2024年1月13日からTVアニメ『ぶっちぎり?!』の放送がスタートとなった。ヤンキーが集う威血頭(いちず)高校を舞台に描かれる本作。
その学内には道満 拳一郎率いる魅那斗會(みなとかい)と、神 摩利人率いるシグマスクワッドという2つの勢力が台頭し、互いに鎬を削っていた。本高校に転入してきた主人公・灯 荒仁は、意図せず両者の対立に巻き込まれていくことに――。

そして、本作では各不良グループを印象付けるチームソングが用意されている。シグマスクワッドのチームソング「God Mode」を歌うのは、アニメ初タイアップとなるBALLISTIK BOYZ。彼らが本楽曲に込めた想いとはいかなるものだったのだろうか?彼らへじっくりと話を聞いた。

INTERVIEW & TEXT BY 一野大悟

『ぶっちぎり?!』とのタイアップがなければ生まれなかったサウンド
――間もなく新曲「God Mode」がリリースとなります。


日髙竜太 そうなんですよ。本楽曲はアニメ『ぶっちぎり?!』に登場する、シグマスクワッドのチームソング。僕らとしては久々のHIPHOP要素の強い楽曲になっています。

――HIPHOPの中でも、よりハードな方向性の楽曲だと感じました。

日髙 ヤンキーグループのチームソングということもあり、不良っぽさを全面に押し出したいと考えまして。その結果、ハードな要素が強い楽曲に仕上がりましたね。


砂田将宏 ここまでハードな曲は本当に久々だよね。『ぶっちぎり?!』という作品とのタイアップでなければ生まれなかったサウンドだと思っています。

――歌唱方法もこれまでと違いがあったのではないでしょうか?

砂田 まず、ラップチームがメインになっているのが最近の楽曲にはない要素だったと思います。

松井利樹 そうそう。それに合わせてボーカルチームもラップに近い歌い方をしてくれているんですよ。そこは聴いていて新鮮でした。


加納嘉将 そこは、ボーカルチームとして1つ苦労したポイントではありました。メロディこそあるものの、歌うというよりは感情を込めて言葉を発しているイメージで、これまでにやったことがない手法だったのですごく難しかったです。

――ラップの仕方にも変化があったのではないでしょうか?

奥田力也 今回はアニメのタイアップということもあり、演じるようにラップをしていて、そこは新しい挑戦だったように思います。作詞を担当してくださったJAY’EDさんからディレクションを受けて、囁くようなラップにも挑戦しているんです。レコーディングでは苦労もありましたが、そのぶん新たな発見もある1曲となりました。

――歌詞もこれまでとは違った雰囲気になっています。


松井 すごく尖った、これまで使ったことがないワードもバンバン出てくる歌詞になっています。僕はヤンキーという道を通ってきてないので必死に想像力を膨らませながらのレコーディングでした。

日髙 “一発であいつぶっ飛ばしてやんぜ”とかこれまで歌ったことのないフレーズで、レコーディングのときは不思議な気持ちになりました。「これライブで歌ったら盛り上がるだろうな」なんてことも想像させられました。

――ライブ映えするという実感はあったと。

日髙 そうですね。
印象的なフレーズが多く出てくるので、ファンの皆さんにも「このフレーズ生で聴きたい!」と思っていただけると感じました。それがライブでの反響に繋がってくるのではないかと思いました。

BALLISTIK BOYZとシグマスクワッドの共通点とは?
――改めて『ぶっちぎり?!』という作品の印象もお聞きしたいです。

松井 新しい、令和ならではのヤンキーアニメという感じがしました。

深堀未来 確かに、これまで僕らが触れてきたヤンキーアニメとの違いはすごく感じました。キャラクターも古典的なヤンキーだけでなく今っぽい服装のヤンキーもいたので、ビジュアルからも、「これは新しいぞ!」という印象を受けました。


海沼流星 あと、主人公である荒仁にも新しさを感じました。僕がこれまで見てきたヤンキー作品は主人公が皆、最初から強かったんですよ。そこにはこれまで見てきた作品との違いを感じました。

――シグマスクワッドの第一印象もお聞きしたいです。

海沼 最初はすごい粗暴な、めちゃくちゃ暴れるチームだと思っていましたね。というのも、僕らが最初にシグマスクワッドのことを詳しく知ったのは「God Mode」の歌詞をいただいたときだったので……。

――「God Mode」の歌詞を読んで、そのような印象を受けたと。

海沼 そうですね。当時はまだ映像も出来上がっていませんでしたから、あのハードな歌詞を読んで「かなり野生的な集団なんだな」と思っていました。レコーディングのときには激しさを前面に出す歌唱をして、「もう少し落ち着いて」とディレクションをいただくこともありましたね……(笑)。

――本編を見たあとにシグマスクワッドの印象は変化しましたか?

日髙 変わりましたね。クレイジーさは依然として感じているのですが、一方で芯に熱いものを持った人たちだと思うようになりました。あと、見ているうちに僕らとの共通点も見えてきた気がします。

――どういったところに共通点を感じたのでしょうか?

日髙 シグマスクワッドはメンバー各々全く違う個性を持っていると思うのですが、BALLISTIK BOYZも各々異なる個性を持ったメンバーの集まりなので、そこは僕らと似ていると感じました。

砂田 あと、オンオフの切り替えが激しいところも似てる気がしない?僕らもオフのときはやる気のない摩利人くらい抜けてますからね(笑)。

――皆さんの中で摩利人のポジションを決めるとしたら誰になるのでしょうか?

砂田 やっぱり最年長でみんなを引っ張っている竜太くんじゃない?

日髙 いや、俺にはクレイジーさが足りないと思うな……。その点でいくと未来と力也のほうが摩利人に近い気がする。

松井 確かに、2人はうちのクレイジー担当だから(笑)。

――摩利人に抱いている印象もお聞きできればと思います。

砂田 やっぱりかっこいいですよね。一見クレイジーでルール無用に見せておいて実は男気もある。理想の漢って感じがします。

加納 その上見た目もすごくお洒落で良い。あのセンスは見習いたいです。

海沼 ギャップも1つの彼の魅力だと思っています。あの見た目で遊園地の遊具に乗って登場するじゃないですか。あのお茶目さには惹かれます。

――皆さんの摩利人愛をすごく感じます。

日髙 僕らの中に摩利人好きじゃない人はいませんよ!万人が惚れるキャラクターだとすら思っています。彼が出てくる度に僕らの曲を使ってもらえるなんて……本当にありがたいです。

『「God Mode」が流れた瞬間の快感は忘れられないものだった』
――普段、皆さんはアニメを観ることがあるのでしょうか?

砂田 人それぞれ温度差はありますが、押し並べてみんな結構見ている気がします。

――普段アニメソングも耳にするということはありますか?

砂田 ありますね。最近はアニメソング然としていない、一見すると普通のJ-POPのような楽曲も多いので、「アニメソングだ!」と意識することもなく聴いているように思います。

加納 確かにそうだよね。少し前だと「CHA-LA HEAD-CHA-LA」みたいな曲がアニメソングという印象でした。でも最近は本当に幅広い楽曲がアニメソングとして使われている印象があります。

日髙 一方で、HIPHOP系の曲がアニメソングとして使われることはまだ少ないとは思うんですよ。不良っぽい音楽として使われるのはロックが多いと思っていて、そういう意味で「God Mode」は珍しいバランスの曲かなと思いました。

――今後もアニメソングに挑戦したいといった想いはあるのでしょうか?

砂田 もちろんです!今作、自分達の楽曲がアニメで使われてとても嬉しかったので、今後も挑戦していけたらなという気持ちです。

海沼 アニメの中で初めて「God Mode」が流れた瞬間は血がたぎりましたからね。テンション上がりすぎて脳の動きがおかしくなった。あの瞬間だけ物語が理解できなくなりましたから(苦笑)。

砂田 特に僕と流星のあの瞬間の感動はすごかったと思う。僕ら2人はTOHOシネマズ 六本木ヒルズで開催された先行上映会に参加させていただくことができたんです。なので、自分達の曲が使われる瞬間を映画館の大音量で体感して、あの快感はすごくて忘れられないです……。

――それは贅沢な経験ですね!例えば、今後タイアップしたいアニメを挙げるとしたら?

日髙 やっぱり『ONE PIECE』に対してはすごく憧れがありますね。メンバーみんな好きなので関わることができたら本当に嬉しいです。

加納 僕は異世界転生ものの主題歌に挑戦したいですね。あとはシリアスなダークファンタジーもやってみたい!そこで今回とは違ったダークなアニメソングを歌えたら……。良い曲が作れる想像ができますから。

――最後にファンの皆さんへメッセージをお願いします。

加納 僕自身、元々アニメが好きなんですよ。なので、今回『ぶっちぎり?!』という作品に携われたことがすごく嬉しかったです。楽曲ももちろんですが、あわせてアニメの方も楽しんでいただきたいです。

海沼 よっしー(加納)の言う通りですね。アニメに寄り添って制作された本楽曲、やっぱりアニメと併せて楽しんでもらいたいです。そのうえで楽曲もじっくり聴き込んでいただけると味わいが増すんじゃないかと思います。

奥田 「God Mode」が使われるタイミングもすごく良いですからね。耳をそば立ててアニメも観ていただけると嬉しいです。

日髙 3人の話からも伝わると思うのですが、僕らはこの『ぶっちぎり?!』という作品に心底魅了されているんです。なので、皆さんと共に僕らもアニメ放映を楽しんでいければと思います。

深堀 普段僕らの楽曲を聴いてくださっている方は今回の楽曲の雰囲気に少し驚いたかとも思うんですよ。でも、アニメを見ていただければ「God Mode」がなぜこういった曲調になったかわかると思います。

砂田 そうだね、「God Mode」は『ぶっちぎり?!』という作品と出会ったからこそ生まれた楽曲。そこは感じ取ってもらいたいです。

松井 アニメも楽曲も、どちらも触れた人に勇気を与える作品に仕上がっていると思います。たくさん観て、楽曲もたくさん聴いていただけたら嬉しいです。

●リリース情報
BALLISTIK BOYZ New Album
『Back & Forth』
2024年2月21日(水)発売

BALLISTIK BOYZ 約2年ぶりとなるニューアルバム!
リード曲「In My Head」は頭から離れない、忘れられない恋愛をイメージして、メンバー自ら作詞を行なったグループ史上、最もエモーショナルな楽曲。「God Mode」は2024年1月から放送中のTVアニメ「ぶっちぎり?!」に登場する「シグマスクワッド」のチームソングとなっており、ヤンチャなチームのイメージを表現したHip-Hopナンバー。
さらに『BALLISTIK BOYZ LIVE TOUR 2023 “N.E.X.T.”』6/30ファイナルのライブ映像を収録したCD+2DVD/2Blu-ray盤には、ツアーの裏側やメンバーの素顔に迫った
「Live Tour Digest Movie」、リード曲「In My Head」を含む全5曲のMusic Videoを収録!

https://m.tribe-m.jp/news/detail?news_id=45869

●作品情報
TVアニメ『ぶっちぎり?!』
毎週土曜日23時00分からテレ東系列ほかにて放送中
放送直後よりPrime Videoにて最速配信
※放送日時は変更の可能性がございます

<イントロダクション>
―逃げぬ心と見つけたり―
灯荒仁(ともしび あらじん)は、かつての親友浅観音真宝(あさみね またから)との再会をきっかけに強者たちの戦いに巻き込まれていく…。
そんな中、巨大な魔人の影が現れ…?!

監督・内海紘子、シリーズ構成・岸本卓、キャラクターデザイン・加々美高浩、制作・MAPPAが贈る、ヤンキー×千夜一夜物語!

【スタッフ】
原作:内海紘子・岸本卓・MAPPA・東宝
監督:内海紘子
シリーズ構成・脚本:岸本卓
キャラクターデザイン・総作画監督:加々美高浩
サブキャラクターデザイン・総作画監督:齊田博之/伊藤公規/伊藤晋之
衣装コンセプトデザイン:澤田石和寛
美術監督 :鈴木くるみ
色彩設計: 垣田由紀子
撮影監督:加藤慎之助
編集: 長坂智樹
音楽: 大島ミチル
オープニング・テーマ:「Sesame」Kroi
エンディング・テーマ:『らぶじゅてーむ』甲田まひる
魅那斗會 チームソング:『ステゴロ』KDH & Novel Core
シグマスクワッド チームソング:『God Mode』BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE
NG BOYS チームソング:『E-NERGY BOYS』DA PUMP
音響監督: 菊田浩巳
音響制作:dugout
アニメーションプロデューサー:小川崇博
制作:MAPPA

【キャスト】
灯 荒仁:大河元気
浅観音真宝:星野佑典
千夜:こばたけまさふみ
神 まほろ:永瀬アンナ
神 摩利人:佐々木望
道満 拳一郎:斉藤次郎
座布 翔:野津山幸宏
魁 駒男:山口勝平
大英 王太:竹内良太
蛇走 流:古川慎
刃暮 達兎:葉山翔太
心土 阿久太郎:鈴木千尋

©「ぶっちぎり?!」製作委員会

関連リンク
TVアニメ『ぶっちぎり?!』公式サイト
https://bucchigiri.jp/

BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE
公式サイト
https://www.ldh.co.jp/management/ballistik_boyz/

公式X(旧Twitter)
https://twitter.com/ballistik_fext