アドビ株式会社が「Adobe Photoshop iPhone版」の提供を開始しました。基本的には無料で提供され、おなじみの「Photoshop」の代表的なツールや機能を使って画像編集ができます。
【目次】
新登場となった「Photoshop iPhone版」は、レイヤーやマスクなどのPhotoshopの本格的な編集機能を備えながら、モバイルユーザー向けに最適化された新しいツールです。既にパソコンでPhotoshopを使っているクリエイターにも、外出先でノートパソコンを広げずに気軽に操作できるメリットがあります。
「Photoshop iPhone版」は、“PhotoshopのiPhone版”ではあるものの、「デスクトップ版の置き換えを意図したものではない」とも明言されています。デスクトップ版は「正確な編集を大きいスクリーンで行える強力なツールを提供」する一方で、モバイル版は「いつでもどこでも創作活動をしたいときに行えるよう設計」と紹介されており、Photoshopの魅力はそのままにスマホ向けに最適化された新しいインターフェイスでの提供であることが強調されています。
また、今回のアプリのリリースと同時に、「Adobe Photoshop モバイル版 & web版プラン」という新たなプランも用意されました。「Photoshop iPhone版」はApp Storeからのインストールで無料のスタンドアロンアプリとして利用できますが、この新しいサブスクリプション形式のプランにアップグレードすると、プレミアム機能の利用が可能となります。
「Adobe Photoshop モバイル版 & web版プラン」の料金は、月額1,300円または年額11,000円です。プレミアム機能には、高度な描画モードや覆い焼き・焼き込みツール、自動選択のツールなど、Photoshopを現在のPhotoshopたらしめている重要な機能も含まれるため、「無料で使える」と謳われてはいてもプレミアム機能にアクセスできないと期待以上の好感触は得られないかもしれません。
「オンラインでコンテンツを編集する」あるいは「オンラインでAdobe Fireflyと連携させる」という点は、実は近年のアドビがかなり力を入れ始めてきているポイントです。2025年2月には最新の「Adobe Firefly web版」も発表されました。「Adobe Firefly Standardプラン」と「Adobe Firefly Proプラン」という新しい2つのプランの提供が開始されています。
新しい「Adobe Firefly web版」では「動画生成(ベータ版)」の機能も提供されています。
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新しい「Photoshop iPhone版」は、既にパソコンでPhotoshopを使っているクリエイターには特に大きなデメリットもなく導入できます。作業環境に応じて、操作するデバイスの選択肢がさらに広がります。パソコンではPhotoshopを導入していないユーザーは、iPhone版とWeb版を併用することで、スマホでの作業の続きをパソコンでシームレスに再開するような使い方もできます。その場合には新しい「Photoshopモバイル版+web版プラン」の導入が必要です。
アドビ株式会社
URL:https://www.adobe.com/jp/
2025/02/28
iPhone向けのアプリのみが先行してリリースされましたが、Android版も2025年内には提供がスタートする予定です。
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iPhoneで画像を編集するための新たな選択肢
これまでもアドビはモバイルデバイスで画像編集ができる数々のツールをリリースしてきましたが、「Photoshopのモバイル版」として評価できるほどではなく、簡易的な機能に限定されていました。一方でiPad向けには「Photoshop iPad版」が既に提供されています。新登場となった「Photoshop iPhone版」は、レイヤーやマスクなどのPhotoshopの本格的な編集機能を備えながら、モバイルユーザー向けに最適化された新しいツールです。既にパソコンでPhotoshopを使っているクリエイターにも、外出先でノートパソコンを広げずに気軽に操作できるメリットがあります。


パソコン版や「Adobe Express」との違い
同社のモバイル向けツールの1つには、現在は「Adobe Express」があります。「Adobe Express」も画像編集やコラージュ作成ができるアプリです。「Adobe Express」は、動画の作成や手軽なデザイン機能なども備え、よりライトなユーザー向けの幅広い領域をカバーする統合ツールといった方向性です。「Adobe Express」は「Photoshop iPhone版」のリリース後も引き続き提供されます。「Photoshop iPhone版」は、“PhotoshopのiPhone版”ではあるものの、「デスクトップ版の置き換えを意図したものではない」とも明言されています。デスクトップ版は「正確な編集を大きいスクリーンで行える強力なツールを提供」する一方で、モバイル版は「いつでもどこでも創作活動をしたいときに行えるよう設計」と紹介されており、Photoshopの魅力はそのままにスマホ向けに最適化された新しいインターフェイスでの提供であることが強調されています。

新たに提供が開始された有料プラン
「Photoshop iPhone版」は、「Adobe Photoshop」の有料プランに新たに追加されます。既にパソコンで「Photoshop」を利用している場合には、「Photoshop Web版」と同様に、追加費用なしにアクセスが可能です。また、今回のアプリのリリースと同時に、「Adobe Photoshop モバイル版 & web版プラン」という新たなプランも用意されました。「Photoshop iPhone版」はApp Storeからのインストールで無料のスタンドアロンアプリとして利用できますが、この新しいサブスクリプション形式のプランにアップグレードすると、プレミアム機能の利用が可能となります。
新プランにはWeb版へのアクセスや「Photoshop iPad版」も含まれます。
プレミアム機能の価格と必要性
プレミアム機能には、簡単にオブジェクトの削除や背景の塗りつぶしができる「削除ツール」をはじめ多くのツールが用意されています。商用利用が可能なアドビのAI機能・Adobe Fireflyへのアクセス拡大も含まれ、より高度な画像の編集作業が可能です。

Web版の強化と「Adobe Firefly web版」
「Photoshop iPhone版」のリリースとともに、画像をオンライン編集できる「Photoshop Web版」も強化されました。モバイル版とWeb版はシームレスに統合され、デバイスをまたいで同じファイルで作業を継続できます。これを実現するため、Web版のUIにも完了が加えられました。Adobe Stockライブラリからのアセット追加や置き換えも可能で、幅広いブラウザ環境(Safari/Chrome/Firefox/Edge)に対応しています。

この機能に利用されているAdobe Firefly Video Modelは「Adobe Premiere Pro」の「生成拡張(ベータ版)」でも利用が可能です。
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新しい「Photoshop iPhone版」は、既にパソコンでPhotoshopを使っているクリエイターには特に大きなデメリットもなく導入できます。作業環境に応じて、操作するデバイスの選択肢がさらに広がります。パソコンではPhotoshopを導入していないユーザーは、iPhone版とWeb版を併用することで、スマホでの作業の続きをパソコンでシームレスに再開するような使い方もできます。その場合には新しい「Photoshopモバイル版+web版プラン」の導入が必要です。
アドビ株式会社
URL:https://www.adobe.com/jp/
2025/02/28

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