上記の動画は、飛んでいる物の軌跡としてはもちろん、勢いの強い表現であることを活かして、成長・進展などの前向きなイメージにするモーショングラフィックスにも役立ちます。本稿は本書のP.007~P.008にある[環境設定][プロジェクト構成][コンポジション設定]を前提に解説を進めています。
【主な使用機能】 ベジェパスに変換波形ワープミラー破線エクスプレッション ※本稿は『After Effectsモーションデザイン すぐに使える実用アイデア見本帳』の一部を再編集したものです。
目次
「Wave_01」レイヤーを展開し、「コンテンツ>多角形1>多角形パス1」を[頂点の数:3][回転:90]に変更して横向きの三角形を作ります。
「Wave_01」レイヤーを選択した状態で、Ctrl〔Macでは⌘〕Shift+Cを押してプリコンポーズし、[コンポジション名:Wave][幅:2880][高さ:1620]へ変更します。
MEMOこの後に使用するエフェクト「波形ワープ」の画面端の処理をキレイに保つために、ひと回り大きなコンポジションサイズへ変更しています。
「多角形パス1」のプロパティを[外半径:1920]として、「トランスフォーム」を[位置:960,810]へ変更しましょう。
この後の工程で三角形のサイズを変更するため、「Wave_01」レイヤーの「多角形パス1」を選択した状態で、メニューバー“レイヤー”→“マスクとシェイプのパス”→“ベジェパスに変換”をクリックし「多角形パス1」を「ベジェパス」へ変換します。
「Wave_01」レイヤーの「パス」を選択した状態で、「コンポジションビュー」から「ベジェパス」をダブルクリックします。トランスフォームボックスが表示されるので、上下のポイントをドラッグして上下幅を縮めましょう。
MEMOドラッグする際、Ctrl〔⌘〕キーを押しながら操作すると、上下対照に調整することができます。
[2-2]波エフェクト追加する
「Wave_01」レイヤーに、メニューバー“エフェクト”→“ディストーション”→“波形ワープ”を追加してプロパティを調整します。[波形の高さ:30][波形の幅:250][波形の速度:−2][固定:右エッジ]とすることで、波が緩やかに右から左へ流れるようになります。
「Wave_01」レイヤーをCtrl〔⌘〕+Dで複製して「Wave_02」レイヤーを作り、と同様の手順で上下幅を縮小します。
MEMO「Wave_01」、「Wave_02」、「Wave_03」レイヤーの「波形ワープ」プロパティを調整して、それぞれの波の動きに程よいランダム感が出ると、見栄えが良くオススメです。
「Main」コンポジション内の「Wave」コンポジションレイヤーを選択した状態で、メニューバー“エフェクト”→“ディストーション”→“ミラー”を追加して、[反射角度:90]に変更します。これで波が上下対称の動きとなり、波エフェクトは完成です。
「Wave_03」レイヤーを複製して「Wave_04」レイヤーを作ります。「塗り」を無効にして「線」を有効にします。「線1」の[カラー][線幅]を任意に変更します。本作例では[線幅:5]としています。2-1と同様の手順で波線の上下幅を任意に調整しましょう。
[3-2]破線をつくる
3-1で出来上がった「Wave_04」レイヤーを複製して「Wave_05」レイヤーを作り、破線を設定しましょう。「Wave_05」レイヤーを展開して[コンテンツ>多角形1>線1>破線]の右にある「+」をクリックして、[線分:20]へ変更します。
[3-3]ボールを作り、波とつなげる
「Main」コンポジション内で「楕円形ツール」をダブルクリックしてシェイプレイヤーを作成し、レイヤー名を「Ball」に変更します。「Ball」レイヤーを展開して[コンテンツ>楕円形1>楕円形パス1]プロパティから[サイズ:350,350]へ変更します。
MEMO本作例では、「Ball」レイヤーをプリコンポーズしてテクスチャと回転を加えています。「Ball」レイヤーに質感を付けたい場合はサンプルデータを参考にしてください。
「Wave」レイヤーの「親とリンク」列から、「Ball」レイヤーへピックウイップをドラッグして、親子関係を設定します。「Wave」コンポジションレイヤーを[位置:−1440]に変更して、「Ball」レイヤーの中心と「Wave」コンポジションレイヤーの右端を揃えます。
「Ball」レイヤーを左右に動かします。「位置」プロパティにキーフレームを追加しましょう。
キーフレームを全て選択した状態で、キーボードのF9を押してイージーイーズを付けます。
[位置]プロパティのストップウォッチアイコンをAlt〔option〕を押しながらクリックして、エクスプレッションを記入しましょう。これで横へ移動する動きがループして本作例は完成です。
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「After Effectsモーションデザイン すぐに使える実用アイデア見本帳」
この / サプライズ栄作 / ナカドウガ / ヌル1/ minmooba 共著
●本書について「モーションデザイン(モーショングラフィックス)」という分野が成熟するに連れ、「映像制作」と「デザイン」との垣根が無くなってきました。映像クリエイターがグラフィックを手掛けたり、Webデザイナー/グラフィックデザイナーがモーションを制作するなど、表現の幅が広がっています。本書はこうした需要に応えるため、After Effectsの中でも「モーションデザイン」に特化した一冊としています。『After Effectsモーションデザイン すぐに使える実用アイデア見本帳』
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記事を読んで作例を再現いただく際は、こちらの設定環境を参考にしてください。
【主な使用機能】 ベジェパスに変換波形ワープミラー破線エクスプレッション ※本稿は『After Effectsモーションデザイン すぐに使える実用アイデア見本帳』の一部を再編集したものです。
目次
Step1 波のベースとなる三角形を作る
多角形ツールをダブルクリックして、シェイプレイヤーを作成し、レイヤー名を「Wave_01」に変更します。「Wave_01」レイヤーを展開し、「コンテンツ>多角形1>多角形パス1」を[頂点の数:3][回転:90]に変更して横向きの三角形を作ります。


「多角形パス1」のプロパティを[外半径:1920]として、「トランスフォーム」を[位置:960,810]へ変更しましょう。


Step2 波エフェクトをつくる
[2-1] レイヤーの上下幅を調整する「Wave_01」レイヤーの「パス」を選択した状態で、「コンポジションビュー」から「ベジェパス」をダブルクリックします。トランスフォームボックスが表示されるので、上下のポイントをドラッグして上下幅を縮めましょう。

[2-2]波エフェクト追加する
「Wave_01」レイヤーに、メニューバー“エフェクト”→“ディストーション”→“波形ワープ”を追加してプロパティを調整します。[波形の高さ:30][波形の幅:250][波形の速度:−2][固定:右エッジ]とすることで、波が緩やかに右から左へ流れるようになります。

複製元よりも幅が狭くなるよう調整し、任意の色へ変更しましょう。更に複製して「Wave_03」レイヤーを作り、上下幅を縮小して任意の色へ変更します。

「Main」コンポジション内の「Wave」コンポジションレイヤーを選択した状態で、メニューバー“エフェクト”→“ディストーション”→“ミラー”を追加して、[反射角度:90]に変更します。これで波が上下対称の動きとなり、波エフェクトは完成です。

Step3 波線・破線であしらいをつくる
[3-1]波線をつくる「Wave_03」レイヤーを複製して「Wave_04」レイヤーを作ります。「塗り」を無効にして「線」を有効にします。「線1」の[カラー][線幅]を任意に変更します。本作例では[線幅:5]としています。2-1と同様の手順で波線の上下幅を任意に調整しましょう。


3-1で出来上がった「Wave_04」レイヤーを複製して「Wave_05」レイヤーを作り、破線を設定しましょう。「Wave_05」レイヤーを展開して[コンテンツ>多角形1>線1>破線]の右にある「+」をクリックして、[線分:20]へ変更します。
2-1と同様の手順で波線の上下幅を任意に調整しましょう。


「Main」コンポジション内で「楕円形ツール」をダブルクリックしてシェイプレイヤーを作成し、レイヤー名を「Ball」に変更します。「Ball」レイヤーを展開して[コンテンツ>楕円形1>楕円形パス1]プロパティから[サイズ:350,350]へ変更します。

「Wave」レイヤーの「親とリンク」列から、「Ball」レイヤーへピックウイップをドラッグして、親子関係を設定します。「Wave」コンポジションレイヤーを[位置:−1440]に変更して、「Ball」レイヤーの中心と「Wave」コンポジションレイヤーの右端を揃えます。



[位置]プロパティのストップウォッチアイコンをAlt〔option〕を押しながらクリックして、エクスプレッションを記入しましょう。これで横へ移動する動きがループして本作例は完成です。

「After Effectsモーションデザイン すぐに使える実用アイデア見本帳」
この / サプライズ栄作 / ナカドウガ / ヌル1/ minmooba 共著

●本書について「モーションデザイン(モーショングラフィックス)」という分野が成熟するに連れ、「映像制作」と「デザイン」との垣根が無くなってきました。映像クリエイターがグラフィックを手掛けたり、Webデザイナー/グラフィックデザイナーがモーションを制作するなど、表現の幅が広がっています。本書はこうした需要に応えるため、After Effectsの中でも「モーションデザイン」に特化した一冊としています。『After Effectsモーションデザイン すぐに使える実用アイデア見本帳』
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