◆広瀬すず「一生分泣いた」
妻夫木と共演した感想を聞かれた、小学校教師・ヤマコ役の広瀬は「妻夫木さんをはじめとして、みなさんが沖縄という場所と正面から向き合って、愛と情熱を持って作品や役に取り組む姿は、本当に贅沢な姿を近くで見させていただけたなと思うほどで、とてもまっすぐな姿が刺激的で、今まで自分が役だったり作品と向き合うときの概念を改めて変えられるような姿に感動しました」と目を輝かせた。広瀬のコメントを受けて、妻夫木は「いやいや…。僕はただひたむきに作品と向き合うだけで、今回は向き合うものがあまりにも大きすぎたんですけど、向き合えば向き合うほど知らないことが出てきて、それを誠心誠意受け止めて、僕らが代弁して全国、全世界の人たちに届けていくというのは、どこか使命感に似たようなものがあって、そういう覚悟の中でやっていました」と言葉に力を込めた。
広瀬は、インタビューで「本作の撮影現場で一生分泣いた」と言ったそうで、改めて今回の大友組に参加しての感想を求められると「枯れそうでした(笑)。枯れてましたね」と吐露し「すごくエネルギッシュで、本当に魂が宿っている現場が続いていて、そこのエネルギーがものすごく強くて、喰うし吸い取られるし、後半になるにつれて1人のシーンも増えてどんどん寂しくなって、海を見るだけで(永山演じる“戦果アギアー”のリーダー)オンちゃんが思い浮かんだり、ちょっとした景色や音だけでも沖縄のパワーを感じながら撮影していたので、本編を観ても“泣いてるなあ”って思うほど(笑)、現場でとても素直な感情でいたら、そういう感情だったなと改めて後から思う感覚でした」と振り返った。
ヤクザのレイを演じた窪田はアクションシーンも多く、感情も大きく揺れ動く役だったそう。撮影中に苦労したことを聞かれると「さっきすずちゃんが言った通り、本当に枯れ果てるまで大友さんが走らせるし、戦わせるし、ちょっと愚痴になるかな…。何をやっても『もう1回』って。『またかよ…』って思う瞬間はみなさんありましたよね!?」とキャスト陣の様子を伺いつつ「でも現場で1番少年のように楽しんでいるのが監督なんですよね。そんな監督を見ると『またかよ…』という気持ちも『ごめんなさい』と思うというか『もっと出さないといけないんだ』と思うというか。でも大友組は大変です」と本音を吐露して苦笑し、妻夫木は「愚痴だね」と声を掛けて会場の笑いを誘った。
続けて、永山も窪田と同じ気持ちだったかと尋ねられると「僕はもっとやりたかったですね。
◆妻夫木主演『宝島』
戦後沖縄を舞台に、歴史の陰に埋もれた真実を描き切った真藤順丈による小説『宝島』を実写映画化した本作。混沌と暴力に満ちた時代を命がけで駆け抜けた“戦果アギアー”(米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える若者)たちの姿を通じて、誰も描けなかった沖縄、誰も知らない空白の20年、そして戦争に翻弄された運命に絡め取られた人々の姿を圧倒的熱量と壮大なスケールで描くエンターテインメント作品となる。(modelpress編集部)
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