長引く物価高への対策が争点だった7月の参院選。対策の1つとして挙げられたのが“ガソリンの暫定税率廃止”です。

廃止の実現に向けて与野党が協議を進める一方、代わりの財源の確保について議論は平行線をたどっています。

■高値続くガソリンに車の利用者は?

新潟市西蒲区にあるガソリンスタンド。

【齋藤正昂アナウンサー】
「こちらレギュラーガソリン1Lあたり161円と、県内の平均価格よりも安いことから続々と給油に訪れる人の姿が見られます」

【客】
「燕市から来ている。安いから」

【客】
「我々からすれば高いけど、安いほうがいい。特に私は足が悪いから、車なしではダメ」

車移動が中心の地方の暮らしとは切っても切り離せないガソリン。

資源エネルギー庁によりますと、8月25日の時点のレギュラーガソリン1リットルあたりの平均店頭価格は県内で173.5円でした。

2週連続の値下がりとなりましたが、依然として高値が続いている状況です。

【客】
「昔みたいにもっと安くなればいいが」

【客】
「もっと下がったほうがいいのでは。政治家がしっかりしてくれたら」

■“ガソリン暫定税率廃止”検討も…与野党の議論は平行線

車の利用者からガソリンの値下げを求める声が上がる中、検討されているのがガソリンの暫定税率廃止です。

一時的に道路整備の財源不足を補おうと、ガソリン税に上乗せする形で1972年に導入された暫定税率。

暫定のはずが50年以上がたった今もガソリン1リットルあたり25円ほど課税される状態が続いています。

暫定税率を廃止する方針については与野党で合意していますが、フジテレビの智田解説副委員長は課題があると指摘します。

【フジテレビ 智田裕一 解説副委員長】
「ガソリン税の暫定税率が廃止された場合、国や地方の財政に穴が空くので、財源を別のやり方でどう手当てするかが大きな課題になる」

暫定税率を廃止した場合、年間で約1兆5000億円、そのうち地方では約5000億円の税収減が見込まれるため、27日、全国知事会などが安定した財源の確保を与党幹部に要求。

この財源確保のために浮上しているのが違う形での税負担の仕組みの導入です。

【フジテレビ 智田裕一 解説副委員長】
「道路の整備や老朽化対策にたくさんのお金がかかる現状を踏まえて検討される可能性が出てきているのが、道路を使う自動車ユーザーに暫定税率分を別の名目で引き続き負担してもらうというやり方。しかし、看板の掛け替えにすぎないということで反発を招くことが予想される」

実際に車の利用者からは…

「暫定税率を下げたって、ツケが必ず私たちのところに回ってくる。そこ(ガソリン税)を落とせば、また違うところが上がるようでも困るし」

与野党間の協議でも税財源による手当が基本とする与党に対し、野党は税収の上振れ分の活用など増税以外の方法で財源を確保すべきと主張し、議論は平行線に。

野党は11月1日からのガソリンの暫定税率の廃止を目指していますが、その先行きは不透明な状態が続いています。

フジテレビの智田解説副委員長は「ガソリン税がかからない電気自動車の利用者にも負担をしてもらおうという意見が出てきそうだ」と話しています。

与野党間の協議は来週も開かれ、野党は具体的な案の提示を与党に求めています。

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