昨年5月に発足した伝教大師最澄1200年魅力交流委員会☆その取り組みのひとつとして、京都・滋賀の大学生が主体となったイベントが2/22から開催されました☆まず1日目の比叡山延暦寺での修行の様子をレポートします☆
「1200年分の3日間」を実体験
伝教大師最澄1200年魅力交流委員会の取り組みのひとつとして、大学コラボプロジェクトのメンバーが主体となったイベント「3日間で1200年in坂本」が2月22日(土)から3日間開催されました。学生たちが約1年間、様々な交流を重ねてきた比叡山坂本で、1200年分の3日間だけでも実際の歴史伝承のまちの住人となる実体験に挑戦するもの。
参加メンバーは賛同した滋賀・京都などの大学生と、外国人留学生を含む18名。
まず1日目は比叡山延暦寺の修行道場のひとつ法華堂にて「坐禅止観(修行)」と延暦寺会館での「食の修行」。
2日目には1200年間伝承されてきたとされる精進料理で地域の方をおもてなしをするというプログラム。
今回はまず[前編】として、1日目の様子をご紹介します。
坐禅止観

同じ形のお堂が廊下によって繋がっています。
通常は非公開で国重要文化財に指定されています。
坐禅止観の修行は法華堂で行われました。


順を追ってゆっくりと分かりやすく、「修行」という言葉のイメージから来る”厳しさ”はあまり感じない。
入って行きやすい感じは筆者も「やってみたい!」と思ってしまいます(笑)





ここでもあくまで無理をせず、という雰囲気で。

とりあえず組んでみた後、姿勢を楽にして身体をほぐします。




取材撮影はここまで。
坐禅止観は約20分間行われました。


リセット出来るならますますやってみたい!(笑)
食の修行 斎食儀(さいじきぎ)

お膳の席につく前に、作法の説明があり、斎食儀というお経を唱えます。
食は修行のひとつであり、生きていくために必要なものであり、多くの命をいただくものであり、それを無駄にせずいただき自分自身に活かすこと。
毎日3食何気なくいただく、最も馴染みある行為「食事」。
これは逆に「厳しさ」と感じますね。


この作法もいっぱいあってとても覚えきれない。
むしろ坐禅止観よりも緊張しそうです(苦笑)

斎食儀(さいじきぎ)の精神を知ると、どんなものでもご馳走ですね。
いや、それでなくとも美味しそうです!(笑)


食前に斎食儀のお経を唱えます。
いわゆる「いただきます」ですね。



普通だとここから和やかな空気が漂うタイミングですが、逆に緊張感が高まります。
まず音をたててはいけません。
全くの無音で食事が進むのです。
すすったりする音はもちろん駄目で、器を置いたりする「コツ」、「コト」、という音も注意が入ります。
これは厳しい!
「帰って、家でもやってみよう!」と思ったかどうかはヒミツです。(苦笑)


最後にたくあんを残しておいて、全部の器にお茶を注ぎ、たくあんで器を洗いながら食事を終えるという作法は有名ですね。
1日目の取材はここまで。
次回は2日目の、オリジナル精進料理で地域の方々をおもてなしする様子をレポートします。
「伝教大師最澄1200年魅力交流 学生コラボプロジェクト」とは
「伝教大師最澄1200年魅力交流 学生コラボプロジェクト」は天台宗祖・最澄により1200年もの間伝承されてきた魅力を次の1200年に伝え続けていくことを目標として、大学生活の今だからこそ出来る社会貢献や、日本文化の価値の再発見とその魅力の発信に取り組んでいます。参加学生はこの取組に興味のある大学生が自主的に参加し、テーマや目的に分けたワーキングや専門家を交えた意見交換による企画や商品づくり、また文化や歴史を伝承されている方々のインタビューや交流、委員会委員や経済人文化人の方々との対話やフォーラムへの参加など様々な形で日本文化や信仰について考えまた発信する活動を進めています。
「3日間で1200年in坂本」1日目実施概要
令和2年2月22日(土)「1200年の歴史を体感~修行~」1,坐禅止観(修行)
場所:法華堂(比叡山延暦寺・西塔)
時間:11:00~12:15
趣旨:~心静かに己と向き合う~
身・息・心、つまり体、呼吸、心を調える修行で、雑念を捨て自分自身と向き合う。
住職から坐禅についての説明を受け、実践する。
2,食の修行
場所:延暦寺会館(比叡山延暦寺・東塔)
時間:12:45~14:00
趣旨:ひとつひとつの食材と向き合い、食材に関係するすべての事柄や命をいただくことに
感謝し、感謝の気持ちを持って食することで食の作法の意味を知る。