目次
Google検索の結果を生成AIがサポート
Googleが提供するSearch Generative Experience (SGE)では、検索した内容に応じて生成AIが回答してくれる新機能だ。英語にて提供されていたが、日本語でも利用可能となった。また、日本と同じタイミングでインドでも提供が開始されており、英語とヒンディー語の切り替えができるようだ。今後、世界的に広がり多言語に対応していくと思われる。生成AIの技術進歩により、検索エンジンの可能性が再考され、情報の整理や質問への回答が進化した。SGEでは検索した人が情報に効率的にアクセスし、検索にかかる作業時間の短縮をサポートする。
SGE(Search Generative Experience)を試す方法
まずはSGEを利用できるようにするため、Search LabsにGoogleアカウントを登録する。「SGEを有効にすると、検索時に表示されることがあります」という記載の横にあるスライダーをオンにすることで利用が開始できる。

ここでは「猫が喜ぶおやつは何ですか?」と追加で質問してみた。するとジャーキーなど具体的な回答を得ることができた。生成された情報が正しいかどうか確認が必要なので、従来の検索と併用する必要はあるものの、検索にかかる手間は大きく削減できそうだ。

SGEにデザインの作り方を聞く
抽象的な問いに対しても回答できるのか試していく。「高品質なデザインの作り方を教えて」といった確実な答えがない質問について聞いてみた。するとデザインの4原則として「近接」「整列」「反復」「対比」と、わかりやすく伝えるポイントが回答された。場面によって最適なデザインは異なるものの、原則論の理解には役立ちそうだ。
さらに注目したい点として、最適な「画像検索結果」を表示している点だ。画像検索結果は単に検索結果を表示しているだけでなく、「高品質なデザインの作り方」という文脈を引き継ぎ、具体的なデザイン例を出していると思われる。「具体的なデザインの例を3個出して」と検索した画面に出る画像と、SGEで表示される画像は異なっていた。本格的に導入された際は、検索アシスタントとして活躍してくれるのではないかと期待できる。


GoogleはSGE導入に慎重な姿勢
従来の検索では、複数の情報源からの情報を整理し、自分で理解する必要があったが、生成AIの技術を活用することで情報を整理する手間が自動化されるため、検索の効率性と利便性を高めることが期待できる。ただし、GoogleはSGEの導入に際して「責任ある慎重なアプローチをとっています」と強調している。生成AIとLLMには知識が限られており、常に正確な検索結果を保証するものではないため、Googleはこの技術の品質向上のためのトレーニングを継続して行っている。
なお、SGEはSearch Labsの試験的取り組みとして提供されているので、利用者はプラットフォームを通じてフィードバックを提供することができる。
URL:https://labs.google/
2023/09/12
