【その他の画像・動画等を元記事で観る】
カナダ出身のアーティスト・KALAから初の配信EP「SEKAI//DIVIDE」が届けられた。
TVアニメ『最強の王様、二度目の人生は何をする?』OPテーマ「KINGSBLOOD」を含む本作は、“分断され続ける世界”に対するKALA自身の視線に貫かれた作品。
世界的強豪eスポーツチーム「Cloud9 Esports Inc.」に所属するゲームプレイヤーでもあるKALA。そのユニークなキャリア、音楽との向き合い方、そして配信EP「SEKAI//DIVIDE」について聞いた。
INTERVIEW & TEXT BY 森 朋之
プロのゲーマーからミュージシャンへの転生
――まずはKALAさんのこれまでのキャリアについて教えてもらえますか?
KALA どこから話せばいいか……。まず音楽については、子供の頃からずっとやっていて。今回のEP「SEKAI//DIVIDE」もこれまでの自分の人生の音楽が集まっているんですよね。日本で活動するきっかけとしては、rui(fade)さんがネットで僕の音楽を見つけてくれて、「日本に音楽を作りにおいでよ」と言ってくれたことが大きいです。もっと遡ると、過去には制作費を自分で負担して、セルフプロデュースのアルバムを作ったこともありますし、アメリカの有名な音楽プロデューサーと一緒に曲を作ってリリースしたこともあって。今回のEPは初めて生楽器でレコーディングしたので、自分にとっても新しいスタイルを提示できたと思っています。
――なるほど。KALAさんの音楽的ルーツは?
KALA 音楽に興味を持ったのは8歳の頃ですね。家庭環境がちょっと難しかった頃でもあって、音楽を使って自分の気持ちを整理したり、助けてもらったこともたくさんありました。その後、独学で音楽を学び、歌い始め、無料の音楽制作ソフトを使って、自分で曲を作り始めて。
――一方でKALAさんはeスポーツチーム「Cloud9 Esports Inc.」に所属するゲームプレイヤーでもあって。ゲームも子供の頃からやっていたんですか?
KALA 3歳くらいからずっとやっていました。ゲームと音楽はずっと近くにあったので。ゲームをやりまくって、これを仕事にしようと思っていたら、親から反対されて。一応大学に行って就職もしたんですけど、すぐに会社務めが嫌いだとわかって、一時期はゲームにフォーカスしようと決めました。YouTubeやTwitchでゲーム実況の配信などをやりつつ、自分でe-スポーツのチームにアプローチして。Fnatic(ロンドンに本拠を置くeスポーツ組織)から声がかかったことをきっかけにプロとして活動するようになりました。
――音楽とゲームがKALAさんの両軸なんですね。
KALA 実はここ数年でそれが少し変わってきていて。以前は“ゲームはプロとしての仕事、音楽はパーソナルなもの”という感じだったのですが、3~4年くらい前から「音楽をただの趣味にしていたら、自分の人生において、やりたいことをやり切ることができない」と思うようになって。音楽を通して、もっと色んな人と繋がりたいという気持ちが出てきたんです。ゲームを完全に切り離したわけではないんですが、「ゲームプレイヤーとしてはこれ以上伸びなくてもいい。アーティストに比重を置きたい」という気持ちが強いですね、今は。eスポーツの状況の変化も影響しています。以前は「Heroes of the Storm」(ブリザード・エンターテインメント)のプレイヤーとして活動していたのですが、ブリザードがeスポーツの分野から撤退してしまったんです。その後はまたYouTubeやTwitchで配信していたんですが、対戦できないし、つまらなくなってしまって。就職していた時と同じような気持ちになってしまったんです。
「SEKAI//DIVICE」の背景にある“分断され続ける世界”
――なるほど。ではここからは配信EP「SEKAI//DIVIDE」について聞いていきます。今作はKALAさんのキャリアにおいてとても大事な作品になると思います。
KALA そのまま“世界が分かれている”という意味です。自分から見ると、今の世界は歴史上いちばん分かれている気がして。色々な場所で戦争が起きているし、SNSの影響によってネガティブなコメントが溢れている。そういう状況によって、あるべき自分になれない時代なのかなと。つまり「SEKAI//DIVIDE」は今の自分の気持ち、“こういうことが起きている”というステイトメントなんですよね。
――とても共感します。日本でも分断が進み、さらに煽られているので。
KALA 半年ほど前から日本にいますが、自分もそう感じています。北米も本当に色んなことがあって。もう笑うしかないという状態ですね。
――本当ですよね……。「SEKAI//DIVIDE」のサウンドは憂鬱を吹き飛ばすようなパワーがあって。
KALA 曲によっても違うんですが、基本的には私とruiさんと、それからSugi(coldrainのギタリスト)さんの3人で制作しています。誰かがアイデアを持ってきて、ワンコーラス分のインストを作る。それがかっこ良ければ進めて、そうでなければ破棄するか、保留しておく。さらにSugiさんがギターのフレーズを入れたり、ruiさんが色々なプロダクションを重ねたり、3人でバトンタッチしながら進めていくことが多いですね。日本語の歌詞を入れる場合は、私が書いた英語詞をドラムのT2さんに渡して、「ここにこういう日本語を入れるのはどう?」とアドバイスをもらっています。
――1曲目の「DEFIANCE」はダンサブルなビートとヘビーなギターサウンドがぶつかり合うアッパーチューン。「DEFIANCE」は“反抗、抵抗”といった意味ですね。
KALA 「SEKAI//DIVIDE」というEPのタイトルとも繋がっているんですが、今、世界中で起きていること、それぞれが置かれている環境、嫌なことに対して「音楽で抵抗していきたい」という楽曲ですね。これまではずっと自分の声を抑えてきたし、何も言えなかった。それは邪悪なものが自分の声を奪っていたから。これからはもっと声を響かせようというストーリーです。“響かせて”という日本語の歌詞は、もともと“Let them here you sing”つまり“歌ってください”という英語だったんですよ。
――そして2曲目の「KINGSBLOOD」は、TVアニメ『最強の王様、二度目の人生は何をする?』のOPテーマとして大きな話題を集めました。
KALA この曲は元々“separation anxiety”(分離不安/愛着のある人や家から離れる際に感じる強烈な恐怖・不安)というタイトルだったんです。ロサンゼルスに住んでいた頃なんですが、カナダにいる兄が亡くなってしまって。ロサンゼルスから出られない状況で、お葬式にも行けなかったんです。自分の環境をコントロールできない状況、その時に経験した悲しみを表現したのがその曲だったんですよね。その後、ソニー・ミュージックのスタッフの方から「この楽曲をアニメのオープニングとして使いたい」と連絡があって。私は楽曲を書いた経緯を話してなかったんですが、元々のストーリーやメッセージを壊すことなく、(アニメのオープニング曲に合うように)もう一度歌詞を書き直すことは思ったよりも難しいことではありませんでした。というのは『最強の王様、二度目の人生は何をする?』自体、生まれ変わることをテーマにしたアニメだったからです。
――『最強の王様、二度目の人生は何をする?』は、富と名声を極めた王様が異世界の赤ん坊・アーサーとして転生し、前世で失った人との絆を学び直すストーリー。KALAさん自身も<この機会をいただいたとき、すぐに“最強の王様”の世界に深く没入しました。その物語と「苦難と勝利」というテーマに強く共感し、心を惹かれました><“転生”はフィクションの中だけのものではなく、誰もが体験できる力を持っています。あなたの中のヒーローを、決して死なせないで>とコメントしていました。
KALA そうですね。「KINGSBLOOD」というタイトルは、小さい頃から好きだった「World of Warcraft」というゲームに出てくる花の名前から取っていて。アニメでは王様が小さい子供として生まれ変わりますが、自分にとっては“ゲームプレイヤーがミュージシャンに転生する”という意味合いもあって。好きだったゲームに出てくるアイテムを題名にできたのは、我ながらパーフェクトだと思います。
――日本のアニメ―ションも以前から親しんでいたとか
KALA 大好きです。今ハマっているのは『葬送のフリーレン』。『東京喰種トーキョーグール」』などのホラーテイストも好きですし、ファンタジーや転生モノもよく観ますね。
渦巻くヘイトを断ち切り、ライブを通して繋がり合いたい
――続く「LOCK IN」は、Riot Games「VALORANT」公式グローバルeスポーツリーグ『VALORANT Champions Tour 2025・2026』の「Cloud9 Esports Inc.」チーム公式テーマソング。勝利に向かって突き進む決意を響かせるロックチューンです。
KALA 「LOCK IN」は他の曲とはちょっと制作のプロセスが違っていて。以前からあった曲ではなく、Riot Games「VALORANT」に参加する「Cloud9 Esports Inc.」の入場ソング、テーマ曲として制作したんですよ。
――eスポーツを知り尽くしたKALAだからこそ生み出せた楽曲だと思います。「AEON BREAK」はドラムベース的なビートと轟音ギターが絡み合うナンバー。そして「GET UP」は王道のヘビィロック系ギターリフとともに“起き上がれ”というメッセージが響く楽曲です。
KALA 「AEON」はラテン語で永遠という意味で、何百年、何千年という単位の年月を表していて。それを壊す、つまり断ち切るという。メッセージとしては、権力を持っている人たちへの怒りも含まれています。権力者によって人々が分断され、憎しみ合うサイクルが続いているので、それを壊したいという曲ですね。サビの最後に“free what we’ve become”(なってしまった自分を解き放て)という歌詞があって。ヘイトが飛び交い、憎しみ合う世界の影響を受けた自分たちから解放されようと意味なんですよ。「AEON」の歌詞はすごくストレートなので、そのまま日本語に直訳しても伝わると思います。「GET UP」は私自身に問いかけるような楽曲ですね。長い間、うつ病に悩まされていた時期があって。そこから起き上がれ!という歌詞になっています。つまり自分の体験が元になっているんですけど、色んな人に共感してもらえるように作っているので、何かを感じてもらえたら嬉しいです。
――EPの最後は「CRY A LITTLE MORE」。タイトル通り、“もう少し泣いていい”とリスナーを包み込むような楽曲だなと。
KALA ありがとうございます。私もこの曲は特に好きです。一番はサウンドの大きさ。サビのメロディがシンプルで、ギターの旋律もすごくいいので、ライブで演奏するのが楽しみです。
――今作「SEKAI//DIVIDE」はライブ映えする楽曲が揃ってますよね。2月には東名阪で“KALA 1st JAPAN TOUR「SEKAI//DIVIDE」”を開催。初めての日本ツアーになりますが、どんなライブにしたいですか?
KALA まず、私自身もすごく楽しみです。先ほどもお話ししましたが、このEPは“世界が分かれてしまっている”ということを前提にしていて。悲しい側面もあるんですが、ツアーに来てくれる人たちは、世界を分断させる一員ではないと信じています。SEKAIがこんなにも分かれてしまっているからこそ、ライブで1人1人と繋がりたいし、何よりもそれが楽しみ。自分と同じ意見の人はもちろん、少し違う意見の人も含めて、皆さんと繋がりたいと思っています。
――素晴らしい。KALAさん自身が音楽のパワーを信じているからこそのコメントだと思います。EP「SEKAI//DIVIDE」によって“アーティスト・KALA”のキャリアは大きく前進するはず。今後の活動ビジョンは?
KALA もちろん、音楽をずっと作っていきたいですね。具体的にどういうことをやっていくか、どんな曲を作っていくかはまだ決まってないんですが、とにかく進んでいきたい。そのなかで、色んな人をインスパイアできたらいいなと思っています。私自身も小さい頃からいろんな音楽を聴いて、たくさんの影響を受けてきて。それと同じように、例えば5年後や10年後、私の曲を聴いてくれた人に何らかのヒントを与えられたらいいなと。
――なるほど。
KALA もう1つ伝えたいのは、“自分らしくあってほしい”“善い人間になろう”ということですね。世間から押し付けられる“こうあるべき”“こうしなくちゃいけない”という姿ではなく、その人自身が心から“こうなりたい”と望む人になること。それが何よりも大事なことだと思っています。
●リリース情報
「SEKAI//DIVIDE」
配信中
配信リンクはこちら
https://lnk.to/SEKAI_DIVIDE
<収録曲>
M1. DEFIANC
M2. KINGSBLOOD
M3. LOCK IN
M4. AEON BREAK
M5. GET UP
M6. CRY A LITTLE MORE
●ライブ情報
KALA 1st JAPAN TOUR「SEKAI//DIVIDE」
チケット:¥4,500(+1drink)
2026 年2 月11 日(水)名古屋・JAMMIN’
OPEN 16:45 / START 17:30
ACT:KALA / CVLTE / NOISEMAKER / Prompts
2026 年2 月13 日(金)大阪・Yogibo METAVALLEY
OPEN 17:45 / START 18:30
ACT:KALA / CVLTE / HIKAGE / SPARK!!SOUND!!SHOW!!
2026 年2 月22 日(日)東京・Spotify O-WEST
OPEN 16:45 / START 17:30
ACT:KALA / CVLTE / and more…
詳細はこちら
https://www.sonymusic.co.jp/artist/KALA/live/
関連リンク
KALA公式サイト
https://www.sonymusic.co.jp/artist/KALA/
KALA公式X
https://x.com/Kala
![【Amazon.co.jp限定】ワンピース・オン・アイス ~エピソード・オブ・アラバスタ~ *Blu-ray(特典:主要キャストL判ブロマイド10枚セット *Amazon限定絵柄) [Blu-ray]](https://m.media-amazon.com/images/I/51Nen9ZSvML._SL500_.jpg)
![【Amazon.co.jp限定】鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 豪華版Blu-ray(描き下ろしアクリルジオラマスタンド&描き下ろしマイクロファイバーミニハンカチ&メーカー特典:谷田部透湖描き下ろしビジュアルカード(A6サイズ)付) [Blu-ray]](https://m.media-amazon.com/images/I/51Y3-bul73L._SL500_.jpg)








