それが『酢酸菌にごり酢』。
この『酢酸菌にごり酢』にフォーカスしたセミナーを、農林水産省『美食テックWT』が開催。
各界が注目する最新事例として「酢酸菌の事例から見る、日本の美食テック」をテーマに、料理界と研究界の第一人者によるトークセッションや研究発表が行われた。

旨みのある酸味を持つ「酢酸菌にごり酢」をすし酢に使用して、食べ飽きない味を実現した活用例を語った。
続いて講演したのは、京都の老舗料亭 菊乃井の常務取締役であり、東京・赤坂のレストラン「ル リール」のオーナーシェフとしても活躍する堀知佐子シェフ。
堀氏は日本の伝統的な和食と健康との関係性について、和食が無形文化遺産に登録された背景や、一汁三菜の健康的利点、発酵食品(味噌、漬物など)などの重要性を取り上げた。
「酢酸菌にごり酢」の酢酸菌は独自の深みある旨味と酸味が減塩につながるうえに、和食との相性が良いそうだ。

キユーピーは江戸時代の粗ろ過製法を現代に再現することで、健康効果と旨味を併せ持つ『酢酸菌にごり酢』を復活。
臨床試験では、酢酸菌が免疫機能を高め、風邪や花粉症、疲労や倦怠感などの症状軽減、排便回数や便性状が改善するなどの腸活効果がデータで確認されたという。
また味覚センサー「レオ」による味覚評価では、『酢酸菌にごり酢』は昆布だし並の旨味があることも判明したそうだ。
酢酸菌を食べる食文化を目指して、全国で酢をつくる蔵元と連携。昨年度から11月25日を「いいにごり酢の日」と制定。今後も日本が誇る発酵食文化を発信し、広めていくと宣言した。

『酢酸菌にごり酢』の臨床試験により、日本の伝統的な食文化や発酵食品の価値が現代科学によって再評価。農林水産省もその可能性に注目していた。
和食、発酵、健康、ガストロノミーと様々な分野を盛り上げていくであろう『酢酸菌にごり酢』の今後に注目したい。