株式会社モリサワが、2026年以降のリリースを予定している写研改刻フォントについての情報を公開しました。「石井丸ゴシック」「本蘭明朝」「本蘭ゴシック」の各ファミリーが開発中であることが明らかになっています。
【目次】
写植時代のスタンダードな書体として多くの印刷物で用いられていた写研書体は、DTPが普及して以降、多くのデザイナーからOpenTypeフォント化を切望されてきました。その願いがついに実現し、本プロジェクトから2024年10月に「石井明朝」と「石井ゴシック」が改刻フォントの第1弾としてリリースされています。
2024年にモリサワからリリースされた写研書体のデジタルフォントは合計43フォント
「本蘭明朝」は現代の表示環境を考慮し、コントラストの再検討が行われているそうです。「本蘭ゴシック」はかな文字のリデザインが進められており、その改刻にはオリジナルの「本蘭ゴシック」も開発した写研のデザイナーが自ら関わっています。
第1弾として登場した「石井明朝」や「石井ゴシック」は、写研の創業者である石井茂吉氏がデザインした写研を代表するような書体です。新たに登場する「石井丸ゴシック」なども、写植の時代に人気が高く、需要が高かった書体で期待が高まります。
これらのフォントを利用できる製品は「Morisawa Fonts」で、「Select8」など対象外のプランもあります。
バリエーション豊かな写研書体* * * * * * * * * *
本プロジェクトでは、数年をかけて合計100フォントに及ぶリリースを予定していることが既に発表されています。2024年には合計43フォントの提供が開始されました。今後も続々と登場するであろうOpenType化した写研書体にデザイナーは要注目です。
株式会社モリサワ
URL:http://www.morisawa.co.jp/
2025/03/27
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多くのデザイナーが望んだ写研書体のデジタル化
写研改刻フォントは、モリサワが株式会社写研との共同プロジェクトで開発しているデジタルフォントです。モリサワのグループ会社である有限会社字游工房を加えた3社の共同体制で開発が進められています。全体監修を務めているのは、写研出身であり現在は字游工房の書体設計士である鳥海修氏です。写植時代のスタンダードな書体として多くの印刷物で用いられていた写研書体は、DTPが普及して以降、多くのデザイナーからOpenTypeフォント化を切望されてきました。その願いがついに実現し、本プロジェクトから2024年10月に「石井明朝」と「石井ゴシック」が改刻フォントの第1弾としてリリースされています。

現在開発中であることが公開された写研改刻フォント
今回、2026年以降のリリース予定であることが明らかにされたのは「石井丸ゴシック」「本蘭明朝」「本蘭ゴシック」です。「石井丸ゴシック」は、従来の3ウエイトから5ウエイトへとファミリー展開が拡張されます。
第1弾として登場した「石井明朝」や「石井ゴシック」は、写研の創業者である石井茂吉氏がデザインした写研を代表するような書体です。新たに登場する「石井丸ゴシック」なども、写植の時代に人気が高く、需要が高かった書体で期待が高まります。
「写研クラシックス」にも書体が追加予定
これらの改刻フォントのほかにも、本プロジェクトでは「写研クラシックス」の追加開発も進行中です。改刻フォントが写研の本文用書体を参考にしながら新規にデザインし直したものであるのに対し、「写研クラシックス」では写研の見出し用書体が可能な限り当時のデザインそのままに再現されています。これらのフォントを利用できる製品は「Morisawa Fonts」で、「Select8」など対象外のプランもあります。
今回の発表はあくまでも “第一報” といったところで、フォントの提供開始時期や仕様などの詳細は決定次第であらためてアナウンスされます。今後の続報にも期待したいところです。

本プロジェクトでは、数年をかけて合計100フォントに及ぶリリースを予定していることが既に発表されています。2024年には合計43フォントの提供が開始されました。今後も続々と登場するであろうOpenType化した写研書体にデザイナーは要注目です。
株式会社モリサワ
URL:http://www.morisawa.co.jp/
2025/03/27

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