◆妻夫木主演『宝島』
戦後沖縄を舞台に、歴史の陰に埋もれた真実を描き切った真藤順丈による小説『宝島』を実写映画化した本作。混沌と暴力に満ちた時代を命がけで駆け抜けた“戦果アギアー”(米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える若者)たちの姿を通じて、誰も描けなかった沖縄、誰も知らない空白の20年、そして戦争に翻弄された運命に絡め取られた人々の姿を圧倒的熱量と壮大なスケールで描くエンターテインメント作品となる。
◆妻夫木聡「映画の力を信じたい」
5月に行われた完成報告会見で本作の宣伝アンバサダーとして全国行脚をすることを宣言し、6月から3ヶ月間にも及ぶ全国キャラバンで20エリアを超える訪問を達成した妻夫木は、本作を観終えたばかりの観客の前に登壇すると「ようやくこの日が来たなという気がします」としみじみと語り、「今日は『宝島』の衣装をご担当された宮本まさ江さんが作ってくれた衣装で、(自身が演じた)グスク風味があるんですけど、スタッフ一人ひとりの想いも込めて、最後までみなさんと一緒に過ごせたらなと思います」と挨拶した。
続けて、本作への情熱の源について妻夫木は「映画の力を信じたいんですよね。もしこの映画に1%でも誰かの人生を変えられる、未来を変えられる力があるんだとしたら、僕はそれを信じたい。そういう奇跡というものを目の当たりのしたいし、そのためには手渡しで届けていかなきゃなという思いはすごくありましたね」と熱く語った。
また、“戦果アギアー”のリーダーであるオンを演じる上でどのような役作りをしたか聞かれた永山は「まずは妻夫木くんに対して、僕は年下ですし(妻夫木が)先輩であるので、そこで自分が“戦果アギアー”のリーダーとして前に立つということで、みんなから英雄視された人間を演じる上でどうアプローチしたらいいのかというところで頭を抱えてはいたんですけど、沖縄に着いてから妻夫木くんと一緒に嘉手納基地の中の米軍の方の生活だったりを見学させていただいたりして、いろいろ感慨深いものがありました」としみじみと語り、「どういったことを感じてオンが生きていたのかということを理屈ではなくて肉体で表現していきたいなということで、その日から毎日、嘉手納基地の周りをランニングして、あまり思考しないようにして、あとは妻夫木聡さんを先輩だと意識しないと決めまして、あんな感じになりました」と返答した。
これに、妻夫木は「『ランチの女王』というドラマで初めて一緒になったときに『友だち役だから“ブッキー”って呼んでもいいですか?』『どうぞ、どうぞ』って。その頃からもうそういう(先輩と思っていない)感じになっていたような気がするんですけどね(笑)」とコメントして笑わせると、永山は「“ブッキー”って呼んで仲良くはしているんですけど、実際、心の底では『瑛太、生意気だな』と思われてないかなって」と心配しつつ「(その後)共演してもお兄ちゃん役で、先頭を切る感じは初めてだったので、動物的にやっていったって感じですね」と明かした。(modelpress編集部)
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