クリームシチューといえば、紛れもなく煮込み料理ですよね。煮込み料理はその名の通り煮込むことで完成する料理のはずなのですが、イタリアンレストラン「オステリアルッカ」の桝谷周一郎シェフが、なんとたった10分でできるクリームシチューのレシピをYouTubeで紹介していました。
煮込まないクリームシチューっていったい??ということで、さっそく作ってみました!

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桝谷周一郎シェフは、15歳から料理の道に入り、国内海外で修業後、25歳で代官山に「オステリア ルッカ」を開業。芸人コンビ北陽の虻川美穂子さんと結婚し、今は一児の父です。「賛否両論」の笠原シェフとは25年来の友人で、笠原シェフのYouTubeに触発されたかは定かではありませんが、YouTubeチャンネル『桝谷周一郎のSimple is best』では、料理を作りながら持ち前のユーモアあふれるトークを全力で展開しています。

桝谷シェフの「鶏肉のクリームシチュー」の材料と作り方

【桝谷シェフの裏ワザ】本来煮込むほど旨い「鶏肉のクリームシチュー」が爆速10分で店の味!?作ってみた


【材料】※2人分
鶏もも肉…1枚
マッシュルーム…8個
生クリーム…100ml
白ワイン…100ml
小麦粉…大さじ1(動画では大さじ2用意していましたが、かなり余るので大さじ1にしています)
無塩バター…30g
オリーブオイル…大さじ1
粒マスタード…10g
塩…適量
黒こしょう…適量

【下準備】
鶏もも肉:ひと口サイズに切ります。
マッシュルーム:半分に切ります。

【作り方】※調理時間:10分
1. 塩と黒こしょうを振った皿の上に鶏肉を置き、上からも塩と黒こしょうを少し振ります。さらに、小麦粉を軽くまんべんなくまぶします。

【桝谷シェフの裏ワザ】本来煮込むほど旨い「鶏肉のクリームシチュー」が爆速10分で店の味!?作ってみた


2. フライパンにオリーブオイルをひき、皮面を下にして鶏肉を中火で焼きます。

【桝谷シェフの裏ワザ】本来煮込むほど旨い「鶏肉のクリームシチュー」が爆速10分で店の味!?作ってみた


3. 鶏肉に焼き色がついたら裏返して反対側も焼き、キッチンペーパーなどで余分な油を拭き取ります。

【桝谷シェフの裏ワザ】本来煮込むほど旨い「鶏肉のクリームシチュー」が爆速10分で店の味!?作ってみた


4. 3に白ワイン、マッシュルームを加え、弱火で炒めます。

【桝谷シェフの裏ワザ】本来煮込むほど旨い「鶏肉のクリームシチュー」が爆速10分で店の味!?作ってみた


5. 4に生クリームとバターを加え、フタをして3分蒸します。

【桝谷シェフの裏ワザ】本来煮込むほど旨い「鶏肉のクリームシチュー」が爆速10分で店の味!?作ってみた


6. フタを取り、とろみが出るまで煮詰めます。


【桝谷シェフの裏ワザ】本来煮込むほど旨い「鶏肉のクリームシチュー」が爆速10分で店の味!?作ってみた


7. 粒マスタードを加えて混ぜ、火を止めます。

【桝谷シェフの裏ワザ】本来煮込むほど旨い「鶏肉のクリームシチュー」が爆速10分で店の味!?作ってみた


8. 器に盛り付けて、出来上がりです。

【桝谷シェフの裏ワザ】本来煮込むほど旨い「鶏肉のクリームシチュー」が爆速10分で店の味!?作ってみた


鶏肉を焼くだけですでにいい匂いがしていましたが、白ワインとマッシュルームが煮込まれ始めると次第にシチューっぽい香りに変化していきました。さらに生クリームとバターが加わって甘い匂いが漂い始め、フタの隙間から漏れてくるその匂いがどんどんクリームシチューに近づいていくのは、まるでライブのような臨場感です。

動画でも試食したスタッフさんが瞬時に声を上げていた通り、口に入れるとまずマッシュルームと生クリームの旨味があふれ、鶏肉を味わうとしっかりと香ばしい皮目と肉の食感がすぐに広がりました。そこに追い打ちをかけるかのように粒マスタードのアクセントが来て、本当に10分で完成したとは思えないクリームシチューです。

いったいどうしたら10分でクリームシチューが出来るのかと興味津々でしたが、作りながら納得する箇所が多数ありました。

「時間がかかる玉ねぎは使わない」、「マッシュルームは炒めずに鶏肉と一緒に蒸して旨味を引き出す」、「フタを多用する」、「粒マスタードで味に変化を加える」など、実際に10分で作ってみるとポイントが実感できます。これらは短時間でコク旨に仕上げる裏ワザなんです。

玉ねぎを炒めて旨味と甘味を引き出すとか、マッシュルームからじっくり旨味を引き出すというのは洋食のお約束と言ってもいい工程ですが、その工程をプロが省略して作ってしまったことにまず驚きでしたし、何より10分でクリームシチューが出来るという事実には本当にびっくりしました。

わたしたちが普段マスタードと呼んでいるものには、粒が入っていません。あの粒はからし菜というマスタードの原料になる植物の種で、取り除かずに作られたものを粒マスタードと呼びます。


わたしが初めて粒マスタードと出会ったのは、20代の頃にソーセージに添えられていた時だったように思います。何だかよく分からないけどソーセージに付けてみたら普通のからしにはないおいしさを感じて、それ以来好きになりました。

食卓に登場する頻度でいえばそれほど高いものではありませんが、実は個人的に鶏肉のクリーム煮を作るときには必ず入れていますので、小瓶ではなく大瓶を常備しているほど好きです。

本当に10分でおいしいクリームシチューが出来ますので、ぜひ作ってみてください!
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