タイププロジェクト株式会社が、フォントのサブスク型サービス「TPコネクト」で「純丸明朝」の提供を開始しました。株式会社日本デザインセンター 色部デザイン研究所がデザインした「皇居三の丸尚蔵館ロゴマーク」の書体としても採用されているフォントです。


【目次】

「純明朝」をベースにしたマイルドな書体

「純丸明朝」は、オーソドックスで汎用性が高い既存のフォント「純明朝」をベースにした書体です。端正な骨格でありながらも、穏和で落ち着いた雰囲気を演出できます。親しみやすさと引き締まった印象、魅力と信頼感を兼ね備えたデザインです。

タイププロジェクト、皇居三の丸尚蔵館ロゴマークにも採用された書体「純丸明朝」をリリース
「純丸明朝」のベースとなった「純明朝」「純丸明朝」では明朝体ならではの縦画と横画の太さの差は「極限まで低減」されており、チラつきが抑えられました。これにより、小さなサイズでもしっかりと文字を認識しやすく、画面上でも高い表示適性が実現されたフォントに仕上げられています。

各種のデザインで使いやすい7ウエイト構成

「純丸明朝」ファミリーには、UL/EL/L/R/M/B/Hという7つのウエイトが用意されています。この7ウエイトは、ベースとなった「純明朝」や、そこから派生した「純明朝ヘッドライン」および「純明朝ヘアライン」と同じ構成です。

タイププロジェクト、皇居三の丸尚蔵館ロゴマークにも採用された書体「純丸明朝」をリリース
「純丸明朝」の7つのウエイト記事冒頭の画像の通り、細めのULとELは「ペンで書いた文字を思わせる高い独自性」、中間のLとRは「サイズを問わず広範なシーンで活躍」、やや太め~太めのMとBとHは「純丸明朝の持ち味の丸みがはっきり現れる」と紹介されています。多彩なウエイトが用意されていることから、書籍のタイトル、食品飲料のパッケージ、パンフレット、ポスターなど、さまざまな媒体のデザインに活用できるフォントです。

なお、「純丸明朝」は、OpenTypeフォーマットで提供されています。StdN形式で、文字セットは9,499字です。

フォントの魅力を存分に生かしたロゴデザインの事例

「純丸明朝」は、タイププロジェクトのサブスクリプションサービス「TPコネクト」で利用できます。同サービスは年額30,000円(税込)で、契約者であれば追加の料金を必要とせずに「純丸明朝」の利用が可能です。「TPコネクト」では、そのほかにも「AXIS Font」「TP明朝」「TPスカイ」「純明朝」「純丸明朝」「SST JP」「TP国立公園明朝」「都市フォント」「四季フォント」といった書体ファミリーを、丸ごと年間定額での使い放題で利用できます。


新登場の「純丸明朝」は、サブスク形式での提供スタートに先駆けて、皇居三の丸尚蔵館のロゴタイプにも採用されました。デザインで使用されている和文書体も欧文書体も「純丸明朝」です。ロゴタイプのデザインを手掛けた日本デザインセンター 色部デザイン研究所は、2019年に亀倉雄策賞(JAGDA)を受賞したことでも広く知られるグラフィックデザイナー/アートディレクターの色部義昭氏が主宰しています。

タイププロジェクト、皇居三の丸尚蔵館ロゴマークにも採用された書体「純丸明朝」をリリース
「皇居三の丸尚蔵館ロゴマーク」* * * * * * * * * *

今回の「純丸明朝」の「TPコネクト」でのリリースに関する発表は、「実際にロゴタイプで既に使用されています」という事例があわせて紹介されるやや珍しいケースでした。皇居三の丸尚蔵館ロゴマークを見ると、端正でありながらも穏やかでマイルドな「純丸明朝」の魅力が分かりやすく伝わってきます。

タイププロジェクト株式会社
URL:https://typeproject.com/

2024/06/06

タイププロジェクト、皇居三の丸尚蔵館ロゴマークにも採用された書体「純丸明朝」をリリース
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