株式会社TOBIHIROは2025年7月15日、解体工事現場向け飛散防止養生システム「Cage System(ケージシステム)」の“応援隊長”に、タレントのなかやまきんに君さんを起用し、都内で就任発表会を開催した。発表会には、同システムとコラボレーションする漫画「解体屋ゲン」の著者も登壇し、安全対策の重要性を多角的にアピールした。

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開発の原点は”紙一重”の現場経験、社長が語る公衆災害のリアル

発表会の冒頭、TOBIHIROの小林浩二 代表取締役社長が登壇。27年間にわたる自身の解体業界での経験を基に、システム開発の動機を語った。

小林社長は「鉄筋が飛んで車のフロントガラスを突き破ったり、高級車に破片が直撃する事故もあった。幸い人命に影響はなかったが、それは紙一重だった」と、自らが何度も遭遇した飛散物による事故の危険性を生々しく解説。こうした経験が、「解体業界で働く全ての人々、そして現場近隣の住民の命を守る仕組みを作らなければならない」という強い思いにつながり、「Cage System」の開発に至ったと強調した。

また、解体工事中における建物外への飛散物による「公衆災害」が社会的な課題として十分に認識されていない現状を指摘し、その深刻さを強く訴えた。

安全性と生産性を両立する「Cage System」

「Cage System」は、解体時に発生するコンクリート片や金属部材などの飛散を防ぐため、軽量アルミトラスを用いて現場全体を屋根付きのネットで覆うシステム。上部のネットがたるまず重機作業を妨げない点や、短時間で組立・移設が可能な高い施工性が特徴だ。

これにより、通行人などを巻き込む公衆災害のリスクを低減する安全性に加え、重機作業を止めずにネットの昇降作業が行えるため、工期への影響を最小限に抑える生産性向上も支援する。既に全国180カ所以上の現場で導入され、NETIS(新技術情報提供システム)にも登録済みだという。

TOBIHIRO、解体現場の安全を守る「Cage System」応援隊長になかやまきんに君を任命

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きんに君、時速100kmの衝撃を体感「命の危機かと思った」

応援隊長に就任したなかやまきんに君さんは、人気漫画「解体屋ゲン(こわしや げん)」の主人公・ゲンの衣装で登場。「今日から『お笑い解体屋・キン』になります!」と宣言し、会場を沸かせた。

会場では、ビルの10階から飛散した場合を想定し、約100gのボルトを時速100kmで射出してヘルメットに衝突させる「スリングショット試験」を実施。衝撃でヘルメットが吹き飛ぶ様子を間近で体感したきんに君さんは、「想像をはるかに超える衝撃。本当に命の危機かと思いました」と驚きを隠さず、「ネットがあるだけで防げるなら、しっかり設置していただきたい。Cage Systemのありがたさを痛感します」と、システムの重要性を力説した。

また、トークセッションでは「解体したいものは?」との問いに、「日本中の体脂肪です!」と即答。さらに、自身の鉄板ギャグ「パワー!」が、お笑いの現場でスベった時の「心の安全をもたらす」と明かし、「このギャグがもたらす安心感は、Cage Systemと共通する部分がある」と、独自の視点でシステムの価値を強調した。

TOBIHIRO、解体現場の安全を守る「Cage System」応援隊長になかやまきんに君を任命
星野茂樹先生(写真中央)と石井さだよし先生(写真右)

イベントには「解体屋ゲン」の原作者である星野茂樹先生と作画担当の石井さだよし先生も登壇。「解体屋ゲン」は爆破解体を得意とする主人公のゲンさんが、建設業から日本経済まで、様々な社会問題に挑む内容だ。99巻で「Cage System」が登場するエピソードがあったことから、今回のコラボレーションとなった。

そんな同作品の原作者・星野先生はきんに君のコスプレ姿に「感激しました!」と称賛し、和やかな雰囲気の中で寸劇コントが始まる一幕もあった。

小林社長は、「安全対策をしたくてもできない現場もある。こうした養生や安全装備を当たり前の物として広げていきたい」と、今後の啓発活動への意欲を示した。

物理的な安全と心の安心、その両方を「パワー!」で支える応援隊長の今後の活躍に注目が集まる。

TOBIHIRO、解体現場の安全を守る「Cage System」応援隊長になかやまきんに君を任命

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