知らない人はいないであろう音楽番組『ミュージックステーション』を、音楽ブロガー・レジーが定点観測する連載コラム『月刊 レジーのMステ定点観測』。
【動画】Mステ出演アーティストのMV
9月のMステは通常の1時間の放送が3回（4日、11日、18日）。
放送時間の変更（金曜夜8時→金曜夜9時）という大きなリニューアルからまもなく1年。“ライブ感”を売りにするはずだったMステは無観客での収録が基本というまったく予期せぬ形に変わってしまいました。内容面で相変わらず「？？」と思う企画は多々あるものの、いろいろなリスクを背負いながらも番組を継続させていることについてはただただ素晴らしいことではないかと感じています。
前後編でお届けする今回、まずはシーンのトップを走る2組の絆についての話からどうぞ。
■嵐、Perfume：世界を見据える戦友たちの交流
18日の放送にトップバッターとして出演していたPerfume。
この日披露されたのはメジャーデビュー15周年、結成20周年のアニバーサリーとしてリリースされた新曲「Time Warp」。ここ数年のゴリゴリの音とは少し趣が異なるキュートなサウンド（昨年発表された「Challenger」「再生」もこういったテイストで中田ヤスタカの最近の志向がうかがえます）からはデビュー期に近い匂いも感じられますが、そういった楽曲をすっかり大人の女性になった3人がシックな衣装で演じているのを見ると「グループとしてパワフルさや迫力を身に着けて世界に打って出た今のPerfumeとは違う進化の姿もあったのかな」なんてことも思いました。
そんなことを想起させる楽曲に「Time Warp」なんてタイトルをつけるチームPerfumeの慧眼！ と感心していたら、9月21日に行われたオンラインイベント『“P.O.P（Perfume Online Present） Festival』でのバーチャルライブでは「政府要請に基づいて中止された東京ドーム公演2日目、2020年2月26日に“タイムワープ”する」という形でこの楽曲のコンセプトが活用されていて、そこまで考えていたのか……と感心を通り越してちょっと怖くなりました。
そのPerfumeのパフォーマンスをトーク席で見守っていたのが、この日同じく出演してた嵐。前述のVTR企画に関連するトークで「嵐さんの『I'll be there』の踊りが好き。
この日嵐が披露したのは、ブルーノ・マーズが手がけたことでも話題を呼んでいる新曲「Whenever You Call」。全編英語詞のスイートなミディアムバラードで、特に大野 智のボーカル力をガッツリ堪能できます。
昨年の「Turning up」以降明確にグローバルスタンダードを意識したサウンドに舵を切った嵐の活動はとても刺激的ですが（最近のBTSのアメリカでの人気ぶりを見るにつけ、もしこの路線にもう3年早くチャレンジしていたらどうなっていたんだろう……と思わずにはいられません）、いっぽうでいよいよ今年の年末という活動休止のタイムリミットが近づいてきました。国立競技場で無観客ライブ、そして休止前としては最後となるオリジナルアルバムのリリースを通じて、彼らは我々にどんなものを残してくれるのでしょうか。
[前編]はここまで。[後編]ではあの人気アニメのテーマソングに関する話をお届けします。本日19時からのMステ3時間スペシャルを楽しみつつ、10月3日（土）の[後編]配信をお待ちください！
TEXT BY レジー（音楽ブロガー／ライター）
【2020年9月4日放送分 出演アーティスト】
Snow Man「KISSIN' MY LIPS」
Little Glee Monster「足跡」
上白石萌音「白い泥」
RADWIMPS「夏のせい」
Creepy Nuts × 菅田将暉「サントラ」
Novelbright「Sunny drop」
【2020年9月11日放送分 出演アーティスト】
Kis-My-Ft2「ENDLESS SUMMER」
レキシ「ギガアイシテル」
あいみょん「裸の心」
SEVENTEEN「24H」
刀剣男士 formation of 葵咲「約束の空」
miwa「DAITAN！」
【2020年9月18日放送分 出演アーティスト】
Perfume「Time Warp」
Creepy Nuts「かつて天才だった俺たちへ」
V6「It's my life」
嵐「Whenever You Call」
宮本浩次「P.S. I love you」
【動画】Mステ出演アーティストのMV
9月のMステは通常の1時間の放送が3回（4日、11日、18日）。
一部の出演者がタモリと並木アナの隣に座り、他の面々はリモートでトークに参加、パフォーマンスは皆スタジオで、という構成がだいぶ定着してきました。
放送時間の変更（金曜夜8時→金曜夜9時）という大きなリニューアルからまもなく1年。“ライブ感”を売りにするはずだったMステは無観客での収録が基本というまったく予期せぬ形に変わってしまいました。内容面で相変わらず「？？」と思う企画は多々あるものの、いろいろなリスクを背負いながらも番組を継続させていることについてはただただ素晴らしいことではないかと感じています。
前後編でお届けする今回、まずはシーンのトップを走る2組の絆についての話からどうぞ。
■嵐、Perfume：世界を見据える戦友たちの交流
18日の放送にトップバッターとして出演していたPerfume。
この日は番組として「音楽シーンを変えた！ダンス＆ボーカル30年史」というVTR企画もあり、そこではまだ初々しさの残る3人が「ポリリズム」を踊るシーンが紹介されていました。
この日披露されたのはメジャーデビュー15周年、結成20周年のアニバーサリーとしてリリースされた新曲「Time Warp」。ここ数年のゴリゴリの音とは少し趣が異なるキュートなサウンド（昨年発表された「Challenger」「再生」もこういったテイストで中田ヤスタカの最近の志向がうかがえます）からはデビュー期に近い匂いも感じられますが、そういった楽曲をすっかり大人の女性になった3人がシックな衣装で演じているのを見ると「グループとしてパワフルさや迫力を身に着けて世界に打って出た今のPerfumeとは違う進化の姿もあったのかな」なんてことも思いました。
そんなことを想起させる楽曲に「Time Warp」なんてタイトルをつけるチームPerfumeの慧眼！ と感心していたら、9月21日に行われたオンラインイベント『“P.O.P（Perfume Online Present） Festival』でのバーチャルライブでは「政府要請に基づいて中止された東京ドーム公演2日目、2020年2月26日に“タイムワープ”する」という形でこの楽曲のコンセプトが活用されていて、そこまで考えていたのか……と感心を通り越してちょっと怖くなりました。
そのPerfumeのパフォーマンスをトーク席で見守っていたのが、この日同じく出演してた嵐。前述のVTR企画に関連するトークで「嵐さんの『I'll be there』の踊りが好き。
今日のために練習してきた」と実際にダンスを披露したPerfumeの3人に対して櫻井 翔が「『Time Warp』もカッコ良かったよ」と声をかけるなど、和やかなムードが流れていました。先日も『VS嵐』（フジテレビ）にて共演していたこの2グループですが、歌番組に限らず様々な場所で顔を合わせているだけあって、良い関係性が垣間見えます。
この日嵐が披露したのは、ブルーノ・マーズが手がけたことでも話題を呼んでいる新曲「Whenever You Call」。全編英語詞のスイートなミディアムバラードで、特に大野 智のボーカル力をガッツリ堪能できます。
昨年の「Turning up」以降明確にグローバルスタンダードを意識したサウンドに舵を切った嵐の活動はとても刺激的ですが（最近のBTSのアメリカでの人気ぶりを見るにつけ、もしこの路線にもう3年早くチャレンジしていたらどうなっていたんだろう……と思わずにはいられません）、いっぽうでいよいよ今年の年末という活動休止のタイムリミットが近づいてきました。国立競技場で無観客ライブ、そして休止前としては最後となるオリジナルアルバムのリリースを通じて、彼らは我々にどんなものを残してくれるのでしょうか。
[前編]はここまで。[後編]ではあの人気アニメのテーマソングに関する話をお届けします。本日19時からのMステ3時間スペシャルを楽しみつつ、10月3日（土）の[後編]配信をお待ちください！
TEXT BY レジー（音楽ブロガー／ライター）
【2020年9月4日放送分 出演アーティスト】
Snow Man「KISSIN' MY LIPS」
Little Glee Monster「足跡」
上白石萌音「白い泥」
RADWIMPS「夏のせい」
Creepy Nuts × 菅田将暉「サントラ」
Novelbright「Sunny drop」
【2020年9月11日放送分 出演アーティスト】
Kis-My-Ft2「ENDLESS SUMMER」
レキシ「ギガアイシテル」
あいみょん「裸の心」
SEVENTEEN「24H」
刀剣男士 formation of 葵咲「約束の空」
miwa「DAITAN！」
【2020年9月18日放送分 出演アーティスト】
Perfume「Time Warp」
Creepy Nuts「かつて天才だった俺たちへ」
V6「It's my life」
嵐「Whenever You Call」
宮本浩次「P.S. I love you」
