※華と修羅 1 (ヤングジャンプコミックス)

■ヤンジャン幻の作品に注目

ここ最近漫画読みから、にわかに注目を集めているのが、青年コミック誌『ヤングジャンプ』で連載されていた漫画『華と修羅』(画・井上紀良、原作・谷本和弘)だ。2010年から2011年まで連載されていた同作品は、大正時代の華族の狂おしい恋愛を描いた作品。


「ぶっちゃけ打ち切りになった作品ですが、アイドルファンなど草食系男子が増えた時代にこそ響く作品です。『見るは華でも住むは修羅 覚悟無き者は食われるのみ』といった強いセリフが印象的です」(事情通)

同作品を手がけていた、週刊ヤングジャンプ編集部のS氏によれば「当時の華族というものは現在でいう芸能界のようなものでした。(中略)女性スキャンダル、金銭問題などが当時の新聞で頻繁に取り上げられたりと、一般庶民の大きな関心の対象だったようです」(毎日新聞デジタル MANTANWEBより)

■アイドルファン編集者の小話も

ちなみにS氏は、現在同誌に連載している人気作品『嘘喰い』や、井上紀良先生の名作『夜王』(原作・倉科遼 2003年から2010年まで連載)に関わっていた若き敏腕の編集者。(「乃木坂46をはじめとしたアイドルや、漫画やアニメ好きで、中性的な30代のイケメン。合コンでもモテモテだった。年収も20代でかるく1000万超え、結婚した時には多くの女性漫画家がため息をつきました」と元漫画家談)

このSさんは『夜王』のなかでも伝説の名ゼリフと言われる、エリート刑事・霧崎京一郎の「…お前さえよければ 俺の生涯の●●●にしてやってもいいぞ…いや、なれ!」(第270話)を生みだすことにも一躍かっていたという。

『夜王』の登場人物・霧崎刑事は他にも「結構いい女じゃねえか…若いのに勿体ねえな…生きてりゃこの俺の●●●になる機会があったってのによぉ…」など、女性蔑視もはなはだしいが、一方でキャッチーすぎるこんなセリフを残しており、原作の倉科遼先生はもとより、Sさんら編集者たちの言語感覚は大したもの。

『漫画のセリフは編集者が手をいれている場合も多々あります。それだけに、Sさんら編集者の恋愛観が投影されている部分もあったりして(笑)」(実話系漫画誌編集者)

■『華と修羅』のセリフも凄い!

ずいぶんと話がそれたが、そんな『夜王』のイズムを引き継ぐのが、他ならぬ『華と修羅』だったのだ。

名ゼリフとして「あなたが誰を慕っているかそんなものは問題ではない、私は望むものを手に入れるそれだけの事」「よいか 私はあなたを蹂躙する! その胸を私への愛で埋めようが憎しみで埋めようがそれはあなたの自由だ」といったものがあげられる。

「どれもこんな時代にこそ響く言葉が多い。『華と修羅』は今こそ読むべき作品なのかも知れません」(実話系漫画誌編集者)

日々のほほんと生きている我々からすると、どれも胸をうがつような言葉ばかりだ…。


文/紀尾井町文春Related posts:
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