ~小野篁と隣り合う墓石の謎~


現在、その邸宅跡は「蘆山寺」の敷地となっており、蘆山寺も紫式部ゆかりの地、また源氏物語執筆の地として注目されています。

紫式部のお墓はとても大きく、今も多くの人の手で整備管理されていました。
閻魔大王の補佐役・小野篁のお墓が隣に

小野篁は、昼は朝廷で官吏をし、夜は六道珍皇寺から地獄に赴き、閻魔大王の裁判の補佐をしていたという平安時代の公卿です。

他にも諸説ありますが、いずれも紫式部を救うことが理由で、多くの人々が紫式部を偲んだことが窺えます。
今がお参りの絶好の機会

基本情報
<雲林院>◇拝観時間
・06:30~17:00
◇拝観料
・無料
<紫式部墓所>
◇拝観時間
・見学自由
◇拝観料
・見学自由
※但し、この場所はあくまで墓所である為、紫式部を偲ぶご配慮をお願いします。
アクセス
<雲林院>◇所在地
〒603-8214
京都府京都市北区紫野雲林院町23
tel.075431-1561
◇電車
・京都市営地下鉄:北大路駅より 徒歩20分
◇バス
・京都市バス:大徳寺前より 下車すぐ
◇駐車場
・なし
<紫式部墓所>
◇所在地
〒603-8165
京都府京都市北区紫野西御所田町
◇電車
・京都市営地下鉄:北大路駅より 徒歩15分
◇バス
・京都市バス:堀川鞍馬口より 下車すぐ
◇駐車場
・なし