※人気の小学生ファッション誌「JSガール」。シーンをけん引する存在だ。
「うちの小学3年生の娘が、月に1、2万円の服代じゃ少ないってヒステリーを起こすんです。『クラスには月に3、4万円かけている子もいるのに』って…。うちはダンナが甘いからついついお金を渡してしまうので、よくそのことでケンカになっています」(世帯年収500万円 30代 主婦)
洋服代の平均は、成人男性で月3000円~5000円、女性でも10000円程度と言われている。まだ稼ぎのない小学生に月数万円は高すぎる印象だ。塾などの“みになる”ものならまだしも、というのが我々親としての率直な感想だろう。
子どもたちがこういった意識を持つのは、小学生ファッション誌の影響が大きいと言われている。現在では、JSガール、ドリームガールズ、ニコプチなどが存在。読者モデルの女の子たちは、ファッションに敏感な女子小学生にとってカリスマだ。
これらのファッション誌に出ている服は安い服もあるが、中には当然ながら大人用と変わらない値段のものもある。
「はじめは安い服で我慢していたのが、今じゃ『ユニクロなんて絶対イヤ』なんていう始末。これで小学2年生なんですから、もうどうしたらいいのか」(世帯年収400万円 20代後半 主婦)
また他にも問題がある。小学生ながらの過激な露出についてだ。
「小学校4年なんですが、かなりのミニスカを履こうとするので、いつも心配しています。学校の先生からも派手すぎますと言われたり、近所の大人の男の人たちもいやな目つきで見ている気がする。でも、丈の長いスカートを履かせようとすると、子供が暴れるんですよ。夫が手を上げたこともあるんですが、そうしたら部屋にひきこもってしまい。結局はこちらが折れました」(世帯年収600万円 30代 主婦)
この家の娘は小学生ながら膝上10センチのスカートを履いているというのだが…ワカメちゃんならともかく、それだけ着飾って身体を見せた格好では、親が不安に思うのは当然。また周囲からも白い目で見られることもあるだろう。
実際に困っているという親の話を聞いてみると、彼らの子供をコントロールできないという問題が一番重要だと思うのだが、とはいえ、小学生までもファッションマーケットにとりこんだ、この社会のあり方にも大きな問題があるだろう。
文/原田大Related posts: