新米がスーパーなどの店頭に並び始めました。一方で、価格は高値の傾向で消費者のコメ離れも懸念されます。

9月9日に開かれた今年の県産米の作柄や販売戦略について話し合う新潟米懇談会。参加したコメの卸売り業者が懸念を示したのは…
【卸売り業者】
「私どもとしては消費者がこの価格にしっかりとついてきてくれるのか、若干心配な面がある」
価格の高騰による消費者のコメ離れです。
生産コストの増加や持続的な農業の実現などを理由に、各JAへの仮渡金を一般コシヒカリで去年の1.7倍に引き上げたJA全農にいがた。
販売価格については「去年よりも上がる」という見通しを示しました。
【JA全農新潟県本部運営委員会 伊藤能徳 会長】
「6年産米もだいぶまだ高止まりしているが、(7年産米は)最終的には去年よりも高い価格になるのではないかと」
花角知事も10日の会見でコメの価格について動向を注視する必要があると述べました。
【花角知事】
「消費者も安心して買える値段、そして生産者も再生産に意欲を持てるような値段、それがどのあたりでマッチングしていくかというのは、見ていくしかないなと思う」
そんな中、新潟市西区のスーパーでは、今年とれた県産のこしいぶきが店頭に並び始めました。
その価格を見ると、5kgあたり税込みで4946円。去年の同じ時期と比べて1500円近く上がっています。
【買い物客】
「税込みで5000円。これが続くのかなと、恐ろしい感じがする」
では、消費者はどのくらいの価格をのぞんでいるのでしょうか?
【買い物客】
「(昔は)せいぜい2500円だった。3500円が限度」
【買い物客】
「去年までの値段を思うと3000円前後くらいがいい。
一方でスーパーを訪れていたコメ農家からは…
【コメ農家】
「色んな経費を考えると、5000円はちょっと高いかもしれないけど、それに近い線はいくのでは。そうじゃないと、経営がなかなか成り立たないから」
消費者も生産者も納得できる価格に落ち着かせることはできるのか…。
こちらのスーパーでは、来週入荷予定の今年産のコシヒカリの価格は去年と比べ2000円近く上がる見込みで、新米が出回ってからもコメの高値の傾向は続きそうです。