東京電力・柏崎刈羽原発の再稼働を容認する判断について12月22日、県議会で信任を得た花角知事。23日、さっそく政府に対し再稼働を容認する意向を伝えました。

23日、赤沢経産大臣のもとを訪れた花角知事。柏崎刈羽原発の再稼働をめぐり会談しました。

【花角知事】
「7項目について国がどういう考えなのか、どういう取り組みを進めていくのかをしっかり聞かせていただき、かつ、その進捗状況について新潟県と情報を共有することについても考えを聞かせていただいた上で判断したい」

去年3月、当時の齋藤経産大臣から柏崎刈羽原発再稼働への理解要請を受けた花角知事。公聴会や県民意識調査など約1年半をかけて県民の意見を集約し、11月…

【花角知事】
「7つの項目について国の対応を確認・確約をいただいた上で新潟県としては了解することとする」

避難道路の早期整備など7項目に対する国の対応を前提条件とした上で再稼働容認の判断を表明し、県議会に自らの進退を諮るとしました。

そして、22日の12月県議会の採決で花角知事を信任する付帯決議案が可決。

地元同意の手続きが完了したとして23日、さっそく赤沢大臣と面会した花角知事は再稼働容認の条件とした7項目に対する国の対応方針を確認しました。

【赤沢経産相】
「国としても東京電力に対し、原子力事業者として安全に対する高い意識を持って最新の知見の活用なども通じて、自律的かつ継続的に改善に努め、安全性向上の不断の取り組みを指導していく」

赤沢大臣は避難道路について県の調査が終わったものから速やかに整備していくことや避難所の整備を集中して行い、5年で50か所程度を目指すなど、7項目それぞれの対応を明記した文書を用意し回答。今後、県と年1回以上情報共有を図る考えを示しました。

この回答を受け、花角知事は柏崎刈羽原発の再稼働を容認する意向を正式に伝えました。

【花角知事】
「国がしっかり対応して頂けるということが確認とれましたので、昨年3月にいただいた理解要請に対して了承することと致したい」

さらに花角知事は大臣自ら柏崎刈羽原発を視察するよう求め、赤沢大臣は応じる考えを示しました。

【赤沢経産相】
「現場に与える負担、そういったものなどをよく考えたうえで総合的に一番良いという時期にお伺いをしたいと思っている。言い直せば必ず訪問致します」

その後、夕方、花角知事の姿は官邸に。

高市首相とも面会しました。

【花角知事】
「再稼働について、いまだに不安を感じる県民、事業主体に対する不信感を持っている県民が大勢いることも事実」

【高市首相】
「東京電力に対し、不断に安全性の向上に取り組むようしっかりと指導を致します。難しい中で大変なご決断をいただきありがとうございます」

高市首相にも柏崎刈羽原発の視察を打診し「時期を見て行く」と回答を受けたという花角知事。面会後には次のように話しました。

【花角知事】
「県民の気持ちは再稼働について賛否両論割れている状態だと思っているので、それだけ、なかなか判断が難しい課題であったということを率直に伝えたつもり」

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