戸籍の氏名に読み仮名を記載する改正戸籍法が2025年5月26日より施行されます。同法は漢字本来の読み方と異なる「キラキラネーム」を念頭に、基準を「氏名に用いる文字の読み方として一般に認められているもの」とした、キラキラネーム対策法とも言えるものです。
世界各国には、子供の名前に関する多様な規制が存在します。これらの規制は、文化的な背景、宗教的価値観、社会的な規範などを反映しており、国によって大きく異なります。
ドイツ:明確な性別と伝統的な価値観ドイツでは、名前は子供の性別を明確に示すものでなければなりません。これは、伝統的な価値観に基づいており、名前が社会における役割やアイデンティティに影響を与えると考えられているためです。さらに、名字や製品名を使用することも禁止されています。これは、個人の尊厳と商業主義の分離を重視する姿勢を表しています。
特殊文字の使用に関しては、ウムラウトやエスツェットなどのドイツ語の文字は使用できますが、他の記号や数字は一般的に許可されていません。これは、ドイツ語の正書法と文化的な伝統を維持するための規制と言えるでしょう。
具体的な事例としては、伝統的に男の子の名前とされる「Matti」という名前を女の子につけようとした両親が裁判で争い、最終的に裁判所が両親の主張を認めました。
ニュージーランド:子供の福祉と社会規範ニュージーランドの内務省は、子供が「性的な含み、攻撃的な言葉、または不合理に長い」名前を持つことを防ぐために、名前の申請を拒否する権利を有しています。これは、子供の福祉を最優先に考え、社会的に不適切な名前から子供を守るための措置です。
過去には、「*」や「。」などの記号を含む名前が拒否されたり、「4Real」のような数字を含む名前が許可されなかった事例があります。
モロッコでは、イスラム教の価値観に反する名前や、モロッコ文化にそぐわない名前は許可されません。これは、宗教的な規範と文化的な伝統を尊重し、社会の調和を維持するための規制です。
例えば、ヘブライ語の綴りで「Sara」と名付けようとした両親が、当局によって拒否された事例があります。モロッコでは、アラビア語の綴りで「Sarah」と書くことはできますが、ヘブライ語の綴りはイスラム教の価値観に反すると見なされる可能性があります。
また、アルコール飲料の名前や、イスラム教の預言者の名前を軽視するような名前も避けるべきとされています。これらの規制は、モロッコ社会における宗教的重要性を反映しており、イスラム教の教えに沿った命名を奨励しています。
ポルトガル:伝統と文化の保護ポルトガルには許可される名前の公式リストがあり、親はこのリストから名前を選択する必要があります。このリストには、外国語の名前や、ポルトガル文化にそぐわない名前は含まれていません。これは、ポルトガルの言語と文化の伝統を保護し、国民のアイデンティティを維持するための政策です。
「Nirvana」という名前が、ポルトガル文化にそぐわないと見なされ、登録が拒否された事例があります。
これらの規制は、ポルトガル社会における伝統的な価値観と、文化的な一体性を重視する姿勢を表しています。
これらの例は、世界中で見られる様々な命名制限のほんの一部です。命名は、子供の人生における最初の贈り物であり、その子のアイデンティティを形成する上で重要な役割を果たします。親は、命名の自由と責任を認識し、子供にとって最善の名前を選ぶように心がける必要があるのは言うまでもありません。
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