2026年3月から、雪印メグミルク株式会社の「torochi チーズソース」2品が、リニューアルされた新しいパッケージで販売されています。同社初の試みとして、このパッケージ制作には生成AIのデザイン機能や評価機能が活用されました。


【目次】

「Crepo パッケージデザインAI」の活用

「torochi」は、2023年9月に発売されたチーズソースです。料理にかけるだけでチーズ味に変えることができ、温めなくても冷蔵庫から出してすぐにとろける食感を楽しめる商品となっています。2026年3月にリニューアル発売されたのは「torochi チーズソース モッツァレラチーズ入り」と「torochi チーズソース 濃い味」です。より滑らかで絞りやすく改良され、使い勝手がさらに向上しました。

パッケージデザインの全面的な刷新で活用されたのが、株式会社プラグの開発によるクリエイティブサポートツール「Crepo パッケージデザインAI」です。デザイン開発を支援するAIが活用されたツールで、デザインの生成と評価に役立てることができます。デザイン生成の機能には複数の生成AIを搭載済みです。デザイン評価の機能は東京大学の山崎研究室と共同研究され、1,300万人分の消費者調査の結果が学習データに使われています。

生成と評価にAIが用いられたデザイン開発

「torochi」のパッケージデザインのリニューアルでは、初期段階でまず商品コンセプトの共有とAIを使ったデザイン制作のワークショップが実施されました。そこから雪印メグミルクのマーケターとプラグのデザイナーが、1週間で200案以上のデザインを生成しています。生成された幅広いデザイン案を見ながら議論を深めて、目指すべき方向性を明確にし、デザイナーがイラストやデザインを作り直して初期段階のパッケージデザインが完成しました。

AIが活用された雪印メグミルク「torochi チーズソース」のデザイン刷新プロセスに注目
生成の面でAIを活用するだけではなく、そこからは「Crepo パッケージデザインAI」の評価機能も活用されています。訴求ポイントが消費者にしっかり伝わるかの予測を立てて、デザインが絞り込まれました。最後にまたデザイナーによるブラッシュアップが行われ、最終的なデザインに仕上げられるという開発の流れです。


AIがもたらしたマーケターとデザイナーの強力な連携

今回の開発の大きなポイントの1つには、AIを活用することで専門的なデザイナーだけでなくマーケターもデザインを作成できるようになり、社内外に作りたい商品のより具体的なイメージの共有ができるようになったことが挙げられます。初期段階で細かい点までデザインの方向性の共有ができたことで、従来よりデザイン開発期間が大幅に短縮されたそうです。

AIが活用された雪印メグミルク「torochi チーズソース」のデザイン刷新プロセスに注目
またAIによる評価では、「目立つ・印象に残る」と「おいしい」というイメージワードについて、それぞれのデザイン案をどのように消費者が感じるかがスコア化されました。「Crepo パッケージデザインAI」のデザイン評価機能では、Webに商品デザイン案をアップロードするだけで、消費者がデザインをどのくらい好むか、どのようなイメージを持つかなどが予測されます。

AIが活用された雪印メグミルク「torochi チーズソース」のデザイン刷新プロセスに注目
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AIは当然ながら業務スピードを大幅にアップさせますが、そこで何より重要なのは「どのような使い方をするか」ということです。今回の「torochi チーズソース」のリニューアルの例は、AIがコストの削減や開発期間の短縮化につながっていることはもちろん、マーケターとデザイナーの共創をより緊密なものにするという意味でも、非常に効果的なAI活用の道であるように感じられました。

雪印メグミルク株式会社/株式会社プラグ
URL:https://www.meg-snow.com/
URL:https://hp.package-ai.jp/

2026/03/26

AIが活用された雪印メグミルク「torochi チーズソース」のデザイン刷新プロセスに注目
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