行方不明から18日目 今の捜索の局面は?

 京都府の南丹市立園部小学校6年・安達結希さん(11)が行方不明となって半月あまり。依然として「通学用かばん」以外の有力な手がかりは明らかになっていませんが、今、警察の捜索はどのような局面を迎えているのでしょうか。

 最新の捜索状況を踏まえて、元兵庫県警刑事部長の棚瀬誠氏に聞きました。

【目次】
▶街の変化…当初のような「大規模な捜索風景」ではなくなってきた?
▶「事故の捜索」から「事件の捜査」に?長期化で“比重が変わる”可能性
▶「警察が未発表の証拠」がある可能性も
▶捜索範囲は「本人の嗜好」と「合理的な距離」から選定か
▶防犯カメラ確認の理由…行方不明「後」だけでなく「前」も?

最新の捜索状況は?記者が現地からリポート

 園部小学校6年・安達結希さん(11)が行方不明となって18日目の4月9日は、園部小学校から南に約6kmの場所で、約40人態勢で捜索活動が行われました。

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 MBS齊藤初音記者の現地取材によると、南丹市内では、当初のような大規模な捜索風景が影を潜めつつあります

 一時は自宅周辺の山中に鑑識車両が複数台入り、規制線が長期間張られるなど緊迫した状況が続いていましたが、現在よく見られるのは、パトカーによる巡回や児童の登下校の見守り活動を行う警察官の姿になっているということです。

 地元住民からも「警察官を見なくなった」「捜索は進んでいるのか」と不安の声が上がっていますが、捜査関係者によると「必要な場所に必要な人員を割いている」ということで、捜索活動自体が縮小しているわけではないとみられます。

「事故の捜索」から「事件の捜査」に?長期化で“比重が変わる”可能性

【京都小6男子児童】行方不明“長期化” 比重は事故の『捜索』→事件の『捜査』へ?取材記者は「大規模な活動 見かけることが減った」 防犯カメラは『行方不明前』も重要な段階に【元兵庫県警幹部が解説】
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 捜索はいま、どのような局面を迎えているのか。

 元兵庫県警刑事部長の棚瀬誠氏は、行方不明から時間が経過するにつれ「行方不明者の捜索(事故など)」から「事件の捜査(連れ去りや家出)」へと比重が移り変わるといいます。

(棚瀬誠氏)
「雨風をどう凌ぐのか、食事をどうするのかという観点からすると、長期間になるにつれ、本人以外の者の関与が疑われます。連れ去りであったり、家出を手助けしている人がいるのではないか。長期化すればするほど、軸足が移っていくと思います

捜査員・警察活動の比重をどう向けていくのかというのは、まさに今、非常に慎重に検討しているタイミングではないかと思います

「警察が未発表の証拠」がある可能性も

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 現在、報道されている手がかりは山中で見つかった「かばん」のみですが、棚瀬氏は「警察が発表していない、メディアには出ていない情報や証拠があることは多々ある」と語ります。

 例えば、7日に行われた60人態勢の山林捜索(安達さんの自宅付近)では、鑑識車両が入る様子も見られました。これは単に「何かを探す」ためだけではなく、「特定の微物を検証していた可能性」があるといいます。

■リュックに発見場所の山ではない微物が付いていたとすると…

 棚瀬氏は「あえて例え話で説明をすると」と前置きしたうえで、次のような見解を示しました。

(棚瀬誠氏)
「例えば、仮にリュックを第三者が置いたとするならば、どこかにリュックを隠していたはず」
「リュックにあの(発見場所の)山ではない土や花粉などといった微物が付いていたとすると、隠し場所の特定につながります。

鑑識活動をしていたということであれば、そういった検証的な作業をしていた、ということは一つ考えられます」

捜索範囲は「本人の嗜好」と「合理的な距離」から選定か

 棚瀬氏は、警察の現時点の動きについて「事件・事故の両面から活動を続けているだろう」としたうえで、「行方不明者の捜索場所は優先順位をつけ行っていくため、まだ残っている可能性ある」と指摘します。

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 警察は現在、安達さんの趣味嗜好や、小学校高学年の児童が移動できる距離を逆算したうえで、選定した範囲を重点的に調べているとみられます。

 闇雲に範囲を広げるのではなく、まずは「自発的に移動して隠れている可能性」「事故」の可能性から、安達さんが立ち寄りそうな場所を一つずつ丁寧に「潰していく」作業を続けていると棚瀬氏は見ています。

防犯カメラ確認の理由…第三者が『下見』している可能性

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 現在、警察は、付近の家庭へ防犯カメラの確認調査を行っています。

 この動きについて棚瀬氏は、当初は主に行方不明になった「後」に注目していたものの、今は「後」をよりつぶさに見たうえで、行方不明になる「前」を調べる段階にあるのではないかとの見方を示します。

(棚瀬誠氏)
「一つ考えられることとしては、不幸にも事件に巻き込まれていたとすると、学校の近辺で第三者に連れ去られてしまった可能性も想定されます。第三者が当日に突然現れたというのは考えにくいため、連れ去る前に、見つかりにくい・連れ去りやすい場所を『下見』している可能性も視野に入ってきます」

「そうなると、行方不明になった前日、前々日の防犯カメラの映像というのも、事件捜査という意味では重要な証拠になってきます」

手がかりが乏しい中、今後、警察はどのような動きをしていくのか。安達さんの一刻も早い発見が待たれます。

警察は情報提供を呼びかけ

【南丹警察署 生活安全課】(0771)62-0110

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■南丹市立園部小学校・安達結希さん(11)について
・身長約134.5cm やせ型
・上半分が黒、下半分が灰色のフリース
・胸に「84」と書かれた灰色のトレーナー
・ベージュのズボン
・黒色のネックウォーマー
・黒色のスニーカー など

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