ハードなロックの魅力を引き出した、「やりすぎなくらいが、実は...の画像はこちら >>

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鬼頭明里が2月25日に、8thシングル「光よ、僕に。」をリリース。2025年にリリースした3rdアルバム『Journey』に詰め込まれた楽曲ジャンルの多彩さを通じて、音楽を通じた彼女の表現への期待高まるなか発表された本作は、TVアニメ『魔都精兵のスレイブ2』のOP主題歌に起用されたハードで攻撃的なロックナンバー。

1期OP主題歌「夢の糸」からの連続性も持ちつつ、サウンド面はもちろん鬼頭の歌唱面のパワーアップも感じさせる楽曲に仕上がった。本稿ではそんなパワーアップを感じさせる「光よ、僕に。」の歌唱や、自身の希望から生まれたカップリング曲「HYPE ALIVE」の制作の裏側まで語ってもらった。

INTERVIEW & TEXT BY 須永兼次

同じロックでも「夢の糸」とは異なる、この曲ならではの歌唱時の意識とは

――新譜について伺う前に、まずは最近のアーティスト活動についておたずねします。2025年は『Journey』のリリースやアジアファンミーティングツアーの開催など、制作面でもファンの前に立つという面でも様々なことのあった1年でしたね。

鬼頭明里 はい。なかでも一番印象に残っているのは、やっぱりファンミツアーをやれたことですね。普段なかなか行けない場所に自分から足を運んでイベントをするという形だったので、そもそも「人が集まってくれるのか?」という不安もあったんですが、いざ蓋を開けたらすごくたくさんの方が来てくださったんです。しかも「来てくれて嬉しいです!」みたいなことを言ってくださったので、「行って良かったな」とすごく思いましたし、こんなにも海外にも応援してくださっている方がいるんだなと、改めて実感できて私も嬉しかったです。

――東京公演以外では、イベント中のファンの方のノリなどは日本国内とはやはり違いましたか?

鬼頭 そうですね。場所によって、すごく大きな声援をくださるところがあったりもしましたし(笑)。

――どこがそうだったんですか?

鬼頭 ソウルだったかな?逆に台北は一番大人しかったと思うんですけど、すごくニコニコしながら観てくれていて。楽しみ方が会場ごとにそれぞれ違った……みたいな感じでした。

――そんな1年を経て、2026年の幕開けを飾るのがシングル「光よ、僕に。」です。

まず表題曲は1期に引き続き、『魔都精兵のスレイブ2』のOP主題歌に起用されていますね。

鬼頭 1期でオープニングを担当させていただけたことも嬉しかったんですけど、それをまたやらせてもらえるということも、すごく嬉しかったです。ただ、この曲のレコーディングって結構前で。『Journey』を録る前だったかな?一昨年の8月末くらいに録ったと思うんですけど……。

――1期のオンエアから半年も経たない頃に。

鬼頭 そうなんです。でもMVやジャケット写真の撮影は逆に『Journey』の後だったので、いざ「『光よ、僕に。』のMVを撮ります!」と言われた時に、一瞬「あれ?レコーディングしたっけ?」となっちゃったんです(笑)。

――前すぎて(笑)。

鬼頭 はい(笑)。

――となるとこの曲を最初に聴いたのもかなり前のことだと思うのですが、その時どんな印象を持たれたか覚えていますか?

鬼頭 そうですね……1期のOP主題歌だった「夢の糸」の感じも引き継ぎつつ、よりパワフルになっている感じがしました。2期の監督を務められている田村(正文)監督から「『夢の糸』をパワーアップさせたような曲が欲しい」という要望があったそうで、それを反映したからこそだと思うんですけど、確かにパワーアップ感もありつつ、『スレイブ』を観てくれている人たちにも受け入れてもらえるものになっているように感じました。

――鬼頭さん自身としても、『スレイブ』とのリンクを感じる点もありましたか?

鬼頭 ありました。やっぱりバトルアニメなので、ロックでかっこ良くて勢いがあって……みたいな雰囲気には、特に繋がりを感じましたね。

――そういった要素を活かすために、歌う際に普段以上に意識されたことはありましたか?

鬼頭 “強さ”みたいなものは、だいぶ意識して歌わせていただきました。「夢の糸」の時は今回よりも“しなやかさ”みたいなものも出るよう歌ったんですが、この曲はよりパワフルに感じたので。

――実際聴かせていただいたなかで、今まで以上に声のトーンの低さや太さの際立ちを感じていたので、それは歌声に顕著に表れているように思います。

鬼頭 声を太くといいますか、重量感が出るようにというのが、今回のレコーディングで特に力を入れたところだったんです。私、自分の歌を聴いて「私の声って張ると結構細くなっちゃうなぁ」と思っていたんですけど、この曲ではやっぱり強さを表現したかったので、それこそ“太く”じゃないですけど「重みを出したいな」と思って。

――まさに、意識されていた要素だったんですね。

鬼頭 はい。そのなかで今回は、「自分としてはやりすぎだと感じるくらい、やってみてもいいのかも?」と思い切って歌ってみたら、実はそれが全然ちょうど良かったんです。今までにもロックな曲を色々歌ってきましたが、おかげでそんななかでもまた新しいものをお見せできたようにも思いますしライブでも絶対に盛り上がる曲になるはずなので、ファンの皆さんの前で歌うのも今から楽しみです。

――そしてこの「光よ、僕に。」はMVも撮影されています。

今回はLEDなどの使い方がすごく印象的なものになっていますね。

鬼頭 今回もテーマやコンセプトは監督さんにお任せしたんですけど、ジャケット写真も含めて「『夢の糸』の感じを引き継ぎつつ」というイメージでした。その「夢の糸」のときはタイトルになぞらえて、光るLEDの糸みたいなものが登場したりしたんですけど、今回もタイトルにちなんで……蛍光灯みたいな(笑)、光る棒が立つ中で歌ったりして。そういう「夢の糸」との繋がりも感じられますし、より派手にパワフルに撮ってもらえたのではと思います。

――背景に同心円状の模様が広がっていくシーンや、モノトーン基調だった世界にパッと鮮やかに色がつく落ちサビなど、視覚的に印象深い場面も多いですよね。

鬼頭 そうですね。その後半部分はやっぱりすごく華やかですし……観ていても楽しいし、聴いても楽しいMVにしていただけました。「何を表現しているか?」と言われたら、すごく抽象的な感じではあるんですけど、それでも伝わってくるものがあるというか。

――『スレイブ』との繋がりを感じる人もいれば、曲中のエッセンスとのリンクを読み取るような方もいるような遊びがありますよね。

鬼頭 はい。素敵なMVになったと思います。

――ちなみに「光よ、僕に。」はCDリリースに先駆けて『スレイブ2』の初回放送に合わせて先行配信も行われました。

現時点で感想などは届いていますか?

鬼頭 お手紙やメッセージで「アニメと一緒に楽しんでます!」とか「かっこいいですね!」みたいな感想をたくさんいただいていまして。あとは「毎朝聴いてます!」みたいな方も多かったです。

――なるほど。ビジュアルの色合いからは夜を連想しやすいかもしれませんが、勢いをつけるという意味では朝もいいですね。

鬼頭 そうですね。「通勤の時に聴いてます」みたいな方も結構多かったです。

「HYPE ALIVE」で目指したのは、ライブで盛り上がれる“パリピな感じ”の曲?

――そしてカップリング曲「HYPE ALIVE」ですが、こちらはどのように制作を進めていかれたのでしょうか?

鬼頭 この曲は、チームの皆さんと色々相談して作っていきました。「ライブで盛り上がれる、かっこいい曲を作りたい」という希望を出させていただいて、それを元に制作していただきました。

――なるほど。だからタイトルにも「熱狂」という意味のある「HYPE」という言葉が使われていて。

鬼頭 はい。その希望を反映していただいているんだと思います。

――なかでも特に印象的だったのが、曲中ふんだんに盛り込まれたラップです。

今まで「No Continue」のようにロックの中にラップがある曲はありましたが、こんなにラップが入っているのは初めてですよね。

鬼頭 そうですね。ラップは普段から聴いたりカラオケで歌ったりもしているのに、「そういえばアーティスト活動のほうでやったことがないな」と気づいて。それでカップリング曲ということもあって、今回挑戦しました。

――ただ、ひと口にラップと言っても様々なジャンルがあると思います。楽曲の雰囲気についてはチームの方とイメージをどうすり合わせていかれたのでしょう?

鬼頭 最初は何度かかわいらしい感じでラフが上がってきたんです。それで「もっとテンションが上がる感じがいいです」みたいな希望を出したりして……(笑)。

――“テンションが上がる感じ”ですか?

鬼頭 そう。「LDHさんとかSKY-HIさんみたいな感じがいいんですけど……」みたいなやり取りを繰り返して、イメージしたものに近づけていっていただきました。

――今SKY-HIさんと聞いて「なるほど!」と思いました。曲を聴くと、すごく意図されたイメージが腑に落ちたと言いますか……。

鬼頭 でも、実はラフの段階では完成版ほど言葉が詰まっていなかったので、「もう少し難しくしてください」みたいなお願いもしまして(笑)。

「リズムをもっと細かく刻んだりしてほしいです」みたいな要望を出して、2~3往復くらいして今の形になりました。

――確かに。完成した音源では言葉も詰まっていますし、リズム的にややトリッキーな部分もありますもんね。

鬼頭 そうなんです。やっぱり「難しい曲を歌いたい」みたいな気持ちがずっとあるので。

――そういったご希望が反映された音源が上がってくると、歌う際のイメージもスムーズに湧いたのでは?

鬼頭 はい。制作の最初の段階から、持っていたイメージに合わせてずっと曲を作ってもらっていたので……レコーディングでも最初に軸にしていた「盛り上がってもらえるような、ノリのいい曲になるといいな」と思いながら歌っていましたね。でもそこにかっこ良よさや余裕さも出したかったので、そこまで力を入れずに。肩の力を抜いて歌っていきました。

――そのイメージと実際のアウトプットが噛み合って、ラップ部分も非常にかっこ良く仕上がっています。なので、レコーディングの際にはこだわりもあったのでは?

鬼頭 そうですね……でもラップってやっぱりリズムやノリが大事だと思うので、割と切らずにひと息で。ブロックで丸々録る、みたいな感じで歌いました。そのうえで、やっぱりライブの光景を想像しながら。ライブで歌う時にはファンの皆さんの声がたくさん入ってくれることで曲として完成すると思うので、それくらい盛り上がってやれたらいいな、という気持ちで録っていました。

――そのファンの方々からは、先日ラジオで初オンエアされた際にはどんな感想がありましたか?

鬼頭 みんな「めっちゃ盛り上がる曲だ!」みたいな感想をくれまして。「ライブで、聴きたい!」みたいなコメントもあって嬉しくなりました。ただ、ラジオでは1コーラスしかかけていなかったんですけど、2コーラス目はまただいぶ違うので……。

――確かに。後半部ならではの聴きどころも多いですよね。

鬼頭 はい。ぜひフルも楽しんでほしいです。『Journey』もリリースしてやりたい曲がたくさん溜まってきているので、私自身としても早くワンマンライブをしたいです。

――ちなみにもし今ワンマンをやるなら、どういったものにしたいかイメージみたいなものはありますか?

鬼頭 そうだなぁ……やっぱりもう、盛り上がる曲を優先的に(笑)。というのも、先日開催したBillboard Liveは割としっとりした曲を集めていたので、逆にめちゃくちゃ盛り上がったりみんなで一体感を出せる曲で構成したライブもいいかもなと思います。

――そうなると、「光よ、僕に。」のレコーディングで取り組まれたような、ハードなロックへのアプローチもより活きるでしょうし。

鬼頭 確かに。ただライブってお客さんが目の前にいるので、やっぱり自然とレコーディングとは全然違う歌い方になったりするんです。なので、それをまた楽しみたいですね。ファンの方たちが集まって熱量をぶつけてくれることで、それに自分も感化されて歌い方が変わったりもするので。“ライブならでは”って、そういうところだと思うので、早くそれを体感したいですね。ファンの方たちにそれを引き出してもらえるような思い切り楽しめるライブを作れる日が来るのを、今は楽しみにしています!

●リリース情報
「光よ、僕に。」
2026年2月25日
【初回限定盤(CD+Blu-ray+ブックレット)】

品番:PCCG-02486
価格:2,200円(税込)

【通常盤(CD)】

品番:PCCG-02487
価格:1,540円(税込)

<CD>
1. 光よ、僕に。
作詞・作曲・編曲:久保正貴
TVアニメ「魔都精兵のスレイブ2」OP主題歌
2. HYPE ALIVE
作詞:joru(Core Creative)作曲・編曲:今野耕輔(Core Creative)
3. 光よ、僕に。(instrumental)
4. HYPE ALIVE(instrumental)
5. 光よ、僕に。(TV Size Ver.)

<Blu-ray>
・「光よ、僕に。」MUSIC VIDEO
・「光よ、僕に。」ジャケット・MV撮影 MAKING
・ブックレット

詳しくはこちら
https://kitoakari.com/hikariyobokuni

関連リンク

鬼頭明里オフィシャルサイト
https://kitoakari.com

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